第112話 超大型魔物
「Oh…!! 高いデスっ、綺麗デスっ……!」
翌日。用意してくれた朝飯を食べた俺たちは、早速京都を観光することに。今は叡山ケーブル・ロープウェイから京都の街並みを見渡し、コメットが目を輝かせていた。もちろん、人がいるから迷惑にならないように。
普段、俺たちが移動で使ってる高度の方が上だけど……というのは野暮だろう。それに、こうして気兼ねなく周囲を見渡せるのは、観光中ならではだ。いつもはなんだかんだ忙しくしてるからな。
「本当は、秋の紅葉したシーズンが一番見ごたえがあるみたいですけど、新緑の季節もいいものですね」
「こーよー?」
「木々の葉が、秋から冬にかけて赤や黄色に色づくことです。ほら」
スマホで紅葉シーズンのロープウェイの写真を見せると、コメットは目を輝かせた。
「Wow…!! beautiful…!!」
「すごいですよね。……また、見に来ましょう?」
「YES!! これを見るまで死ねまセン!」
そんな大袈裟な。
ふんすふんすと息巻くコメットを微笑ましく見ていると、ロープウェイが到着。他の観光客に続いて、俺たちも降りた。
「この後はどうします? 延暦寺の方まで行きますか?」
「Ah……お寺もいいですけど、おいしいものいっぱい食べたいデス。食べ歩きしてみたいデスっ」
「朝ごはん食べたばかりじゃないですか」
「NO! 京都のfamous dessertを食べなきゃ、ここに来た意味がありまセン!」
いやあるだろう。神社仏閣とか庭園とかの歴史的建造物を見るのも醍醐味だ。
まったく……どこの国の女の子も、花より団子なのかねぇ。
せっかく昇って来た山だったけど、早速下山。下りは人目を避けて高速で下りたから、ほんの数分で錦市場へやって来た。
「何か食べたいものとかありますか?」
「片っ端からデス!」
……え?
錦市場に入った矢先に、早速コロッケやメンチカツを購入。ちょうど出来立てだったからか、ほくほくで熱そうにしながらかぶりついた。
「ん~っ……! very very delicious…!!」
……これだけ美味そうに食ってると、俺も食べたくなって来たぞ。何か手軽に食えそうなものは……ん?
「……すずめの串焼き……?」
え、すずめ……すずめ? すずめって食えるの?
じっと見ていると、おっちゃんが俺に気付いて話しかけてきた。
「おいでやす。なんか包みまひょか?」
「あ、はい……あの、このすずめの串焼きって、本物の……?」
「そうですね。珍味として有名なんですよ」
マジか。確かに珍味だけども……。
とりあえず一本頼むと、なんと一本オマケしてくれた。別嬪さんだかららしいけど……まあ有難くいただこう。幸いコメットもいるし。
「ティナ、何買ったデスカ?」
「すずめの串焼き。一本どうぞ」
「Oh,Thank you!!」
コメットにも一本渡し、同時に口に含む。
佃煮のような甘辛い味付けに、独特の風味。鶏肉感はなく、カリカリとした歯ごたえ。好き嫌いはわかれるだろうけど……俺、意外と好きかも。
「んーっ! Delicious!! すずめ、おいしーです!」
「ふふ。よかったです」
コメットもお気に召したようだ。
「……ところですずめってなんデスカ?」
あ、それは知らないのね。
◆◆◆
「すずめがsparrowだったなんて……」
「ご、ごめんなさい。伝えるべきじゃなかったですね」
目に見えて落ち込んでいる。可愛いもんね、すずめ。
でも食欲はあるみたいで、両手には生麩や団子、手提げにはたこ焼きや天ぷらがこれでもかと提げられていた。よく食べる子だなぁ。
「ティナ、まさか意地悪でワタシに食べさせたデス?」
「そんな訳ないじゃないですか。私だって初めて食べたんですから」
だからジト目向けてくるの止めて。ごめんて、謝るから。……いや俺悪くないよね?
「──あ。ほ、ほら、モモチから魔物が現れたって指示が来ましたよ。早く行きましょうっ」
「うぅ、すずめ……」
まだ言うか。
「……ティナ……」
「……なんでしょう?」
今にも泣きそうな目で睨んでくるコメットから、顔を逸らす。
いや、うん、これは俺も予想外でした。……だって。
「チュンチュンッ」
「チュンッ、チュンッ!」
「チューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッッッ!!!!」
超巨大すずめ型魔物がいるなんて思わんやん……?
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