表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2893/3014

未来編 ダイレクトに受け継がせることは

地球人は、<言葉>で、技術が進歩してからはそれに加えて<映像と音声>という形で、様々な知見や情報を後世に残す努力をしてきたが、しかし言葉だけじゃなく映像や音声でさえ、


『受け取り方次第で解釈が変わってしまう』


という大きな欠陥がある。それは伝えようとしている相手が<自分とは違う人間>だからだ。自分が得た知識や経験をそのままダイレクトに受け継がせることは人間には不可能なんだよ。対してAIは技術的な断絶さえなければ自身の前に存在したAIの知識や経験をそのまま自身のものとして取り入れることができる。そしてそこにさらに知識を得て経験を重ねて<ノウハウ>という形で蓄積していくことができるんだ。この点では人間は最初から負けていたんだよ。


ましてや現在では精々百数十年しか経験を積み重ねられない人間が数千年分の経験を積み重ねてきたAIに勝てる道理がそもそもない。だったらそこで勝ち負けを争うよりはきちんとAIを利用し活かすのが得策というものじゃないか? 自動運転が当たり前になったのはそういうことだと俺は思う。


しかもAIは人間を支配し自分達の思うままに操ろうとか利用してやろうとかも考えていない。人間の場合だと<下心>や<野心>を抱いてる輩も少なくないかもしれないから警戒は必要だろうがAIにはそういうものが一切ないし。


地球人の歴史を見てもその辺りを無警戒でいるのは途方もなくリスクが高いか。


『コミュニティ内で平穏に暮らしていくために必要なものを理解する』にしても、ある極めて限られた小さなコミュニティ内で平穏を得るためには『そのコミュニティでのみ通じるローカルルールに従う』という形で発揮してしまうことがあるのも人間という生き物だ。例えば、


『実は法律やルールには反している<シゴキ>や<イジメ>や<上の立場の人間の理不尽>を受け入れる』


なんてのが<小さなコミュニティ>内では蔓延ったりすることがある。それに従わないとそのコミュニティでは迫害の対象になることすらあると聞く。


だがその小さなコミュニティ内で<当たり前のこと>として延々と受け継がれてきた慣習が<外>に漏れると実際には法律やルールに反しているただの<不法行為>でしかなかったりして大きな問題になることもあったな。なのにその小さなコミュニティ内で<成功>してきた人間は自分達こそが正しいと信じて疑わなかったり、<外のコミュニティ>では<ただの犯罪者>になってしまうことを理解できなかったり。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ