39/86
ミルメーク
こんなこともあった。
階段を歩いていたとき、上から何か降ってきた。
なんだろ。
よく見ると粉だった。
「あ、ごめーん。佐々木さん。当たっちゃった?」
階段の上から声がする。見ると、一軍のやつらだ。
手にはミルメーク。
「今日さー、給食で残しちゃったからさー。」
なんで、給食で残したミルメークを階段からまく必要があるのだろう。
いやがらせ。
わたしはそんなやつらの言葉を無視して、階段を登った。
「ごめんごめん。怒っちゃったー?」
ミルメークを上からまかれて、怒らないやつはいんだろうか。
教室に帰ると、私の机がなくなってた。
いや、あった。倒れていた。
誰かによって、私の机が倒され、中の教科書やノートが散らばっていた。
辺り一面に。
明らかに誰かがわざとやったのだ。
「佐々木さん、かわいそー。」
可哀想と言ってるわりには、誰も拾ってくれない。
仕方ない。1人で拾うか。
みんなが、冷ややかな目で見てる中、拾った。
そして、机を直した。
机を直すとき、隣の人が机を離した。
そんなに離さなくても、くっつけないから安心してくださいと思った。
わたしは、10センチくらい離しておいた。




