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Episode-128 『勘違いと演技の噛み合い・関西弁JKの場合』


 『最初に服を見たい』、うちのその提案に夜さんが嬉しそうに頷く。

 

 ――完璧、完璧や。


 そしてそんな中うちは心の中でガッツポーズをとっていた。

 ふっ、やっぱりそうや。夜さんはファッション的なことが大好きなんやな。なにせいっつも結構オシャレな格好してるもんな。


 そうこの提案は実は、夜さんに喜んでもらうために彼女を思って考えたものなんや。


 当たり前な話やけど、ここでの生活では基本的にうちらは毎日私服で過ごしとる。

 まぁ、私服いうてもうちは基本的にテキトーなズボンとTシャツだけだったりとか、運動場を使うときはジャージだったりとか、オシャレのオの字もわかってへん様な格好なんやけど…、でも夜さんは違う。

 

 毎回毎回、凄くオシャレな格好をしとる。斬新とかそういうわけじゃなくて、なんつーのか夜さんの整ったスタイルとかにピシッとハマった洋服ってでも言えばええんやろか。

 …いや、ちょっとわかりにくいな。あれやな、もっと簡単に言うと大人っぽくて素敵な感じや。大人ファッション的な。

 その上、何よりもう一か月以上生活してるけどあんまり同じような格好を見ていない。毎回毎回違う洋服、そしてその全てがオシャレに無頓着なうちでもわかる程にファッションセンスに溢れとるわけや。


 ――つまりここから解ることは、夜さんはたくさんの洋服をもっていて尚且つそれを素敵に着こなせるオシャレ上級者。


 やっぱり女優さんみたいなー人前に出る仕事してるんやから、自然とそういう知識も増えはるんやろ。

 そんで『好きなものこそ上手なれ』的な言葉通りにオシャレ好きのオシャレ上級者になったと!

 …あれ『好きなものこそ』でええんやったっけ? 『好きこそものの』やったっけ?

 うん、まぁどっちゃでもええやろ!


 大事なんは夜さんはファッションが大好きで、うちはそれをズバッと見抜けた言うことやな。

 流石、散歩での平和な空気でリラックスしただけあって今のうちは冴えてるで!


「じゃあ、行ってみよっか」


「はい、行きましょ行きましょ」


 そこで夜さんがそう言いながらドアノブに手をかけた。

 心なしかテンションが高い気がする。ふふっ、やっぱ嬉しいんですね。久しぶりの洋服の買い物、ぜひぜひ楽しんでほしいもんやな。

 脳内で自分を褒めた勢いのままにうち自身もその声にテンション高く頷いた。


 さ~、『ショッピングルーム』どんなもんか見せてもらうで。


 …あ、でもあれやな。

 提案したはええけどうち自身はファッションに興味なしのセンスなしやからなあ~。その辺はどないしよか?


 ――あっ!

 

 が、そこで名案が再び浮かんだ。

 やはり今日のうちは冴えとる。


 うちの服も選んでもらったらええやん。ファッションセンス抜群の夜さんに!


 いや~、ええこと思いついたわ。尚更『ショッピングルーム』が楽しみになってきたで。


 そんなことを思い少しウキウキしながら、扉を開いた夜さんに続きうちも『ショッピングルーム』へ足を踏み入れた。

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