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148話 フレイヤ対フローリア

竜王祭2日目、昨日の選考を残った4名による試合が行われる。初戦はフレイヤとフローリアの試合が行われその次に黒竜と地竜の試合となった




「頑張ってねフレイヤ」


「任せて下さい!昨日たっぷりエネルギーを補給しましたから!」




戦いの場に向かっていくフレイヤに手を振って見送る。昨日のあれが余程効いたのかフレイヤから力が漲っているように見える

昨日の疲れもしっかり取れてるようだしきっとやってくれるだろう




「エネルギーってなんですか?昨日私達がいない間にフレイヤさんに何かあげたんですか?」


「うーん、それは2人だけの秘密かな」


「えー!なんですかそれ凄い気になるじゃないですか!」




昨日の事を知りたがるフィオナをあしらっていると反対側からはフローリアがやってきた

あちらもフレイヤに負けず劣らずのやる気が溢れているように感じる。2人が近づいていくと周りが盛大な歓声で迎えてくる。前回もこの2人の試合はかなりの盛り上がりを見せた様で、今回も周りから期待の目を向けられているようだ




「ではこれより赤竜族フレイヤ対青竜族フローリアの試合を行う。両者前へ」




審判役の竜の指示に従い開始地点へ。お互い今にも衝突してしまいそうな覇気を放っており、会場もそれを感じとって静まり返る




「前回の借りを返させてもらうぞフレイヤ!」


「今回も勝つのはこの私だ!」


「それでは・・・・開始!」




審判が開始を告げると両者共素早く後ろに飛び退いて距離をあけた。威勢よい言葉を放っていたから開始と同時のタイミングで仕掛けるかと思ったが以外にも慎重に様子を窺う展開に

恐らく2人共昔からお互いの戦いを知っているから逆にどういう手でいこうかと探っているのだろう

ジリジリと時計回りに2人は動き、1周してお互いが開始位置に戻ってきた辺りでピタッと止まる。そこから時が止まったかのように僅かな時間が過ぎた後、先に仕掛けていったのはフレイヤだった。翼を使った跳躍でフローリアの元まで一気に接近して拳を振るう




「はぁっ!」


「ふんっ!」




フローリアも対抗してキレのある一撃をフレイヤに放つ。先程までの静寂から一転して拳と拳がぶつかり合う鈍い音が会場に響き渡る

第一ラウンドは肉弾戦となり相手の射程圏内に留まり続けて拳が放たれる

人間であれば1発でもまともにくらったら即死級の強烈な一撃が飛び交い空を切る。お互い癖を掴んでいるのかスレスレのところで避けて直撃を躱し続ける展開が暫く続けられた




「はっはっは!前より鋭さが増しているなフレイヤ!昨日のといい人間の元でダラダラとしていたわけではないようだな!」


「自分の里でずっと引き篭って1人で鍛えてるお前と違って私はご主人様の元で色々な経験をして強くなったんだ!」




フレイヤはフローリアの懐へと潜り込み今まで以上に密着していく。流石にフローリアもまずいと感じたのか、近づいてきたフレイヤの顔面へと攻撃を繰り出すがその攻撃を読んでいたのか間一髪のところで避ける

フレイヤはそのままカウンターの一撃をフローリアの腹部に浴びせ、戦闘区域ギリギリの所まで吹き飛ばした

フレイヤの一撃をもろに食らったフローリアは微かによろける。近接戦はフレイヤの方に軍配といったところか




「やるなっ!では今度はこっちで勝負だ!」




すぐさま体勢を立て直しフローリアは口を膨らませて体を大きく仰け反らせる。ブレスの動きだ

周囲が冷たい空気に包まれて離れているにも関わらず寒気が襲ってくる

フレイヤもすかさずブレスの体勢に入って迎え撃つ。込められた魔力が口元に集中していき発射の準備が整うと同時にブレスが放たれる

氷のブレスと炎のブレスの衝突。それにより会場には蒸気が発生し視界が奪われて試合の状況が分からなくなってしまう

少しすると視界が晴れて2人の様子を確認すると両者共ブレスで傷を負っていた。しかし両者共にまだまだこれからといった感じで試合は続行

そして戦いは空中戦へと移り変わり、上空でもお互い譲らない熾烈な戦いを繰り広げられた


お互いあと一手攻めきれないまま試合が進んでいたが、フレイヤが勝負を仕掛けに行く

大量の魔力を使って自身の体に炎を纏わせていく。それを見たフローリアも同じく氷の結晶を体に纏わせる。この魔法は攻撃、防御を急上昇させ、更に相手の魔法攻撃を無力化させる竜族特有の魔法

今までより数段戦闘能力が上がるので強力ではあるが、魔力消費が大きく長くは持たない上に効果が切れた後の体力の消耗が激しい諸刃の剣。故にこれを発動する時は勝負を決めに行く時だ




「「勝つのは私だっ!」」




2人の決意の言葉と共に試合は激化していく。両者が接触する度に空からは鱗の破片のようなものが落ちてきた

お互いの攻撃が相手の防御に勝り生傷が増えていく。そんな事はお構い無しと言わんばかりにどちらも一歩も引く事をせず攻撃の手を緩めない

どちらも譲らないその戦いに会場もヒートアップ。この試合1番の盛り上がりをみせた

赤い閃光と青い閃光が幾度もぶつかり合う。その光景はいつまでも眺めていたいという気持ちにさせてくれたが、それも長くは続かなかった

青い閃光の方が徐々に動きが鈍くなっていくのが見て分かった。先に限界を迎えたのはフローリアの方だった

纏っていた氷の結晶が剥がれ落ちていき、魔法の効果が切れるとフローリアの動きが一瞬止まる。体力を消耗した反動で動けなくなったのだろう

フレイヤはそれを見逃すことはなかった




「これで終わりだっ!」


「しまっ・・・!」




フローリアの僅かな隙をついたフレイヤが尾を上から頭部目掛けて目一杯振るいクリーンヒット。上空にいたフローリアを地面に叩き落とした




「ふにゅう~・・・・」


「そこまで!勝者赤竜族のフレイヤ!」




強烈な一撃をまともに決められたフローリアは立つことができず気絶。長期に渡る戦いを制したのは今回もフレイヤという結果に

試合が終わったと同時にフレイヤの方も魔法の効果が切れる。脚を子鹿の様に震わせて私達の元に帰ってきたので手厚く(ねぎら)った

気絶したフローリアは仲間の竜に運ばれて退場。意識はすぐ戻るだろうけど目覚めたらどうなるかは会ったばかりの私でも容易に想像できるな


その後、フレイヤ達の試合で荒れてしまった会場を魔法で整地した(のち)に黒竜対地竜の試合が行われた

こちらの試合は序盤ダストさんが攻勢に出て地面から槍のように鋭い岩を黒竜目掛けて放ち、それを黒竜が避け続けるという戦況で一時は有利に思えた

しかし黒竜の持つ暗黒吸収(ダークホール)という相手の攻撃を飲み込み、そしてそれを倍にして返すという魔法で形勢は一気に逆転。健闘はしたものの最後は黒竜が決めるという形で地竜は敗北した

これで竜王の座を争う2体の竜は2回連続黒竜シヴァと赤竜フレイヤに決定した




読んでいただきありがとうございました!

「よかった」「続きが気になる」など思っていただけたら幸いです

少しでも気に入ってくれた方ブクマ、評価、感想等々頂けると大変励みになります

次話投稿時間はTwitterの方で告知させて頂きます。よろしくお願いします!

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