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ポーションから思わぬ方向へ

遅くなってすみません。


あれから、美鬼は新たにポーション作りに入った人に作り方を教えていた。


出来上がったポーションをアイテムボックスにしまい、美鬼に尋ねた。


「美鬼、森で取れる以外にポーションの材料は無いの?」


「私が知ってるのは森から取れる薬草の作り方しか知らないけど、湖の水草やエデンで取れる薬草でも作れる話は聞いたこと有るけど、どれが薬草かは解らない」


「そっか、ありがとう、スケルトンダンジョンも薬草が取れるようにするかもしれないから、その時はよろしく」


「解った、任せて」


ダンジョンの生き字引を探すため、最近入り浸っているゲームセンターに向かった。


そこには、子供相手に真剣に格闘ゲームをする2人がいた。


(何故、子供相手に真剣にゲームしてるんだこの2人は、しかもKOされて悔しがってる、狂暴なドラゴンなのに、なんか凄いギャップだな、萌え無いけど)


「クレア、ダリア、2人はポーションの作り方知ってる?」


「知らない、ドラゴンにポーションなんか要らないから」


「私も知らない」


「あっ、話し掛けるから、負けちゃったじゃない」


「ごめんごめん、じゃいいや」


俺はドラゴンに聞くのを諦め、次にリザードマンに聞くことにした。


ダンジョンを出ると、マリアを見かけたので、久し振りにマリアと2人でリザードマンたちのところに行った。


久し振りにマリアと話ながら向かうことにした。


マリアは嬉しそうに、村の話をしてくれて、マリアに凄く感謝された。


リザードマンたちの村に着き、リーダーと話すと、リザードマンたちもポーションを作るが地球に来てからは材料が無いため作って無いが、ダンジョンの中の湖とエデンから取れる薬草からポーションを作れる話をしてくれた。


「ポーションが有れば、前に襲われた時に助けられたかもしれなかったが、今と成ってはどうしようも無い。でもまたポーション作りたい」


と話すので、リザードマンたちが管理するダンジョンにエデンと湖を作ることにした。


ダンジョンの湖を作ると、リザードマンは湖に潜り、水草を取ってきた。


それをリーダーが魔核と一緒に口に含み、噛みだした。


噛んだ薬草を鍋に吐き出し、それを今度は布で絞り、濾した液体がポーションらしい。


リザードマンたちのポーションは若干青みがかった濃い緑色でとろみは無い液体だった。


やっぱ、リザードマンは野性的だな、口で作るとは。


リザードマンたちもポーションが作れて喜んでくれ、ダンジョンで取れる薬草をリザードマンたちが必要分以外は村に届けてくれることに成った。


あれから、トカゲに乗ったリザードマンが毎日、薬草を届けてくれる光景が日常に成った。


それからついに、政府からポーションの検証するために人がやって来た。


やって来たのは、自衛隊から幕僚と防衛研究所職員と防衛医学大教授と研究員、


厚生労働省から政務官と医薬品審査管理課長と検疫管理官と医薬品安全対策官


その他、薬学部教授や研究員など総勢30人を超える大勢でやって来た。


そんな大勢を招いて、会議室で話し合いを始めるが、話にならない。


今直ぐにでもポーションの欲しい自衛隊側と安全が確認出来ないと承認しない厚生労働省側で、村に来てまで議論してる。


これじゃ何も始まらないので、ポーションを見せ実験することにした。


薬事班の人の指先を切ってもらいポーションの実演をした。


綺麗に傷が再生され皆驚いたが、薬事審査官が噛みついた。


「確かに効果は有るのかも知れないが、本当に人体に影響が無いのか解らないし、角の有るモンスターが作った物など信用できない。そいつが人間を抹殺するために作ったかも知れない」


「おい!ふざけるなよ、俺の仲間が信用できないなら、この話は無しだ帰ってくれ。別に俺は構わない」


「そんな訳も解らん物を認めるか、今後勝手に使ったら薬事法違犯で逮捕させる」


「ほー、逮捕ですか、やれる物ならやってみろ」


「雅也さん、落ち着いて下さい、審査官、君はここに何をしに来たんだ、今後余計なことを喋るなら帰らせるぞ」


「大臣、でもですね、安全が確認できていない物を‥‥」


「それを話に来ているんじゃ無いのか、何でも否定から話をするな、君は黙ってろ」


(どこにでも居るなこんな奴、人を見下し否定から入る奴)


「雅也さん、すまない前向きな話をしよう」


それから、ポーションの作成を見せ、今は鬼人族が知らない薬草なども研究していることを話し、議論を重ねた。


人を見下した態度の審査官も、仕事はちゃんとするみたいで、安全対策に必要なことの審査基準を纏めていた。


ただ、現在の医療品不足の現状のため、自衛隊でのポーションの使用と共同で研究する機関を村に作ることが決まった。


研究機関のトップを厚生労働省側の人間にしようとしてまた揉めたが、トップは俺で副所長に自衛隊からと厚生労働省からと美鬼の3人に決まった。


それとスケルトンダンジョンを改変して、森と湖を作り、湖はリザードマンたちに採取してもらい、材料を集めることにした。


果樹園にも薬草が生えていることも解り、果物も効果が有るか調べることに成った。


それにより、研究員が100人以上も村に来ることに成り、その家族を含めると、新たな村人が500人以上増えることに成った。


入植の条件は、ルールを決め違反すれば追放処分にすることになり、独裁的では有るが暫定で俺の判断で決めることに成った。


取り合えずは近くの電子部品会社の研究所を改修して使うことにした。


新たに村人が増え、それに付随するように、スケルトンダンジョンの農業も盛んに成り、新たな食堂ができ、村の人口が増えだし2ヶ月もすると村は普通に車が走り、子供たちは学校に通いだした。


政府も野心家や問題を起こす人間を送らなかったので、今のところは上手くいっている。


ただ、俺は知らないだけかも知れないが、今のところ村は平和だ。


お読み頂きありがとうございます。

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