表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生きてる価値を探す日々  作者: 湯川田 美央
嬉しさと不安の葛藤
50/86

お寿司

 無事に退院することができて嬉しい。


青々とした空。日差しが眩しい。


坂井先生からの「おめでとう」のメッセージが来て、ちょっぴり嬉しくなってしまったところだった。


医者として、患者を心配してくれているというのは理解しているんだけど、実際にメッセージがくると嬉しいものだ。


「柚、お寿司やさん行こうか」


「行きたい!」


 今日は家族で水入らずの時間を送る予定。


妹は、今日は実家に帰ってきてくれていて、一緒に退院の手伝いをしてくれた。


お母さんも私のために仕事を休んでくれた。


私なんかの為に時間作ってくれて嬉しい。


「お寿司やさん、予約しておいてからね」


「ええ!なんという嬉しさ。ありがとう」


 店内に入ると何組か待っている人がいた。予約をしてくれたおかげですんなり入ることができた。


「何頼もうかな」


「好きなもの食べなさい」


「わーい」


 脂ののった艶々の中トロ。大きくてプリプリした南蛮エビ。高級なノドグロ。大好きなサーモン。


ずっと、病院のご飯だったから、お寿司なんて、久しぶりで、たまらなかった。


お寿司って飽きない。美味しすぎる。


笑顔が自然に出てしまった。



 その日の夜、坂井先生からメッセージが来た。


「今度カフェ行きませんか? 柚さんが行ってみたいって言ってたところ」


「覚えててくれたんですか! 是非行きたいです」


「じゃ、行こう。来週の土曜日は空いてますか?」


「空いてます」


 なんと坂井先生からのお誘いがきた。これは行くしかない。早く来週の土曜日にならないかな。


楽しみが一つ増えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  読みやすいので、ページが進められました。  淡々と進みつつ、興味を引かれる事件や心情も投下されますので、読んでいってしまいます。  淡々とーーが味だと思いますので個人的な好みですが、もう…
[良い点] 柚さんのどこかで他人を頼り切れない、信じることのできない葛藤というのが良く描かれていると思います。 [一言] ここからがとても大切なところですね。柚さんがどこまで坂井先生を信じることが出来…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ