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2609/3014

ルイーゼ編 歴史に残るレベル

それもこれも<ルイーゼのおかげ>だ。彼女がいなければおそらくこんなに早く更新は行えていなかっただろう。その必要に迫られていたわけでもなかったものの余裕をもって行えるのは本当にありがたい。状況が切迫している中で急ぐと思わぬ事態を招く危険性もあるわけで。


その辺も地球人社会の歴史から学ばなきゃな。


『強く求められてるものがあるからといって慌てて採用して大変なことになった』


なんてのも数えきれないくらいある。<重金属汚染>とかもそういう事例の一種なんじゃないのか? まあそれについては、


『目先の利益に目が眩んだ』


的な点もあるかもだが。しかしそれ自体、『強く求められてるものがあるからといって慌てて採用した』とも言えるのか。


いずれにせよ、そういう失敗は繰り返さないようにしないと。


スーパーキャパシタ(仮)そのものは地球人社会ではすでに徹底的に利用されて解明されてノウハウも蓄積された<枯れた技術>だから、リスクも高くない。少なくともリチウムイオンバッテリーを使い続けるよりは。不安定すぎるんだよ。二十一世紀頃の技術ってのは。


<科学技術が爆発的に進歩した時期>


なのは事実だが、だからこそ『急ぎ過ぎている』面も否めない。技術的な検証も十分じゃないまま場当たり的に実用化してたりで。結果、様々な問題も生じたりしてきたってことだ。


リチウムイオンバッテリーについても、今の時点で手に入る材料を用いた中では最も安全なものを採用してきたがそれでもリスクはあった。スーパーキャパシタ(仮)よりはよっぽどな。使用法をちゃんとわきまえていれば概ね回避できる程度ではあっても高かったのもまた事実。


それが解消されるんだから、これは本当に大きい。途轍もなく大きい。この功績はそれこそ地球人社会でなら途方もない資産を得られるほどのものだ。それどころか確実に歴史に残るレベルだろう。


けれど、当のルイーゼ自身はそんなことにはまったく興味がなさそうだ。当然か。彼女にしてみれば、


『自身の関心事について勝手に周りが騒いでる』


だけだもんな。それがいかに大変なことかを彼女は知りたいとも思ってない。彼女の興味はそこにはない。<普通の人間>ならついつい有頂天にもなってしまったり浮足立ってしまったりするだろうに、彼女はそうじゃないんだ。『普通じゃない』がゆえに。


でも、それでいいんだろうな。そんなことにいちいち振り回されない彼女は、


『自分の好きなことを選ぶという自由を体現している』


と言えるのか。



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