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ドラゴンステーキ


 ドラゴンを三頭狩り、ようやくドラゴンの肉を手に入れた。これならフィアンセ三人のサプライズになるだろう。ローズとサラにも口止めしておいた。その代わりドラゴン素材を平等に分配した。俺の取り分が少な過ぎると逆クレームを入れられたが口止め料とした事で渋々納得してくれたようだ。


 ミストドアで戻って来た。幸い誰も居なそうだ。ちょうどいい、厨房へ。

 厨房では料理長一人だけだった。

「旦那様、どうした?一人で来るなんて珍しいな」

「料理長、例のものを手に入れたぞ」

「例のもの?何でしたっけ?」

ドラゴン肉を取り出して見せる、デカイんだけどね。例えるならコ○トコで売ってる塊肉の5、6倍はある、それが何個もある。

「‥‥‥コレは、まさか‥‥‥」

「‥‥‥ドラゴン肉だ」

「‼︎‼︎‼︎」

料理長には前もって言ってあったのに。衝撃で固まってしまった。


料理長を正気に戻して問い掛ける。

「さて、どうやって食おう?料理長は知ってるか?」

「いえ、初めてです。生はダメでしょうな」

「だろうな、とりあえず焼いてみるか」

 熱したフライパンにドラゴン肉を乗せて焼く、赤身肉だが牛でも豚でも羊でもない香り。

表面はカリカリに中はピンクがかったレアの焼き加減。ドラゴンステーキだ。

「ソースは?」

「愚問だな、試食だぞ、塩のみだ」

俺と料理長、二人で口に入れる、目を見開き二人で目を合わせる。顎を動かす事で溢れる旨み、肉汁。ドラゴンだ、柔らかくはない、が噛む度に溢れる肉の旨さ、ありがたさ。噛む事が楽しい、嬉しい。

 料理長もそう思っていたのではないか?彼は泣いていた、噛みながら涙を流して。

 この世界の料理人にとっての夢の食材の一つがドラゴンの肉だそうだ。彼は感極って

「旦那ざま、ありがどう‥‥‥ございまず」

「泣くな!コレで完成か?コレの最高の味を引き出す為に考えて作るのが料理長、お前の仕事だ!」

「‼︎‼︎‼︎」

「この肉はお前にやる。当日までに最高の料理を考えて出してこい!」

「旦那様、本日、私の夢が叶いました。最高の料理を作らせていただきます」

「次の夢も描いとけ、また泣かせてやる。当日は頼んだぞ」

「‼︎ はいっ‼︎」


 

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