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教科『異世界』の時間だよ! ~武器と魔法とスキルを学んで、仲間と共に異世界を歩き、モンスターを倒し強くなれ!~  作者: 藍染クロム
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勇者、迷子の子供

 今日は街で迷子の子供を見つけた。親とはぐれて、頼る相手も見つけられず、道の脇でひっそりと、心細げに立っていた。俺は、そういえば俺は勇者だったなと、気まぐれに善行を実行に移した。迷子の子供の近くに立って、目線を合わせて、優しい声音で話しかけて。


 最初は子供も、俺の事を警戒していたけれど、勇者という名前を出したら子供の態度が少し変わった。俺は見習いだけど、勇者だから、君のことを助けてあげるよって、そう言ったら、その子は恐る恐る俺に向かって手を伸ばした。助けを求める側も勇気が必要なんだなと、俺は何とはなしに思いながらその手を取った。


 子供の言葉を頼りに、あっちへ行って、こっちへ行って。お母さんはすぐに見つかった。二人の再会を後ろで眺めていると、やがて、子供との再会を終えたお母さんがこちらへ向き直る。子供は、勇者のお兄ちゃんが一緒だから怖くなかったよと、嬉しいことを言ってくれている。


 お母さんもなんか感謝の言葉を言っていた。立派な勇者になってねと、言葉を貰って、俺はそこで別れた。


 立派な勇者って何だろう。俺は立派な勇者になりたいのだろうか。分からない。俺はただ、流されるままに何となく生きているだけだから。


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― 新着の感想 ―
淡々としている文章なのに、会話が軽妙でついつい読み進めてしまいました。 先生がいい味出してますよね! 神様? 最初の方で一箇所誤字ってて、先生が神様になってたのでそうかな、と。 情報が次々と出てく…
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