Ⅲ153.侵攻侍女はついていけない。
「素晴らしい!!我がケルメシアナサーカス史上最高時代の到来だ!!」
ハハハハハハッ!!と高らかに笑う団長に反して私達は顔が引き攣っていく。
アレスとラルクを寝かせた医務室テントから離れ、隣の医療道具保管庫代わりの荷車の影で私達は改めて団長に事情を話した。最初こそ驚きを隠せない様子で、言葉も出ないように顎が外れたまま話を聞いてくれていたけれど、……まさかの第一声が大歓喜だった。
主に説明を請け負ってくれたのはステイルだけど、私もそして彼も勿論説明には気を遣いはした。
いきなり貴方の可愛い団員二人は操られていますなんて言っても理解どころか、怒り狂って当然だ。少しでも団長にショックが少なく受け入れられるように、そしてこれから解決することもできるという前提をもって話を運んだ。
王族の予知と調査の結果、オリウィエルが危険な特殊能力を持つことが判明した。オリウィエルの保護もしくは捕縛の為にいまは私達も動いている。
予知の詳細は話せないけれど、オリウィエルが自身の特殊能力を悪用して大きな事態に発展してしまうのを防ぐ為に彼女の調査も兼ねてサーカス潜入もさせてもらっていた。
調査の結果、ラルクが操られていることと、そして私達に協力してくれたアレスも彼女の特殊能力につい先ほど操られてしまった。二件目のアレスを巻き込んだ責任も取るし、これから彼女と直接対峙することも決まった。だからもう暫く待っていて欲しい、ラルクもそしてアレスも彼女本位の言動をするのは彼らの本心ではないことを信じてあげて欲しい、と。
ステイルからの説明と、私からも全力でラルクとアレスのフォローを入れての説明が上手く伝わったということであれば幸いだけど、……第一声が「素晴らしい」はやっぱりおかしい。
さっきまで瞬きを忘れて私達の話を聞いていた団長に、今度は私達が唖然としてしまう。
ハッと遅れて医務室テントに振りかえりながら私は口元に人差し指を立てて「しー!しー!!」と繰り返す。会話を聞かれない程度に距離を取ったとはいえ、この大声は間違い無くアレスとラルクに届いてしまう。まだ寝てくれていれば良いのだけれど。
アレスとラルクのことはカラム隊長が見てくれているけれど、だからといっておいそれと聞かれて良い話ではない。私達の背後に控えてくれていたアラン隊長がそっと気配を消して団長の背後に回ってくれた。無言のまま両手の平を私達に見えるように示してくれるのが、一回物理的に口を封印するかの確認だろう。
幸いにもこちらの声量制御の要望に団長も「すまないすまない」と早口で応じてくれたけれど。
「あまりにも嬉しくてつい、な。いやだが本当に素晴らしい!オリウィエルまで特殊能力者だったとは!時代によっては伝説やおとぎ話と言われていたこともある特殊能力者が我がサーカス団に四人も所属しているなどこれは天命としか思えん!我がサーカス団そのものが伝説になる日も近い!」
「言っておきますがカラムさんとアランさんもジャンヌもアーサーも僕らと共に国へ帰ります」
ステイルの冷ややかな声が団長へとかぶせられこれには私も大きく頷く。
ショックを受けないでくれたことは良かったけれど、ラルクとアレスのことを想うと寧ろもうちょっとちゃんと怒って欲しいくらいだ。オリウィエルの被害に遭っているという意味ではラルクなんて一番の被害者なのに。
今も落ち込むどころか「固いこと言わないでくれ」と苦笑で返す団長は、まさかそこまで思考が及んでいないのかしらとまで考える。
ラルクやアレスの言動が本心じゃないことを安堵してくれるならわかるけれど、第一声がオリウィエルが特殊能力者なのを喜ぶってどうかと思う。
興奮が冷めないように胸元のシャツをパタパタと指先で引っ張り仰ぐ団長は、きちんとした衣服も今は大分崩れていた。頭の上の帽子を外すと、それを扇のようにして自分を仰ぎ出す。
「惜しいなぁ」と言いながら視線がステイルからゆっくり一周するようにして背後のアラン隊長へと回った。ちょっと、駄目絶対。アラン隊長も私の近衛騎士なのに!!!
アラン隊長も団長の熱い視線を感じるように、すーっと視線を団長から逸らしていた。その反応に、団長もやんわりと拒む意志を感じたのかがっくりと肩を落としてから再びステイルに顔をむき直した。
「それで、彼女の特殊能力はどういうものだ?操る……といったものは初めて聞いたな。まさか特殊能力がそこまでのことを可能にするとは知らなかった。例えば催眠術のような……」
「僕らもまだ明確にはわかりません。ですが、これでラルクと距離を貴方が離すべきだった理由は理解して頂けましたでしょうか。終幕後すぐに僕らは彼女と接触します。必ずや解決の手がかりを得て見せますから、貴方はそれまで引き続き身を潜めていてください」
当初のように宿でも、エリック副隊長達と行動を共にするでも、もしくは元団員の人達と一緒に貧困街にでも良い。操られているアレスには理屈も説得も通用しない、と。そう告げるステイルに団長は腕を組んで一度口を閉じた。
うーん、と低く唸るのも聞こえればまさかここまで来て、オリウィエルとの面会に同行したいとか言うつもりじゃないかと嫌な予感にお腹がヒエリと冷たくなった。説得は通じないのだからお願い大人しくしていて!!!
アレスは幸いにもまだ団長に敵意は向けていないけれど、これからのオリウィエルの対応によってはどう暴走するかもわからない。
今まではあくまでこちらの事情を話せないから、サーカス団の長である彼を離脱させることができなかっただけで本心を言えばもうサーカス団に戻る意志を伝えたら解決までこっそり身を潜めていて欲しかったくらいだ。
ステイルも私と同じ予感をしたのか、沈黙を通したままちらりと視線を送ってくれた。不安げに眉が狭まった彼の眼差しに、私からも絶対断固拒否の意志を込めて首を横に振る。
途端にステイルだけでなくアラン隊長、アーサーからもはっきりと頷きが落とされた。けれど腕を組んだ団長は私達の無言のやりとりにも気付く様子もなく足下に下がった視線のまま口をゆっくりと開く。
「私も、是非オリウィエルと話したいのだが同席はできないか?頼むよ、彼女の素晴らしい才能を今後どう我がサーカス団で発揮していくかを話せばきっと……」
駄目です、と。
……あまりにも予想通りの団長のおねだりに、私達四人の言葉が綺麗に重なった。むしろちょっとくらい予想を裏切って欲しかった。
けれど、意外にも今回はすぐに心が折れてくれる団長ではない。いや今までも私達の希望通りに全部動いてくださったかと言えばむしろ全くだけれども。
ムムムッと今度は固く結ぶ唇に力を込めた団長は、チラチラッと私達にそれぞれ目を向け出した。逆上している、というよりもムキになっているように見える。まるでカラム隊長に叱られた後のネイトだ。何か私達を言い負かす手段を考えているのかもしれない。
すると今度は、ハァと大きな溜息声が聞こえてきた。振りかえればアーサーだ。彼にしては珍しいどこか軽蔑めいた眼差しがまっすぐ団長へ注がれる。
「っつーか、ンなことよりもっと気にすることあるンじゃないんすか。アレスはついさっきだからまだしも、ラルクなんてどんだけの期間しんどい状態だと思ってるんすか。アンタんとこの団員でしょう」
「?しんどいというのは、操られていることか。いやそれはー……んー……まぁ、そうだな。いやしかし!大丈夫だ!ラルクが人との交流が不器用なのは昔からだし、受け答えもできていて別人になっていたわけでもない。やったことも結局は反抗期程度じゃないか。たかだか一年程度、大したことない!彼らの長い人生はこれからだ」
「アンタほんとよくそんなんで団員さん達に慕われてますね」
ハハハ……と、アーサーの珍しく辛辣とも聞こえる指摘に私も否定はできず枯れた声を漏らしてしまう。いや、ごもっともだ。
いつの間にか団長をアンタ呼びしているアーサーは、なかなか団長の言動が腹立たしいのだろうなと思う。すごくわかる。
最後は再び溜息交じりで放ったアーサーに、ステイルを見ればちょっと口元が笑っていた。ここまでアーサーが手厳しくなるのはステイル相手以外ないから新鮮さが勝っているのかもしれない。
しかも団長、ここまで遠回しに怒られて「いや照れるな」と頭を掻きだした。気付いて。アーサー絶対褒めてないしむしろお叱りに近い。
暗にもうちょっとアレスと特にラルクのことを心配してやれと言っているのだから。
アーサーのお叱りもまったく響くどころか伝わってもいない様子の団長は、そこで自分の手のひらを拳で付いた。ポンッという音と共に「そうだ!」と明るい声が上がる。いやだからお静かに。
「もともと彼女達がいる団長室は私の部屋だ。ならば団長である私が行くのは別に誰の断りもいらないな?!」
「もう占拠されてひと月以上経っています。今更そんな言い訳通じませんよ。僕らが彼女を部屋から引きずり出すのでその後であればご自由にどうぞ」
「それに!私は君達の潜入に協力した借りがある!!どうだ!同席くらいさせてくれればここで貸し借りは無しにしよう!」
「カラムさんとアランさんに貴方は何回助けられましたか。それに協力のお代は今回の公演収益で充分ではないかと思います」
「大道具!トランポリン、特にあれは大損害だ。それにアランもいくつか昨日壊したな?!あの分の損害費用に、あ~あと衣装も」
「どうぞ纏めてご請求ください。もとより僕が倍額で責任持ってお支払いするつもりです」
「……きっ、君達の正体は秘密だったな?それをもし私が」
「大国フリージアと王国騎士団を敵に回す覚悟があるのならば止めはしませんが」
「……………………」
とうとう団長がぐうの音も出なくなった。見事に封殺された彼に、ステイルも最後はにっこりと黒い笑みを浮かべていた。完全勝利だ。
最後は若干脅しめいたことまで言おうとした往生際の悪さを出した団長にステイルも容赦なかった。
いや、もともとステイル相手に口で言いくるめるということ判断が間違っている。第一王子の立場を知らない相手であろうとも、ステイルに口論で勝てるわけがない。
団長にとっては口で言い負かされるのはなかなか無い経験だったのか絶句するように、口が半開きで固まってしまっていた。さっきのアレスに対してとはまた違った哀愁の帯びた瞳をしている。そんな子犬のような目をされても駄目なものは駄目だ。
にっこりと笑ったステイルに「わかって頂けましたか?」と平和的な言葉を針を刺すような鋭さで言われればもう投了だろう。
まるで走ってきた後かのように立ったまま自分の両膝に手を置き、がっくしと腰を曲げた。いつもが綺麗に胸を張った姿勢の分、こうして見ると本当にお年なんだなとこっそり思う。
「これだけは教えてくれ」と絞り出すような声はなかなか弱くなっていた。
「君たちは、……彼女をどうするつもりだ?今のところ被害は我がサーカス団だけだろう。なら、まさかフリージアに連行などということはしないだろう?」
「彼女の出方次第ですね。まだ僕らも聞きたいことはあるので、彼女が話しに応じてくれる限りは手荒な真似もしません。ただ、彼女の能力は使い方次第でとても危険で、…………単なるサーカス団の内輪揉めで済む今ならばまだ彼女も引き返すことは可能ではないかと」
あくまで彼女の心配をする団長に、ステイルも彼を波立たせない言葉と落ち着いた声で返した。
ゆっくりと目だけを私に向けて意志を確認してくれるステイルに、私もまっすぐ見つめ返して応じた。そう、今は〝まだ〟内輪揉めだけだ。
彼女がラルクやアレスにやったことは本人達に許されなくて当然のことだけど、まだ団長も殺されていないし、サーカス団もあくまで通常の組織のままだ。
これからの対談で、彼女がこの先自分の特殊能力やラルクとアレス、そしてサーカス団をどうするつもりか。もしくはその考えを改めてくれるならば希望もある。ただ、…………そうじゃなかった時は。
そこまで考えて私は口の中を飲み込んだ。その先が決まるのはまだこれからだ。
ステイルからの返答に、団長の顔色に暗雲がかかっていく。ラルクとアレスが操られていることよりも遙かな動揺の仕方に、まさか実は彼まで彼女に操られているのではないかと心配になる。
「あの、団長。話が変わって恐縮ですが、立ち入ったことをお聞きしても?……その、今まで女性と関係をもったことなどは……?」
自分で言っていて、ちょっと耳が熱くなる。本当に団長にとっては全く関係ない話題だから余計に。でも、今は大事なことだ。
私の問いにアラン隊長達もすぐに質問の意図は理解したように目を大きく開いて私と団長を見比べた。全員の視線が集まる団長は、ぱちくりと大きく二回瞬きを繰り返しながら、顔の筋肉が全体的に弛むようにやわらいでいった。流石にこのお年だし、まさかとは思うけれど………。
「勿論だ。これでも良い歳なのでね。それはもう星の数は女性を知ってきた!若い頃はそれはもう」
「あの、そうではなく女性に本気になられたことはと申しますか……」
うううぁぁあ……言いにくい。すっごい言いにくい。でもそんな爛れた恋愛経験なんて聞いても全く意味が無いのだから仕方が無い。
年配の方あるあるの真偽のわからない若い頃の女遊び自慢を遮り、恥を忍んで言及を深める私に団長はすぐに語りを止めてはくれた。一度眉を顰めはしたけれどその後はまた柔らかい表情で笑ってくれる。こういうおおらかなところはありがたい。本当に立ち入ったことを聞いているのは私が自覚あるもの。
「……それも、勿論だとも。私の生涯で最も愛した女性がいる。彼女への想いは正真正銘本物だった」
「それは……オリウィエルではなく……?」
ぶわっはっはっはっは!!!と、……直後には今日一番の団長の大笑いが響き渡った。
さっきの落ち込みが嘘のように前のめりだった身体を逆に大きく背中を反らして胸を突き出し笑う彼に、なんだか私の方が恥ずかしくなる。冗談が滑ったような感覚だ。今度は大声を止める気にもなれない。
しかも大分ツボに嵌まったらしくお腹を抱えて笑う団長は、ヒーヒーと苦しげな音まで溢し始めた。二呼吸分以上の間を置いてから言葉の変わりに先に右手を盛大に横に振って否定してくれた。良かった。良かった、けど恥ずかしい。
一通り笑いきった後に、団長は脱力するようにその場にしゃがみ込んでしまった。ハハハハハッ……と笑いをまだ思い出すように溢しながら私を見上げてくれる。
「確かに彼女も魅力的な女性だが、私には若すぎる。ただでさえラルクが恋慕していると思っていた相手に、私がそんな感情を持つのは不可能だ」
ええ、ええ、そうでしょう仰る通りでございますとも。
今度は私の方がきつく唇を結び、足りずに下唇を小さく噛んでしまう。彼女の特殊能力のことさえなければ当然のご返答だ。
大変失礼しましたと、私から心からの謝罪で深々頭を下げる。本当に、こんな素っ頓狂な質問に丁寧に答えてくれてありがたいし申し訳ない。でも、とりあえずこれでオリウィエルの特殊能力がかけられる恐れも、そして今操られている恐れもなくなった。
さっきのアレスの態度から考えても、ここでオリウィエルかと聞かれれば間違い無く肯定する筈だもの。本当に失礼した。
謝る私に「いや盛大に笑わせてくれてありがとう」と明るく返してくれる団長は、気を取り直したようにそこで自分の膝をバシンと叩いた。
「確かに些か彼女に寄りすぎたな。疑われても仕方が無い。君達が彼女を不必要に害するつもりがないことはわかった」
水面のような静かな声と一緒に憂い帯びた笑みを浮かべてくれた。
再び足に力を込めて立ち上がると土埃を自分で払う。ぐぐっと腰に手を置いて背中を伸ばした。
「ひとまず信用するよ。私はまた先ほどのお友達と同行させてもらおうか」
その前に医務室で顔を見に行って良いかなと、なんとか待機を合意してくれた団長に私達も一言答える。
アレスとラルクのいる医務室へ団長と共に戻った。ほんの少しの短距離だけど、その間も「いやまさか私が疑われるとは」と笑いが後を引いている団長になんだかまた恥ずかしくなった。
医務室に戻るとすぐにカラム隊長が迎えてくれたけれど、アーサーに気絶させられたアレスだけでなくラルクもまだ目を覚ましていなかった。ベッドが一つしかなかったから、後から運ばれてきたアレスは椅子に掛ける形で倒れていた。
最初に手前にいたアレスを、その次にベッドで横たわるラルクの顔を丁寧に覗き込む団長はこれだけみると本当に心配しているように見えた。
眠る二人の頭をそっと撫でる時の横顔なんて、愛情があるとしか思えなかった。……なら、操られてるなんてそれこそ激昂して良いことだと思うのだけれど。
現実の団員さん達からもそうだけど、ゲームのアレスやラルクも団長を全く悪く言わないでむしろ良い人としか言わなかった。未だにこの人は読みきれない。
二人の顔を見て微笑んだ団長は、そこで満足するとアラン隊長の護衛の元再び観客席へと去っていった。
「アーサー、アレスの方はどれくらいで目を覚ます予定だ?」
「あっ、多分終幕までにはほっといても起きるかと……今起こしますか?」
多分すぐ起きるかと、とアーサーがカラム隊長の確認にすぐアレスへ歩み寄る。きちんと加減してくれたらしい。
終幕までとなると、今わざわざ起こす必要はないかなと机に置かれた時計を見ながら思う。
アレスの様子なら、終幕挨拶に出ても大丈夫そうだしその時に起こせば良いかなと考える。ステイルからも「いやまだこのままにしておこう」と断りが入る。このまま寝ていてもらっても良いけれど、……サーカス団としては出ないと駄目だろう。あれだけ氷でバキバキやって現れなかったら何かしら観客に勘ぐられてしまう。
カラム隊長曰く、終幕挨拶が近づいたら先生がラルク見張り用の裏方さんと一緒に戻ってきてくれるらしい。
「賭け終わったのにラルクの見張り必要か?」
「万が一にも約束を放棄してオリウィエルと逃亡されても困るからな。……無理をさせて良い状態かもわからない」
アーサーの問いかけに、ステイルは少し眉を寄せてラルクを見た。私も賛成だ。
泣いていた理由はステイルから一応は聞いたけれど、まだ眠っているなんて本人も自覚がないだけで身体に負荷をかけていた可能性もある。今のところ約束は守ってくれるつもりらしいけれど、オリウィエルと逃避行とか私達とまた対峙するのも今の彼なら自分の身体を顧みずにするだろう。
この後にオリウィエルを紹介してもらうことを考えても、今は休んでもらいそして見張った方が良い。
終幕の呼び出しに先生が来るまで、私達は医務室で声を潜め続けた。
幕を閉じた時、私達の本番だ。




