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万能「村づくり」チートでお手軽スローライフ ~村ですが何か?~  作者: 九頭七尾
第五章

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第354話 もっと早く言ってよ

 ローダ王国王都。

 人口十万人を超えるこの大都市に今、未曽有の危機が迫りつつあった。


「ついに、敵軍がこの王都にまで……」


 王都を守護する巨大な城壁の上。

 遠くに大群の姿を認めて、そこに配置されていた一人の兵士が絶望の表情で呟く。


「都市や砦を悉く陥落させられ、もはや残るはこの王都のみ……。しかしまさか、こんな短期間で……」


 世界最強と自負していたローダ王国軍。

 それが連戦連敗を喫し、あっという間にこの王都まで敵軍の侵攻を許してしまったのだ。


 残されたこの王都を落とされてしまえば、もはや国は滅びてしまう。

 だが彼らの士気は低く、むしろすでに絶望していた。


 ローダ王国をここまで追い込んだのは、今や大陸のほぼ半分を支配している南の超大国、クランゼール帝国である。


 この国の侵略を受けたのは、ローダ王国だけではない。

 小国大国問わず、他にも多くの国々がこの帝国の餌食となっていた。


 帝国軍が凄まじい快進撃を続け、ここまで勢力を伸ばしてきた最大の要因。

 それはかの軍が有する、ある最強の兵器だった。


「あ、あれが帝国軍の〝巨人兵〟……っ!」


 城壁の上のその兵士は、こちらに近づいてくる巨大な影を確認し、思わず叫んだ。


 それは人に似た形状をしていた。

 しかし胴体に比べると頭が少し大きく、手が長くて足が短い。


 ずんぐりとしたその体形は、大猿に近いかもしれない。

 内部に人が乗り込み、操作することが可能なこの兵器は、〝巨人兵〟と呼ばれていた。


 噂では帝国が古代遺跡から発掘し、修復したと言われているが、圧倒的な攻撃力と防御力を誇るこの兵器には、熟練の精鋭兵たちですら歯が立たない。


 加えて、


「っ! 撃ってくるぞ!?」

「あ、頭を低くしろおおおおおおおおおおおおおっ!」


 ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!


 その巨人兵から放たれた魔力の砲弾が、王都を守る城壁に直撃した。


 凄まじい轟音と激震。

 降り注ぐ無数の残骸。


 ようやく身を起こした兵士たちが見たものは、粉々に破壊された城壁だった。


「い、一撃で……城壁が……」


 あの兵器の前には、もはや城壁すら用をなさないのである。

 籠城戦すら許さない破壊の化身を前に、兵士たちの僅かな士気ですら根こそぎ奪われていく。


「もはや……降伏するしかないのか……」



    ◇ ◇ ◇



「と、いうわけなのだ……」

「えええっ」


 当初の上から目線はどこへやら、切迫した様子で懇願してくるようになったローダ王国の使者団に事情を問い詰めてみると、どうやら国の存亡がかかる緊急事態らしかった。


「最後に受けた報告では、すでに王都の目前まで攻め込まれてしまっていた……今頃はどうなっていることか……」


 それで僕の力を是が非でも借りたかったのだという。


「貴様、いや、貴殿のギフトがあれば、この逆境を覆せるかもしれぬと、この地まで来たのだが……」

「もっと早く言ってよ……あれ? ということは……」


 ピンとくる。

 もしかして他の国々も実は同じ目的だったんじゃ……。


「間違いないだろう。恐らく近いうちに帝国はゴバルードやアテリ、それに地中海沿岸の国々もその手中に収めようとするはずだ。どの国もそのための対策として、あの手この手で貴殿に取り入ろうとしているのだろう」


 だから何度も高価な品々をもって使者団が村に来たし、赴いたときにはものすごく歓迎されたのか。


「無論、当初は半信半疑だったに違いない。貴殿の噂を商人たちから聞きつけ、ダメ元で使者団を送り出した。だが実際にこの都市……村を見て、吾輩と同様、彼らも確信したはずだ。その力を借りることができれば、どれだけ心強いか、と」


 ガイウスさんが地面に跪き、深々と頭を下げてくる。


「どうか、この通りっ……我が国を救うために、貴殿の力だけが頼りなのだ……っ!」




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― 新着の感想 ―
[一言] 確かに「はよ言え!」の一言に尽きる。 終わってから言われたら凄い後味悪いですからね。
[一言] 第260部分「第258話 拠点になるわけですからね」(第五章)でギフト上の村人数が100万人を突破した事により、ダリオス十三世が治めるセルティア王国内において主人公ルーク=アルベイルが『村づ…
[良い点] ん~…向こうの接し方や頼み方は一旦置いとくとして。話の内容が真実なら対岸の火事では終わりそうにないですからね……さてどの程度協力すべきか?
感想一覧
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