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教科『異世界』の時間だよ! ~武器と魔法とスキルを学んで、仲間と共に異世界を歩き、モンスターを倒し強くなれ!~  作者: 藍染クロム
ー40

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休み時間、対人闘技場

「勇者協会における新たな施設への転移を解放しました。よければご利用ください」


 魔方陣を抜けると、そこはコロシアムだった。


「おー、すごーい」


「広いな」 


 そこにはドーム状の施設が広がっている。


 ここは闘技場、特に、人と人とがやり合うことの出来る対人の闘技場だ。闘技場の外側には特殊な膜が張ってあり、この内部で受けた負傷は、外に出る際には治っているという。また、致命的なダメージを受けると強制的に場外に排出され、その際の傷も治る。その性質上、筋トレのような体を鍛えるトレーニングをここでおこなっても意味がない。


 不思議な空間だな。まるで、夢の中で戦ってるみたい。


 コロシアムは、決闘の行える中央のグラウンドと、その外側を段上に囲む観客席とあり、この特殊な膜はグラウンド内に張られてある。内部で魔法などを外側に撃っても無力化される。なお魔力の消耗は補われないそうで、魔法の練習にも不向き。


 四人でぞろぞろと観客席に上がり、とりあえず下での試合を見てみる。


「やってるねー」


 ここは勇者の施設であり、今土の上で戦ってる人たちも勇者、あるいは勇者見習い。


「私たちもとりあえずやってみるー?」


「……だれと?」


「まず自分たちで、じゃない?」


 ミナモさんは自然にそう言ってくるが……想像できない。


「受付で申請すれば、実力の近い人を探せるらしいぞ」


「えー、知らない人とやるの怖くない?」


 キララさんもワカバさんも乗り気のようだ。


「……知ってる人と、殴り合いたくないけど」


 俺がそう言うと、


「木剣で打ち合うくらいなら大丈夫じゃない? 間違って当ててもケガしないし」


「えー……?」


「キョウゲツくん、そんな甘いこと言っててどうするの? 魔物の中には人型のタイプも居るんだよ? ちゃんと相手できる?」


「うーん……」


 ワカバさんが、俺の顔を覗き込んでそう言ってくる。俺はとりあえず顔を逸らして言葉を濁す。


「まぁとりあえず中入ろうぜ。殴り返さない奴はタコ殴りだ」


「じゃあ中入んないよ俺」


「いいのか? 外でやったら傷が残るぞ」


「外でもやらない俺」


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