ボス討伐のボーナス!
20180311 更新1回目
「なんだこれ……?」
宝箱の中には青い石が入っていた。
「綺麗だね。
宝石かな?」
「宝石ぃ~?
んなもん手に入っても意味ねえじゃねえか」
目を煌めかせる此花と、一気に興味を失う野島。
二人の反応が対照的なのは、性別の差もあるのだろうか?
「……三枝、鑑定スキルを頼む」
「うん」
早速、三枝はこの宝石の詳細を調べてくれた。
「え~と……アイテム名は転移石だって」
「転移石?」
「効果は使用者を教室に転移させるだって。
これってすごいアイテムなんじゃない!?」
最悪の自体もその転移石があれば回避できるというわけか。
流石は鍵付きの宝箱と言ったところだろう。
「……三枝さん、それ以外の説明はある?」
「他には書かれてないみたい」
「そう……」
口を閉ざして何かを考え込む勇希。
「気になる事があるのか?」
「……緊急避難用には最高のアイテムだけど、どこの教室に転移するからが書かれていないんだよね」
「九重さんは別のクラスに転移しちゃう可能性を考えてるの?」
「うん。この世界は意地悪だからね。
明確にされていない事柄に関しては、何が起こってもおかしくないと思う」
本当に緊急事態でないなら、転移石は使うべきではないかもしれない。
だが、ないよりはマシだ。
こちらが殺されかけたとしても、一度はその危機を回避できるのだから。
「……念の為、これは勇希が持っていてくれ」
「今は私が預かっておくね。
教室に戻ったら、このアイテムについてみんなにも話さないと。
考えなしで使った場合、危険もあるからね」
勇希は宝箱から転移石を手に取った。
「じゃあ宝箱のアイテムも回収したし探索に戻るか」
「おっしゃ!
もっとモンスターを倒してレベルをあげたいぜ。
宮真くん、今度獲得する魔法とスキルについて相談させてくれねぇか?」
雑談を交えつつ、俺たちは探索を続けた。
それからさらに宝箱を回収、モンスターからのドロップアイテムなども複数手に入れた。
今までの階層の中で、最もアイテムが手に入っているんじゃないだろうか?
だが、その分未だに扉は見つかっていない。
「……もう少し真ん中よりに進んでみる?」
今回の探索は、マップを端から埋めているがそれが仇となっているかもしれない。
「そうだな。
これだけマップを埋めて扉がないとなると、……こっち側にはないかもしれない」
階層クリアするパーティが出て来てもおかしくはない。
そんなことを考えていた時だった。
『2組の生徒が5階層に繋がる扉を発見しました。
よって2組は第4階層攻略完了となります』
やられた。
先に階層攻略を持っていかれた。
「……クソッ!!
2組に先を越されちまったな……。
急いでオレらも扉を探そうぜ」
野島が悔しそうに声を上げた。
「……落ち着け野島。
慌てて行動しても仕方ないだろ」
「……すまねぇ……」
「でも、1位で貰えるポイントは大きいからノジマが悔しいのもわかるよ」
確かにポイントは惜しい。
出来れば2位通過したいが……探索は今のところ思わしくない。
こればかりは運も必要になる為、常に上位通過は無理だと諦めるしかないだろう。
「……私たちはボス討伐もしているから、他クラスに比べてポイントには余裕があるよ。それよりも怖いのは最下位になった時のペナルティの方……」
勇希の発言は、俺も気になっていたことだ。
どんなペナルティが課せられるのか、まだ情報がない。
勿論、それを回避できるのが望ましいが……。
「まぁ……ここで気にしていても仕方ないよね。
今は先に進もうか」
「……ああ」
俺たちはさらに探索を続けた。
だが、結局2位通過は5組となり、俺たちは3位通過で4階層の攻略を終えたのだった。
※
「やっほ~~~~~~!! 今回も攻略お疲れ様~~~!
3位通過とか超普通だね!
出来れば2位以上で通過して欲しかったなぁ~~」
教室に戻ると、教卓にはハイテンションなクマがいた。
この声を聞いているだけで頭が痛くなる気がする。
「さて、階層攻略ポイントはもう支給したよ~。
後、ボス討伐もお疲れ様~。
今回は特別ボーナス! アイテム売却券を5枚プレゼントします!」
クマは俺たちにボス討伐のボーナスを支給してくれた。
「この券を使用することで、キミたちは自分の持っているアイテムを売却してポイントに変えることが出来るの! とっても素晴らしいアイテムだから、使う機会は慎重に決めるんだよ~。
それじゃあ先生は忙しいから、これにてさよなら!
質問は次の階層攻略前に受け付けるから、何かあるならそれまでに考えておくように!」
適当な説明をして、担任は教室から消え去っていた。
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