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【クリスマスの贈り物】

「今日を以て世界は滅びます!皆様!明日からは【シンセカイ】が到来します!終わりゆくセカイで!希望にすがり!頑張って!逝きましょう!」

 高らかにラジオから、テレビから、携帯から宣言されたその言葉を聞いたのは、12月。25日。月曜日。午前の4時12分。クリスマス当日。たまたま早く目覚めた僕は、家の小さな丸テーブルの上に賞味期限が切れかけの抹茶ケーキ、昨日の学校帰りに買ってきたさつまいもラテの缶を置いて、一人寂しく優雅な甘味パーティをしていた。


 お気に入りの真四角のぽんこつラジオがテーブルの右端で、アンテナを伸ばしている。左側はベランダへとつながる窓。星どころか月するも見えない空はザーザーと雨を降らせている。

「…?」

 いつも何気なく色んな種類のチャンネルを右往左往している僕だが、ソレは、1度も聞いたことのない声。ニヤケ顔のうざったらしい耳障りな声が、僕の部屋を、この街を、滅亡宣言された世界を包み込む。

「以上!【シンセカイの神】がお送りしました!それでは皆様…」

 ピキピキ…。何かが軋む音が聞こえる。

 バキ…バキ…。窓に亀裂が走る。

 バァァァン!窓が割れ、僕は無意識の反応で頭を腕で覆う。

 直後。

 バアアアアアン!!!もう1つ割れる音がする。

 音の方向は窓があったその先、漆黒の空はポッカリと白い穴を開き、そこから白い粘着質な【ナニカ】が垂れ落ちてくる。雨ではない。そんな自然の理に入るようなものではない。直感的にそれは分かる。

 ゆっくりと、どっぷりと、下へ下へ落ちていく【ナニカ】。

 自身に降り注ぐガラス片など気に止めず、その白き【ナニカ】を見つめる。

 白。本当の白だ。

 この世に染めれるもののない、潔白で、清潔で、清純で、神聖で、崇高な白。あり得ない現象に目を、心を奪われて行くうちに、喉元に酸っぱくて、気持ち悪いものを感じる。

 無垢で、無色な白はとても神聖に見える。

 けれど、それ以上に気持ち悪くて、気味が悪くて、(おぞ)ましい。

 喉に貯まる胃液とケーキとラテの混ざりものを吐き出す前になんとか喉奥へ戻す。

 気付けば僕は四つん這いで、さっきまで座っていた椅子が横たわっている。腕に無数のガラス片が突き刺さり、床が僕の血で濡れる。

 立ち上がろうと机に手を掛けたけれど、机はゴトン!と倒れてしまう。僕のバランスを崩した僕の掌に深々と尖ったガラス片が刺さる。

「………っ!」

 美味しいケーキは床に落ち、ゴミとなっている。大好きなラテは僕にかかり、甘い匂いを分けてくれたが、それが吐き気に拍車をかける。

 喉に再び、吐き気が戻る。

 酸っぱい。辛い。喉が熱くなって、不快感が僕の思考を鈍らせる。何かに縋る気持ちで、手を伸ばす。無自覚にもその先には地面に叩きつけられたラジオがある。

 手を伸ばし、腕を伸ばし、体を捻り、痛みなど気にせず必死に安心を掴もうとしたその時。

 

 お気に入りのラジオが僕の眼の前で…。


「逝ってらっしゃい」

 

 静かにポツリと呟いた。

こんにちは〜!

小町です〜!

今まで何本か小説(自己決定による打ち切り)を書いてますが、なぁ〜かなか思ったようにかけない日々です!

皆様が楽しんでいただける最高の作品を目指しますので!どうか温かい目で見ていただけると幸いです!


また、お気に入りやブックマークや評価も大変参考になったりやる気(こっちが殆ど)になりますので!

宜しければ、お願いいたします!

それでは!小町!がんばりますっ!

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