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クイーン・オブ・魔法少女 〜いや俺、男なんですが!?〜  作者: 赤金武蔵
第4章 異国の魔法少女

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第102話 情報戦

 この日は、互いのことをいろいろと話した。

 家族のこと。友達のこと。魔法少女としての信念など……昔からの知り合いなんじゃないかってくらい、話が途切れることはなかった。なんか、不思議な感じがするな……。

 コーヒーのお代わりを貰い、ドーナッツもほぼ食いつくしたその時、コメットが「a」と口を開いた。



「そう言えばツグミは、モモチにどんなお願いをしたんデスカ?」

「言えません」



 即答だ。当たり前だが、言えるわけがない。

 他の子と違って、俺は元々男なんだ。俺の願いを話したら、俺の素の姿に勘づくかもしれないからな。

 けどコメットはむすーっとした顔をし、ジト目で見て来た。



「Why? ワタシばかり恥ずかしい思いをするの、fairじゃないデス。ツグミの恥ずかしい所、もっと見たいデス」

「その言い方、語弊を生むから止めた方がいいですよ」



 最近、ビリュウさんから迫られているからだろうか。エッッッッな方を考えてしまう。

 ふぅむ……でも確かに、コメットの言う通りかもしれない。フェアな関係を築く為に、はぐらかしてでもいいから少しは話した方が……。



「……誰にも言わないでくださいよ。本当、こっちの仲間にもほとんど話していないんですから」

「YES. もちろんデス」



 ……なんか、改めて言うと恥ずかしいな。他の人は立派なお願いをしている子が多いのに、俺だけわがままと言うか、自分勝手というか……でもそのおかげで、これだけの力を手に入れられたのも事実だ。

 コーヒーで唇を濡らし、眼下に広がる大都会の光景を見つめながら、観念して話しだした。



「……私、可愛くなりたかったんです」

「Huh? ツグミ、十分可愛いデスヨ?」

「あはは……そりゃあ、モモチに可愛くなりたいって願いましたから」



 うわ、改めて話すと恥ずかしい。



「私、自分の容姿に自信がないというか……可愛くなかったんです。だからモモチに理想の自分を思い描いてって言われた時、真っ先に思い浮かんだのが、美少女でした」



 本当は、男姿のまま魔法少女になった時に世間の目が痛すぎるって想像しちゃったからなんだけどね。それが優里や他の友達、魔法少女オタクたちの目に留まってみろ。俺、翌日から外を出歩けなくなるって。

 さて、なんて言われるかな。これ話したら大抵、「は?」みたいな顔をされてドン引きされるんだけど。

 横目でちらりとコメットの反応を窺う。と……目を見開き、驚いているような、呆けたような顔で俺を見つめていた。



「コメットさん?」

「……あ、その、えっと……ななな、何でもありマセン」



 顔を伏せコーヒーに口をつけるコメット。そんな唖然とするくらい驚いたの?

 普通はリリーカさんみたいに「弱い自分を変えたい」とか、キキョウさんみたいに「憧れのマ○オになりたい」とか、そういうのが多いよな。……いやキキョウさんの願いも大概だと思うけど。



「ごめんなさい。コメットさん、私のファンだって言うのに……幻滅しちゃいましたか?」

「NO!! 確かに驚きマシタ。それより……ぁ、えっと……」



 何かを言いたそうに口を開くが、言葉が見つけらないのかあうあうと濁すコメット。何を言おうとしたんだろうか?



「どうしました?」

「ッ……な、なんでもない、デス。気にしないでくだサイ」

「そうですか……? 話したくなったら、いつでも話してくださいね」

「Thanks.」



 さっきまでの神妙な表情はどこへやら。コメットは空気を変えるように、残りのドーナッツを頬張って満面の笑みを浮かべたのだった。



   ◆◆◆



 次の休みの日は日本の案内する約束を取り付け、連絡先を交換し、今日のところは解散することに。

 その足で協会に戻ると、キキョウさん、リリーカさん、ビリュウさんはもちろん、リーファとキルリさんも俺のことを待っていた。

 俺の帰りに気付いたリーファとキルリさんが、こっちに駆け寄って抱き着いて来た。



「ツグミっ。お帰りなさい、ます!」

『おかえりなさし つぐみさん』

「うん、ただいま」



 2人の頭を撫でて宥めながら、キキョウさんたちに近付く。

 タブレットで見ていたのは……俺のブローチに取り付けていた、隠しカメラの映像だった。



「おかえり、ツグミ。ばっちり撮れてるね」

「はぁ……こんな騙し討ちみたいなこと、したくなかったんですけどね」

「まあまあ。向こうも似たようなことしてたし、こっちのカメラのことも意識して本音を言ってないし、どっこいどっこいだよ」



 あ、やっぱり? なんかちょっとずつ踏み込めてないような気がしたんだよね。多分向こうも、似たようなことを思ってんだろうな。

 タブレットを操作していたビリュウさんが、そっとため息をついた。



「でもこれだけじゃ、まだコメットのことは何もわからないわね……本当のことを話しているのかも怪しいし、これはもう少し接触が必要ね」

「つーわけでツグミ、次の任務はコメットと親友になること! もっとがっつり相手の懐に入り込むんだよ!」



 びし! っと指をさして命令してきた。



「りょ、了解……」



 いや親友って……どうやってなるんだよ?



   ◆コメットside◆



 ツグミとの会合を果たしたコメットは、ホテルの一室でタブレットに映っている上官と共に、隠しカメラの映像を確認していた。



『魔法少女・ツグミ。やはり一筋縄ではいかんな。美少女が願いなど、こちらのカメラを意識したブラフにすぎん』

「ハッ。ワタシもそう思います」



 上官の言うことは絶対。黒も白と言えば白。上官がブラフと言うならそうなのだろう。

 けど、ツグミと話したコメットにはわかる。……多分本気だった、と。



『まだこの娘の真意は読めん。コメット、引き続きツグミと接触し、出来る限り情報を得よ。できることなら親友として関係を構築するのだ』

「ハッ!」



 画面の向こうに向けて敬礼をし、映像が途切れる。

 誰もいなくなった部屋で、コメットは1人天井を見上げた。



「Jesus…親友って、どうやってなるんデスカ……?」

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