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クイーン・オブ・魔法少女 〜いや俺、男なんですが!?〜  作者: 赤金武蔵
第4章 異国の魔法少女

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第101話 いい子

   ◆◆◆



「明日の16時に東京タワーね。いい約束を取り付けたじゃないか、ツグミ」



 その日の夕方、本部でパフェを食べていたキキョウさんに説明すると、ニカッと笑ってスプーンでこっちを指してきた。お行儀が悪いから止めなさい。



「どうする? 見張りを何人かつける?」

「いえ、私1人で問題ありません」

「本当に? びりゅーから聞いたけど、相当な実力者なんでしょ?」



 ビリュウさん、報告してたのか。

 確かにあの量の魔物を一瞬で殲滅したのは驚いた。いったいどんな力を使ったのか気になるな。



「明日は話を聞くだけなので、大丈夫です」

「そう……でも危なくなったら、直ぐ逃げるんだよ」

「はい!」






 翌日。学校終わりに即ツグミに変身して、屋上から東京に向かって飛ぶ。

 時間まであと30分もある。このまま走っていけば、余裕をもってコメットを待てるな。

 東京タワーが見えてきた。脚に力を込め、思い切り跳躍。何回か鉄骨を足場にし、トップデッキまで上がった。



「……ん? あれ、コメット……さん?」

「! お待ちしてマシタ、ツグミ!」



 俺より先に、もう着いていた。昨日見た軍服姿で。

 綺麗な敬礼で迎えられ、俺も釣られて敬礼モドキをしてしまった。



「早いですね。約束まで時間があるのに」

「ワタシ、ツグミに会える日を楽しみにしてマシタ。どんな人なのカ、何を話そうカ、朝からこの景色を見て考えてマシタ」



 朝からここに!? いくら魔法少女とは言え、かなり強風で寒いだろうに。



「す、すみませんでした。良ければ暖かいところに移動しますか?」

「NO. 問題ありまセン。さあツグミ、こちらへドウゾ。コーヒーとドーナッツを用意していマス」



 至れり尽くせりすぎる。手ぶらできたのが申し訳ないな。

 強い風の中でも椅子とテーブル、カップやドーナッツが飛んでいかない。これも魔法少女の力の1つなんだろうか。



「朝からずっとここにいて、暇じゃなかったですか?」

「まったくデス。ここから見渡す日本、とっても美しいデス。ツグミには負けますケド」



 キュン。何この子、イケメンじゃない? 俺男なのに胸キュンしちゃった。

 近付くと、コメットが俺の座る方の椅子を引いてくれた。こんなところまで紳士なのか。



Ladies(お先に) first.(どうぞ)

「さ、さんきゅー……」



 ダメだ、全てのことで上を行かれてしまっている。なんとかして主導権を握らないと。



「コメットさんは軍人なんですか?」

「NO. これはmagic girlのユニフォームデス。祖国を守るsoldier、強くて逞しくてカッコイイデス。とても尊敬していマス」



 ふむ。ということは、アメリカの魔法少女協会の人間……? けどキキョウさんは、この人を見たことがないって言ってたような。



「ということは、魔法少女の契約時には『強くなりたい』と願ったのですか?」



 俺の質問に、コメットは首を横に振って満面の笑みを浮かべた。



「ワタシ、モモチとの契約時、病気で死にかけてマシタ」

「え」



 いきなり重い話をされた。それ、そんな笑顔で言うことじゃないよ。



「病院にも見放されて家のベッドで死ぬのを待っていた時、モモチの声が聞こえマシタ。そこで願ったんデス。……死んだら、お星様になりたいッテ」

「お星様……?」

「昔聞いたことがありマス。人は死んだらお星様になる、ト。恥ずかしながら、死にかけてたワタシはモモチの声を幻聴と思ってイテ……」

「星になりたいと願った……ということですか」



 相当恥ずかしい過去なのか、真っ赤になった顔を手で覆って伏せてしまった。そんなに恥ずかしがることはないと思うけど……というか、そんな容態だったコメットを魔法少女にするとか、モモチのやつ鬼かッ、悪魔かッ。



「最初はちんぷんかんぷんデシタ。でもこの力を手に入れてカラ、病気は完治。doctorも奇跡だと言っていマシタ。両親もすごく喜んでたことを、今でも昨日のことのように覚えていマス」



 目をランランと輝かせて、当時のことを語るコメット。

 嘘はついていない……と思う。嘘をつく理由もないし。



「コメットという名前も、あの時の閃光も……全て星の力なんですね」

「YES!! ワタシ、生きながらに星になりまシタ! とっても幸せデス!」



 衝撃すぎて話が頭に入ってこない。そんな理由で契約する魔法少女もいるんだな。……俺が言えた義理じゃないけど。むしろ俺の方が酷いまである。



「ワタシの話ばっかり、つまらないデス! ツグミのお話もたくさん聞きたいデス!」

「わ、私の話ですか? いいですけど、聞いてもつまらないかと……」

「そんなことないデス! ワタシこの日の為に、どれだけツグミのことを調べタカ!」



 調べた? 俺のことを? まさか俺のことを探ってるんじゃ……?

 勘ぐった直後、ドサッと足元にカバンを置かれた。開いたチャックから中身が見えるが……全部、俺のグッズだった。



「ワタシ、ツグミの大ファンデス。今まで出た雑誌、全部買ってマス。広告のイメージになった商品、コラボしたグッズ、お菓子等、全部全部ぜーーーーんぶ買ってマス」

「そ……そうですか」



 まさかの事実ッ。コメット、俺のオタクだった……!

 ……こんなの、どう報告すればいいんだよ……?



「あの……祖国にいるツグミファンに自慢したいので、一緒に写真撮ってもらえませんか?」

「あ、はい。私でよければ」

「〜〜〜〜ッ。YES! YES!! YES!!!!」



 コメットは顔を真っ赤にして、全身で喜びを爆発させている。

 もしかして……この子、いい子なのでは?

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