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教科『異世界』の じかん だよ! ~武器と魔法とスキルを学んで、仲間と共に異世界を歩き、モンスターを倒し強くなれ!~  作者: 藍染クロム
Ep3.びっくり城(じょう)

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閑話、授業:対人・キララ

「はー、いやヒカリちゃん小さすぎたからなー。練習にならんかったわーまじでー」


 俺は独り言で自分のプライドを保っていると、ギルドハウスの扉が開き、誰かの顔が現れる。


「お、キョウゲツじゃねーか」


 鮮やかな短い金髪、見慣れた勝気な笑顔。現れたのはキララさんだった。


「こんなとこで何やってんだー?」


 “何やってんだ”とはなんだ。ここは俺がリーダーのギルドハウスだぞ。彼女はずかずかと入り込み、俺の方へとやってくる。まぁ、彼女たちが借りてきたギルドハウスでもあるが。


「キララさんこそ何しに来たの? こんな所に」


「こんな所とはなんだ。オレらで借りてるギルドハウスだぞ」


 彼女は俺を通り過ぎ、一角に置いてある荷物の山を探り出す。俺は彼女の背中を眺めながら、ぼーっと考える。


「キララさーん」


「なに?」


「暇なら闘技場行かない?」



 俺たちは近くの闘技場へとやってきた。


「お前がこのオレさまに喧嘩売ってくるとは、お前も度胸付いて来たじゃねーか」


「いやいや喧嘩じゃないから。競技だから」


 暗いトンネルをくぐると、そこは広いグラウンド。すでに何人もそこらで戦っている。


「剣の練習がしたいんだけど、良い練習相手が見つかってなくてね」


「剣の相手ならミナモに頼めよ。あいつはそっち系だろ」


「……いや、ミナモさんを殴るのはちょっと」


「そうかそうか、オレの顔なら殴れるってか。今日は容赦はしなくていいんだよな?」


 キララさんが、にこにことこちらを見てくるので慌てて顔を逸らす。


「いやいや、“武器破壊”とかのルールもあるからね、ここは」


「武器破壊? オレは、言っても最近武器使わねーけどな」


「そうなの? じゃあ“的破壊”とかにする?」


「普通の“全身破壊”とかじゃダメなのか?」


「“全身戦闘”ね。いや……俺が、まだ対人に慣れてないからねー。“的”の方がやりやすいかなー」


 「ふーん?」と、キララさんは再び逸れた俺の顔をじっと見ている。


「まぁいいや。的はどこに付けんだ?」


「別に任意でいいんじゃない? 合わせる?」


「胸、胸、股とかでもいいのか?」


「無敵やめろお前。写真撮られて晒されたりしても知らねーからな」


「んじゃ、肩とかでいいか」


 俺たちは、グラウンドの脇に置いてある木箱の中から紅白の的を取り、体にくっ付ける。両肩、額の三つだ。


 俺たちは距離を取って向かい合う。


「準備いいかー?」


「いいよー」


 俺は胸元のお守りを外し、手元に武器を呼び出した。手元に翡翠の曲刀が握られる。


「“決闘”」

「“決闘”」


 ぞわと、悪寒が走る。金髪の彼女は、ただそこに立ってこちらに手を向けていた。黒い煙のような何かが、彼女の鮮やかな金色の目や、髪や、その白い手から漏れ出し、彼女の体を隠す。


「“ブレイカー”」


 強力な引力を感じ、気づけば俺は闘技場の外に出されていた。俺は、ぼーっとそこで放心していると、中からキララさんの方からやって来て、俺の顔を見つける。


「おーい、負けたのなら戻って来いよー。こんな所で何やってんだー?」


「……俺って弱いな、って」


「そうだなー。なんだ、自覚がなかったのか?」


 うっ……うぅ……。


「お、おいおい、泣き出すなって、悪かったよ、次はもっとお前でも楽しめるように手加減してやるから、もっかいやろうな……?」


 彼女の魔法は速攻、防御貫通、座標指定で、非常に強力であり、何度挑戦してもせいぜい初めの一回を避けるのが限度だった。

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― 新着の感想 ―
あれー? キョウゲツ強くなったと思ったんだけどなー? やっぱり勇者半端ないですね。 落第生は弱かった……。 また読みに来ます!
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