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万能「村づくり」チートでお手軽スローライフ ~村ですが何か?~  作者: 九頭七尾
第五章

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第409話 ジジイ過ぎて無理

 甘い声でノエルくんの腕に抱き着くチェリュウさん。

 もはや最初とは完全に別人だ。


「じゃあ、ゴリちゃんなんて、一番好きになられちゃうんじゃ……」

「は? そいつは女だろ? 女はお呼びじゃねぇよ」


 僕の懸案に対して、チェリュウさんが吐き捨てる。

 そ、そうだった……ゴリちゃんは確かに女の子だね……。


「む、村には……おれより、強い人……たくさんいる……」


 ノエルくんは、どうにかチェリュウさんに離れてもらいたくてそう言ったのだと思う。

 だけどその結果、他のアマゾネスたちが獲物を狙う目に。


「マジか! やっぱ噂は本当だったんじゃねぇか!」

「絶対、良い男を捕まえてやるぜ!」

「「「じゅるり……」」」


 一方で、このアマゾネス集団の登場に、婚活ブーム中だった村の男たちが大いに沸くこととなった。


「つまり戦って勝てば、アマゾネスを嫁にできるってことか!」

「やってやるぜ!」

「婚活パーティなんて、まどろっこしいことしなくていいのはありがてぇ!」


 なかなか婚活の成果が出ていなかった彼らにとっては、むしろ絶好の機会に映ったようである。


 もちろん好き勝手にその辺で戦ってもらっては困る。

 なので村が主催し、闘技場で婚活バトル(?)を行うことにした。


 アマゾネスは強い男を求め、村の男たちは嫁を求め、一対一で戦うのである。


 参加者を募集すると、男性側からの応募が殺到した。

 その中にはフィリアさんを求めて行った、先日のレースの出場者も多い。


 ガイさんやマンタさん、それにガンザスさんもその一人だ。


「結局、相手は誰でもいいってことかな……」


 アマゾネスが二十人しかいないのに対して、男性側は百人を軽く超えてしまった。

 これではすぐに女性陣が売り切れになってしまうかと思いきや、


「ふげっ!?」

「はっ、その程度の力でアタシに挑もうなんざ、百年早ぇよっ!」


 さすがは戦闘民族。

 生半可な実力では、まったく歯が立たなかった。


「つ、強過ぎだろ……がくっ……」


 アマゾネスの蹴り一発で気絶してしまったのはマンタさんだ。

 うん、マンタさん程度で勝てるわけないよ。


「ぐっ……その魅惑的な身体……卑怯なり……」


 さすがにガイさんは負けないかなと思っていたけれど、アマゾネスの発達した胸や太腿に意識を奪われてしまったらしく、あっさりやられてしまった。

 本当に僧侶やめた方がいいと思う。


 そしてガンザスさんは、


「いや、さすがにジジイ過ぎて無理」

「が~~~~んっ」


 どうやら年齢制限があったらしい。


「あたいたちは強い男の子を宿したいんだよ。ジジイと子作りなんざ、できねぇだろ」

「ところがどっこい、我が村にはその問題を解決できる特殊なポーションがあるのだ!」

「それでも嫌だな」

「そんな……」


 アマゾネスは強い男の子供を産むため、若い男を求めるという。

 歳を取った男は弱い男と同様、生理的に無理なのだとか。


「四十超えてるようなやつは御免だぜ」

「三十代でもキツイくらいだ」

「できれば二十歳前後だな」


 あまりにも容赦ない彼女たちの言葉に、ガンザスさんが「ぐはっ」と血を吐いた。


 ちなみにアマゾネスたちの大半は十代で、最年長でも二十歳らしい。

 十代のうちに男捜しの旅に出て、相応しい男を捕まえるのがアマゾネスの伝統のようだ。


 そんなこんなで、百人を超えていた男性陣が次々と玉砕していき、あっという間に数を減らしていく。


 もちろん見事に戦闘民族を撃破し、射止めることに成功する人たちもいた。

『槍技』のランドくんもその一人だ。


 お相手はチャニュウさんで、ランドくんと同じ十七歳。


「だ~りぃぃぃん♡」

「はにぃぃぃぃぃ♡」


 う、うん、幸せそうだね……。


 そしてアマゾネスが残り一人になったところで、男性側が先に売り切れになってしまった。


「ちょっと待てえええええっ!? あたいの男だけいないとか、どういうことだよおおおおおおっ!?」


 その最後の一人が頭を抱えて絶叫した。



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生活無双
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― 新着の感想 ―
範◯勇次郎はベトナム戦争のとき16歳だからとっくに還暦超えてるハズだけど地上最強なのにダメなんだろうか。
選り好みし過ぎて売れ残る 40代の婚活女性みたいな事になってんなあ(スットボケ
なんとムゴイw
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