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教科『異世界』の時間だよ! ~武器と魔法とスキルを学んで、仲間と共に異世界を歩き、モンスターを倒し強くなれ!~  作者: 藍染クロム
冒険者の道

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閑話、図書室で自学

 アサノコ先生が使う以上に高度な魔法に興味を持ち、俺はギルドの情報室を訪れた。


 各ギルドには情報室、と呼ばれる小型の図書館みたいなものがあり、そこには各地のモンスターの情報や地形図、武器の図鑑、魔法の種類を収めた本など、冒険に役立つ様々な書籍が置いてある。


 魔法には難易度ごとに分類があり、俺たちが以前まで使っていた“爆発”や“放出”などの原始的な魔法を“初級魔法”、アサノコ先生が使っていた“ライトニングスピア”のような魔法を“中級魔法”、そして、それ以上に高度な魔法は“高等魔法”と呼ぶらしい。


 高等魔法には、それぞれ魔法の威力を高めるための専用の原理のようなものが個別にあり、魔法ごとに異なるその原理を履修し、理解し、魔力を用いて再現して初めて使えるようになるという代物らしい。


 俺は様々な高等魔法の収められた本を手に取り、読書スペースに座ってその本を開く。中には、ページごとに魔法と、その原理を説明したものが載っている、分かりやすく図で説明してあるようなものもあるが……あぁ、これはジャノメの頭じゃ理解するの無理だな。


 試しに一つ、高等魔法“レールガン”と書かれたページを開いて見てみる。


 “二つの棒をレールとして、間に電気の流れる導体を設置する。それらに電気を流した際、レールと導体、そして導体とレールの間に図のような力が働き、導体はレールに沿って爆発的に加速―”


 ダメだ、俺でも理解に苦しむ。これは本当に魔法の中で活用するのか? 俺は理解が簡単そうなページを、ぱらぱらとめくり探していく。お、これとか簡単そうだ、なになに? 

 

 “高等魔法“エクスプロージョン”。小さな魔力の球を作り、それを瞬間的、連鎖的に爆発させることで爆発の威力を高め、絶大な威力を実現する。魔力の球の生成、維持には相当な集中力が必要であり、球の数が多いほど威力は高まるが、球の数が多いほどそれだけ高度な計算能力が必要となり―“


 使うのは難しいとは書いてあるが、原理自体は理解が簡単そうだった。俺はざっくりとページ全体の内容を読み進めていく。


 “―なお、この魔法が十分な性能で発動した場合、発動地点はまず間違いなく消し飛び、周囲一帯はさら地となり、小山一つ分くらいの大きさのクレーターが出来る。人界および人里近辺での使用は禁止されているので注意されたし。”


 禁術にしろこんなもん。俺はほかに使えそうな魔法はないか、本のページを読み進めていく。


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