授業:折り紙
「今日は、冒険におけるさまざまな場面を助けてくれる便利アイテムを紹介しましょう」
薄暗い教室の中。黒板の前に先生が立ち、室内には人数分の椅子と机が並び、俺たちはお行儀よく席に着いている。
先生は、薄い、正方形の紙を取り出した。さくら色? 薄い上品なピンク色、そして表面には細かいキラキラの粉が付いている。
「これはオリガミと言います」
ザッツジャバニースカルチャー。
「これは特殊な回路が内蔵された魔道具の一種であり、特定の様式に沿って折った後に発動すると、それぞれ全く異なる効果をもたらします。たとえば“焚火の式”という特定の折り方をすれば、それは鍋底を温める熱を生み、“冷却の式”の折り方ならば、それは長時間食料を冷やし続ける保冷剤となります」
ワンダフル異世界カルチャー。
「まぁ微妙に値段が高く、今のあなた方が雑に消費するには微妙に気後れするような値段なのですが。自分で買わなくとも、任務の支給品にあったりするので、今日はこのオリガミの使い方を学んでいきましょう」
机を四つ突き合わせ、班ごとに紙と折り方(“式”)が載った冊子が配られる。今日はこれ見て折るだけか。今日楽だな。




