表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/94

野島、吸い込まれる。

2018122 本日、2回目の更新です。

            ※




 3階層に入った俺たちは、今のところ順調に探索を進めていた。

 肌寒く


「大翔くん、周囲に何か気配はある?」

「少なくとも、近くには何もないな」


 少なくとも、気配察知のスキルには何も引っかかっていなかった。

 気配察知はスキルレベルを4――現段階で獲得可能な最大レベルまで上げていた。

 ちなみに現在の効果は、




――――――――――――――――――――――――――――――




・気配察知4

 周囲の生物の気配を察知することが可能。

 また、敵意や殺意、何らかの強い感情を持つ相手に効果上昇。

 スキルレベル上昇で効果範囲が広がる。

 対象のレベルが自分以上の場合、効果は強まる 


 気配察知5 獲得条件

 プレイヤーレベル20以上。


――――――――――――――――――――――――――――――




 こんな感じになっている。

 レベルを上げたことで、それなりに効果範囲もかなり広がっている。

 実際、ここから離れた位置に複数の気配があることはわかっているのだが……。


(……それが人なのか、魔物なのかまではわからないんだよな)


 レベルを上昇させていけば、そういった判断も可能になるのだろうか?


「まだ離れた位置だが、気配の数自体は2階層よりも多そうだ」

「……そ、それってやっぱり、魔物の数が増えてるってこと?」

「そう考えるのが自然だろうな」


 三枝は不安そうだった。

 これに関しては、モンスターとの戦闘に慣れろ……という方が難しい話だろう。


「サエグサ、不安なのはわかるけどガチガチにならないでよね。

 いざって時、動けないなんてなると困るのはボクたちなんだからさ」

「う、うん。

 ごめん、みんなに迷惑は掛けないようにするから」

「頼むよ。

 それにさ、モンスターが増えるって悪いことばかりじゃないと思うな。

 ボクとしては、モンスターが弱いうちにしっかりとレベルを上げておきたいからね」


 此花は比較的安全にレベルを上げるのなら、今がチャンスと考えているようだ。

 そして俺もその考えに同意だ。

 階層が進めばより強いモンスターが出るのは確定と考えていいだろう。

 だからこそ、低レベルでも戦えるモンスターがいる今、少しでもレベルを上げておくべきなのだ。

 この世界で生き抜くには力が必要になるのだから。


「オレもレベルを上げるのは賛成だ。

 化物共に喰われて死ぬのなんて、まっぴらごめんだからな」


 野島は先頭をずんずんとダンジョンを進んで行く。

 パーティの特攻隊長……いや、壁役という感じだろうか?

 まぁ、先陣を切って進んでくれる奴がいるのは有難たいのだが……。


「野島、あまり先に進み過ぎるな」

「なんでだよ宮真くん」

「罠察知のスキルが反応してる」


 罠察知は新しく獲得したスキルだ。

 効果は名前のままに周囲に掛けられた罠を察知できるらしい。

 一匹狼ロンリーウルフの効果でスキルポイントを大量に得ていたので、試しにレベル1だけ取ってみたのだが、早速効果を発揮していた。


「ワナ……? ダンジョンには、そんなものがあるのかよ?」


 足を止めて振り向いた野島が、通路の石壁に手を触れた瞬間――


「え、うおおおおおおおおおっ!?」


 叫び声と共に、野島の全身が一瞬で壁に吸い込まれてしまった。


「……野島くん!?」

「か、壁に吸い込まれてる!?」

「何かやるだろうとは思ってたけど……」


 壁の向こう側にいる野島に声を掛けて反応を待つ。


「野島、無事なら何か言ってくれ」

「ぶ、無事だが、動けねぇ……」


 壁の中から声が聞こえた。

 どうやらまだ生きているらしい。

 壁の向こう側に行っても死ぬことはない……ということか?


「野島くん、待ってて。

 直ぐに助けに行くから!」

「待て勇希!」


 壁の中に進もうとした勇希を制止する。


「まず俺が行く」

「ヤマト! 危険かもしれないよ!

 ここは野島を見捨てることも視野に入れて、色々と調べてから進んだ方が……」

「おいクソ女! テメェ、好き勝手言ってんじゃねえぞ!」


 此花の声が聞こえたのか、野島の怒声が通路にまで響いた。


「元気が有り余ってるみたいだね。

 なら一人で出て来なよ」

「それが出来ねえから、助けてくれって言ってんだろうが!」


 一体、中はどんな状況になっているのか。


「――今行くから待ってろ。

 とりあえず……物理防御プロテクションと、魔法防御マジックプロテクションでいいか」


 俺は新しく獲得した魔法を使用した。

 プロテクションは物理攻撃から、マジックプロテクションは魔法攻撃から身を守る壁を発生させる。


(……何もしないよりはマシだよな)


 それぞれスキルレベル3まで獲得している為、それなりの防御効果が期待できるだろう。


「行ってみる。

 三人は俺がいいって言うまでここで待機しててくれ。

 もし何かあったら直ぐに呼ぶんだぞ」


 その指示に勇希たちが頷くのを確認して、俺は壁の中に手を触れた。

 すると、波紋のように壁が揺らいだ。

 そのままゆっくりと手を壁の向こうに進める。


(……痛みはないな)


 身体にダメージがないことを確認して、俺は壁の中に入って行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらが書籍版です。
『ダンジョン・スクールデスゲーム』
もしよろしければ、ご一読ください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ