表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【7/24】穢れた血だと追放された魔力無限の精霊魔術士【コミックス第4巻発売】  作者: 冬月光輝
第2章『精霊魔術士の伝説再び』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/81

大魔法士バルバトス

「聖女に精霊魔術士……随分と偉くなったもんだわい。だが、お前たちがワシに勝つことは不可能だ! 痛い目に遭うのが嫌なら、ワシと共にリヴァリタに戻ることだな!」


 何かいつになく自信満々なバルバトス。

 いや、確かにこの人は名のある魔法士だったけどレイスやアリシアとかの方が数段強いしなー。

 正直言って、精霊魔術士になって、修行を積んだ今の私ならそんなに怖くないと思ってる。


「くっくっくっ、この薬を飲めばワシは――」

「飲ませなきゃいいんでしょ? うらぁっ!」

「ぐふっ……! (いだ)あああああああっ……!!」


 何か強くなる薬みたいなのを見せびらかしてきたので、飲む前にバルバトスの腹をぶん殴ってやる。

 それさえ、飲まなきゃ強くならないってことだもんね。

 バルバトスは殴られた腹を押さえながら蹲った。よし、今のうちにこの人を拘束して……。


「流石、リアナお姉様。お約束なんてなんのそのですわ! ……わたくしも負けてられません。聖光の刃(セントスライサー)ッ!」


「ひぃぃぃぃぃぃ~~! 実の父親に刃物を飛ばすなぁぁぁぁ! 危ないだろうがぁぁぁぁ!」


 ティナは割と容赦なく光の刃を投げつけて、バルバトスはのたうち回りながらそれを何とか躱していた。

 確かに凄いかも。私が殴ったときも後ろにジャンプして衝撃を殺していたし、何やかんや言って生き延びる力が強い。

 こっちが殺す気が無いことも知ってるんだろうな……。


「リアナお姉様! 今ですわ!」

「うん! わかった!」


 ティナが関所の外に出ていったバルバトスの逃げ道を聖光の大剣ホーリージャッジメントで塞いで、私が追い詰める。


 悪いけど、今度は後ろに逃さないからね――!


「ひぃぃぃぃぃぃ! 来るなぁぁぁぁ!!」

「うらぁぁぁぁっ!」


 逃げ道が塞がれて涙目になっているバルバトスに私は拳を振るう。

 バルバトスは手を前に出して防御姿勢をとった。


「な~んちゃって! 光宝玉術(ギガフラッシュ)!!」

「――っ!?」


 まるで太陽が目の前で光り輝くように……光の玉がバルバトスの手元から出現して私の目を眩ませる。

 ま、眩しい……。この人、何て狡い手を使うんだ……。


「今だ! ガリッ……! ううううっ! あううううううッッッッッッ! キタキタキタキターーーーーッッッ! キターーーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!」

「――うっ!?」


 バルバトスから噴出された凄まじい突風により私は数メートル吹き飛ばされる。 

 な、何が起きたの? 多分、怪しい薬ってのを飲んだんだろうけど……明らかにさっきまでとプレッシャーが違う。

 あれは、本当にバルバトス・エルロンなの!?


「くっくっく、ふははははははっ! これぞ、ワシの真の力! そう、今のワシは新しいバルバトス! 人呼んで、大魔法士(スーパー)バルバトス!!」


「すーぱーバルバトス!? 死ぬほどダサいよ!」


 鬱陶しい長髪が逆立って、高笑いするバルバトス。

 何がスーパーバルバトスだよ。なんか、生鮮食品とか色んなもん売ってそうな店の名前かよ。


「うるさいっ! 小娘! ぐらぁああああッッッ!!」

「えっ……? がふっ――!!」


 う、うそでしょ? 精霊強化術(マナブースト)を使ってるのに、バルバトスの蹴りを腹に受けて私は防御を貫かれて吹き飛ばされた。

 な、なんで、この人……まるでマナブーストを使ってるみたいに身体強化されているの?


「おー、よく飛んだ、飛んだ」


「お、お姉様! 聖光の刃(セントスライサー)ッ!」


 私が吹き飛ばされて倒れているのを見て、ティナは激怒して光の刃を幾重にも出現して放つ。  

 いや、バルバトス死んじゃいそうだけど……。


「ヌルいわぁああああッ! 大火球連弾術(シューティングフレア)ッ!!」


 巨大な火球が空から降り注ぎ、ティナの刃を全て消し去る。

 そして、更にこの周辺一帯を火の海に変えた。

 や、やばい。この人、本当にめちゃくちゃ強くなってる……。


真・精霊強化術(マナバースト)ッ! うらぁぁぁぁっ!!」

「ぬぐっ! ぐはっ……!」


 リスクもあるけど、マナバーストで更に身体能力を高めた私はバルバトスをぶん殴る。

 しょうがない。大怪我させちゃうかもだけど、圧倒的な火力で押し切るしかない。


「あぐぅぅぅぅっ……! ごふっ……、やはりこの程度」


「まだ喋れるの……?」


 最高危険指定生物すら怯ませる私のマナバースト。

 バルバトスはダメージはあるみたいだけど、意識を保ってニヤリと笑った。


「リアナよ! お前はまだまだ子供だ! それがお前の弱点なのだ! お前では今の大魔法士(スーパー)バルバトスには絶対に勝てん!」


 スーパーバルバトスのネーミングセンスにはうんざりしてるけど、こいつ本当に不気味なくらい強い。

 わ、私の弱点……? 思い当たる節が多すぎるよ――。


◆最新話まで読んで頂いてありがとうございます◆

バルバトスさん絶好調です!


もしも、少しでも楽しめたという方は

↓にある広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援いただけると嬉しいです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 何というか、いいかげん、バルバトスで話を引っ張るのについていけなくなりました、、、
[気になる点] 最大火力を振り絞って私はバルバトスをぶん殴る。 ⇒『最大火力』?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ