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最強は混沌と接す⑧

お正月に本編1話分と閑話をあげたかったのですが、閑話の題材に悩んでいる内にお正月が過ぎ去っていきました。

と言う訳で、遅れましたが閑話じゃなく本編です(ぉぃ

よろしくお願いします。

 説明と言う名の言い訳を雪継が行い。抜けている部分を千桜が補足していく。


 結論:クラメンを信じていたから確認を怠った。


 以上。

 

『お前らなぁ……』

『呆れるわ~』

『どうすんだこれ……』


 アニメや漫画の表現を活用するなら、怒りボルテージが頭上に向けてぷしゅ~と音を立てて抜けて行く感じで完全に脱力した先生。

 宮ネェと白は、魂が抜けてどこか遠くを見つめている様子だ。

 多分だが、呆れるを通り越して言葉が出ないのだろう。

 

 私も同じ気持ちだ。こんな大事になっているにも拘らず上手い言い訳もできていないし、せめて言葉を選べと言いたい。これは……もう、庇うに庇えない。

 でも……、このままアースを放置するわけにもいかない訳で。


 既にやらかしたことは仕方ないと一旦気持ちを切り替えるべきだ。


 既にアースは問題児三人のせいで、同盟の参加血盟に突き上げを食らっている。

 原因のひとつは、雪継と千桜が問題児三人を攻城戦後に庇ってしまった事が含まれる。その他については、これからのアースの努力次第でどうにでも出来る事だと私や先生は考えているし、ロゼや白影、小春ちゃんにも理解を示して貰っている。

 

 ……今回の経験値スクロールについては非常にまずい。どう説明すれば……。そのままの説明じゃ、ロゼと白影がガチでキレるのが火を見るより明らかである。だから上手く言い訳を考えなければならないのだが、当事者が使い物にならない。

 先生と宮ネェ、白が上手く言い訳を考えてくれればいいけど……。


『ごめんなさい』

『ごめんだわいね』

『まー、お前らがやれって言ってやらせた訳じゃねーのは分かってるんだけどよ。言い訳考えるしかないよな……』

『んー、難しいわね~。あのロゼ相手だものね~』

『あいつ、クッソ真面目だからなー』

『問題は、ロゼをどう説き伏せるかで間違いないな』


 雪継と千桜は、椅子の上で正座すると言う器用な事をしながら、何度も謝罪を繰り返している。

 素直に謝罪できる点は褒めるべきところだけど、今褒めるのは止めておこう。


 三人が最大の壁であると認識しているロゼ。確かに超が付くほど真面目なロゼも厄介ではあるけど、まだ筋道を立ててしっかり話せば渋々でも理解は示してくれるからマシである。

 どちらかと言えばロゼより思い込んだら一直線な白影の方がこういった場合厄介だ。

 

 ロゼ率いるSGは総じて真面目な性格のプレイヤーが多いように思う。て、ことはだ。雪継たちの話をそのまま報告した場合、間違いなくSGがキレる。これまで何度かアースの同盟脱退を言ってきていることから、脱退確定路線へと進めるだろう。

 だけど、アースに所属するメンバー(※問題児三人以外)は、攻城戦や同盟ハント、必要素材の収集など積極的に参加してくれている。自分たちが弱いから迷惑かけてるからって本人たちは言っているけど、私からすれば三次職、四次職関係なく攻城戦や面倒な素材採取を積極的にやってくれている分、攻城戦にしか参加しない私より余程マシだと思っている訳で。

 その場の苛立ちでアースを同盟から脱退させてしまおうかと思ったりもするけど、本当にそうなって欲しくはない。

 

 さて、どうやってSGを黙らせようか……。


 アースに関して、マスターを交代させることも視野に入れるべきだろうか? ただその場合、|殲滅の破壊者繋がりのマスターばかり《元身内しかいない》の中で、発言できなくなりそう。それじゃ、ダメだ。せめて雪継と千桜がもう少し使えるようになってくれないかな? ここはやっぱり司令ブートキャンプしかないような……。


『白』

『ん?』

()()()()()やって?』

『あー、そっち方面で持っていくって事か!』

『他にも考えるけど、優先で』

『司令ブート……だ、とっ!!!』

『わかった。さゆと……。こんな時にUシジマが居たらよかっただけどな』

『Uシジマなら連絡取れるわよ~?』

『Uシジマさんは、勘弁して欲しいわいね――――――――――――――――!!』


 Uシジマ君の名前が出たことで発狂する千桜。

 雪継は黙ってプルプルしている。

 

『マジで! それならちょっとIN出来ないか聞いてくれねかな?』

『えぇ、この後食事休憩に落ちるから、その時にメッセ送っておくわ~』

 

 パチンとウィンクした宮ネェが元メンバーのUシジマ君に連絡を取ってくれるようだ。


 懐かしい名前がでたなとUシジマ君を思い出そうとして、口調が荒かった記憶しか思い出せない私は盟主として終わっているかもしれない。

 ま、INしたら思い出すか。


 Uシジマ君の事は一旦記憶の隅へ置いて、SGと二丁目への補填を考えなければ。

 

『まず、今回優遇していたがために悪用された経験値スクロールは、足りない今週分の補填が終わり次第アースも一人一枚に戻す。これについては雪継と千桜の怠慢が招いた結果だから、甘んじて受け入れてもらう』

『賛成』

『そうね。私も賛成よ~』

『いいと思う。それだけじゃロゼが納得しないだろうから、補填としてアースが減った分浮くためSGと二丁目の三次職に限り一人二枚へ増やすって言えば納得しないか?』


 とりあえず案を出してみたけど、やはりと言うかアースへの制裁だけでは駄目なようだ。

 

『確かに、でもrenの負担が増えるわね~』

『そこは今まで通りの枚数で調整して欲しい』

『枚数に関しては、話し合うしかないな。無茶は言わんだろう』

『納得しなさそうなら、手間がかかるけれど三次職を狩りに連れて行くじゃダメなのかしら?』

『それこそ四次を狩りに連れていけって、反発されそうじゃね?』

『いっそ、各血盟を週一でうちのメンバー全員で狩りに連れて行くしかなくなるな』


 苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべ、互いに「自由(狩り)時間消えるよな……」と、諦めきれない思いを抱えた私たちはただただ無言で視線を交わした――。

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