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教科『異世界』の じかん だよ! ~武器と魔法とスキルを学んで、仲間と共に異世界を歩き、モンスターを倒し強くなれ!~  作者: 藍染クロム
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第十九話、ダンジョン攻略

―“クリスタル・ダンジョン”六層


 六層へと降りてきた。


 視界には、変わらず四角い坑道が続いているが。一層と比べるとだいぶ明かりが減ってきた。段々、接敵頻度も、一回当たりの敵の数も、また敵の動きも良くなって来ている。


 手持ちには、宝石のミニチュアが段々溜まってきている。ほとんどが“クリスタル”、それ以外だと、“ルビー”や“エメラルド”、“サファイア”が数個ずつあるくらいだ。


「六層からは、あれだっけ。敵の種類が増えるんだっけ」


 俺たちは手元に魔法の明かりを掲げて、暗い坑道の中を歩いていく。ここはまだ、購入した地図が明かしているマップの中だ。迷う必要はないが、イレギュラーな幸運もない。未探索のマップだと、たまに宝箱が見つかるらしいが、俺たちはまず慣れるのが先決だろうな。


「先生、さっそく向こうから敵が」


 と、向こうから宝石ボディの数匹の群れが現れる。ルビーのイヌ型が一匹、透明なイヌが一匹と、エメラルドのペンギン型が一匹。


「多様性が出てきたねぇ」


 ここより上の階層では、出てきたのはイヌ型が多かった。たまに、魔法を使うペンギンタイプや小さくて素早いコウモリタイプ、ウサギタイプを見たくらい。宝石もほぼ“クリスタル”だ。


「ツバキ、一緒にやろうか」


「お願いします」


 通路のこちら側で俺とツバキが、向こうで二匹のイヌとペンギンが構えている。


 ペンギンは魔法、というか遠距離攻撃型だ。空中に透明な石の粒を浮かべて投げてくる。さっそく、ペンギンの周りで魔法のようなエフェクトが発生している。


 どう戦うべきかな。通路は、一人で戦う分には支障は少ないが、さすがに二人並んで戦えるほどの幅はない。俺たちのどちらかが前に出て戦うことになる。基本はツバキが前に出て、危なそうだったら前後を入れ替わるか。


 俺はツバキの斜め後ろで剣を構えて待機する。


 魔法が放たれた、同時に、透明な方のイヌが走ってこちらに向かってくる。


 ツバキは、銀のロッドと絡まるように、円形のシールドの氷をそこに張った。ごすごすと透明な石つぶてが盾に当たり、弾かれて周囲の地面に落ちる。間もなく透明なイヌがツバキに飛び掛かってきて、ツバキはその氷の盾で敵の突進を左に受け流す。


「先生!」


「あいよー」


 ツバキの隣を滑り、イヌ型がこちらにやって来た。背中を見せたツバキと剣を構えた俺、そいつは一瞬迷っていたようだったが、やがて標的をツバキに定めた。


 透明なイヌが何かアクションを起こす前に、俺の直剣が奴の体を後ろから叩き割る。イヌの後ろ半分が砕け、そのまま全身が砕け散る。


「白イヌやった」


 ツバキは盾をロッドに装備したまま、走ってあっちへと向かっていく。ツバキは盾を掲げ、手前の赤いイヌに突進した。イヌは尻尾を見せて距離を取る、ツバキはそのまま、逃げ遅れている緑のペンギンへと激突する。


 ペンギンの体がぐらりと揺らぐ、周囲に浮かんでいた透明なつぶてもグラグラと揺れて操作が定まらない。ツバキは素早くロッドを槍型に切り替え、その槍先をペンギン型の胴体へと押し込む。腹に穴が開き、ペンギン型は砕けて消えていく。


 残るは一匹、向こうの地面で這いつくばってこちらを威嚇している。


「最後まで油断しないよ」


「……はい」


 ツバキは槍を構えなおす。両者ともに相手の出方を窺っているようだった。


 イヌ型が動いた、地面を走ってこちらへと向かってくる。やはり、今まで見たものより動きが速い。イヌ型は跳躍し、右の壁へと着地し、さらに跳ね、天井へ。天井に着地し、イヌ型はそこから飛んでくる。


「ワン!!!」


 ツバキに赤いイヌが突進し、ツバキは耐え切れずもつれ込んだ。地面に倒れてひっくり返り、しかしツバキは素早く立ち上がる。イヌも立ち上がったが、無理やりに振るわれたロッドの先がイヌの胴体を打った。少し表面が欠けたが、イヌはそれだけじゃ倒れない。イヌが飛び退ってこちらに来たので、俺はそいつを背中から叩き切った。イヌの体が砕けて飛び散る。


「あ! 先生がやった!」


「だってこっち来たし」


 非難するようなツバキの目線を無視して、俺は彼女の体を確認する。ツバキの腰元に付いている、枝豆、もとい三連の緑の宝石が付いたブローチの、一つの光が消えている。今の赤イヌの突進のダメージを、この魔道具が肩代わりしてくれたのだ。


「やっぱ六層はまだ早かったかー? いったん五層に戻る?」


「ま、まだやれます」


「怪我はない?」


「ないです」


 ツバキの、ここに残るという意思は固そうだった。彼女の腰元の魔道具の、ダメージの肩代わりも、まだ二回残ってはいる。


「ツバキの、使える手札が増えて来てるのはいいね。でも、自分を動かすのに手いっぱいで、まだ相手のイレギュラーに対応出来てない感じかな」


「どうすればいいですか?」


「咄嗟の対応? まぁ……反射神経は才能による所が大きいけど、もう一つは慣れかな。自分を動かすのに慣れてきたら、戦闘中の思考にも余裕が生まれる、相手をよく見て構える余裕も出来る。だから、今は場数を増やして、自分の出来ることに慣れていこう」


「はい」


 俺たちは、地面に落ちた小さな宝石のドロップ品を拾っていった。


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