食料面
★それじゃあ、次は食料面→オワタ\(^o^)/
もう分かるよね(ニッコリ
前述の経済の所でもちょっと触れたけど、日本って、めちゃくちゃ沢山の食べ物を海外からの輸入に頼ってるんだよね……米以外は殆ど輸入品と思っても良いかも。日本が転移したら、まずは食料の輸入先を急いで探さなきゃならない。輸入に関しては、必要量を全部輸入できるかどうかはともかく、輸入行為自体は出来るはずだから、それまでは皆、我慢。1年後くらいに本格的な輸入が開始できれば御の字。というか転移後1年以内の輸入開始は現実的じゃない。めっちゃすぐに通商交渉をまとめたとしても、輸出の準備というのはそれなりに時間がかかる筈だし、相手の国が異世界である以上、検疫面でも対策しなきゃならない。ちゃんと対策しなければ病気だとか変な虫だとか動物だとが国内に入って騒ぎを起こすかもしれないからね。今、皆、コロナで痛い目見てるでしょ?今回はコロナだけど、異世界に転移した時にもしかしたら輸入した食べ物にコロナ並の感染力のエボラ出血熱みたいな病原菌だって居るかもしれない。気をつけなきゃ。
恐らく最初の半年は、ある物を食べる+輸入不可能となった食品を買いあさるといった日々が日常になりそう。その後の半年はひたすら米を食べる日々。え?お菓子?お煎餅でも食べなさい。チョコも飴もありませんよ。なお、ポン菓子は空前の大ヒットとなりそう。おめでとう!
あとは米粉パンか。米粉パンはすごく需要が高まりそう。ただし、米粉パンの優先販売もしくは配布は転移に巻き込まれた外国人への支援品として優先的に使われそうな予感。パンの国から来てる人に毎日、炊いたお米食べろってのは最初は異文化交流的で良いかもしれないけど、途中から明らかに精神的拷問になる。鬱病にだってなるかもだから外国人の為に国内で生産されるパンは大事。
あと米で個人的にあるかもしれないと思ったのは、ベトナム料理が空前の大ブームになるかもしれないという事。ベトナムは実は日本よりも遥かに米を消費している米消費大国。ベトナム料理の米料理のレパートリーは日本の比じゃない。フォーに代表されるような米を使った麺料理からトロピカルなフルーツポンチみたいな米スイーツまでその幅は非常に広い。
異世界転移後、日本の一般家庭で比較的簡単に手に入れられる食材は米。という事を考えると、主要な材料が米なベトナム料理は、異世界転移によって食卓に出せるメニューのレパートリーが減った食卓を少しでも豊かにする試みに使われるかもしれないし参考にされるかもしれない。
だって、今まで食べてた料理が異世界転移後は、なかなか食べられなくなる訳で。これでもしも、新しいメニューや料理を取り入れなかったら、毎日、似た様なメニューばかりになる訳ですよ。それは流石にみんな飽きるでしょ?
間違いなく手に入る食材を少しでも工夫して、食卓のメニューを増やす試みは一般家庭から企業まで幅広い範囲で行われる筈。みんな違うものが食べたくなるから。異世界転移の影響で食材が限られる中で、米が主要材料なベトナム料理は作る難易度が比較的低い。だから、ブームになる可能性があるんじゃないかと思った訳ですよ。もちろん、米以外に使う材料で手に入らなかったり入手が難しい食材もあるだろうけど、いざ作るとなったら、そこは手に入りやすい材料で代用するという感じになるんじゃないでしょうか。
ちなみに、今は米の分野でベトナム料理の大ブームが起きるかもしれないと言ったけど、米以外の食材に目を向けても、異世界転移後の日本でも手に入りやすい食材で作れる料理があれば、当然、それも大ブームになる可能性はあるだろう。
まぁ、国内の食糧事情は大変、大変って事ですね。
ただ、こんな状況ですが、転移した瞬間に日本政府が輸入再開に力を入れる訳がなく、まずは食糧自給率の向上を政府は目指すだろうと思います。既存の農業の強化や日本では育てていなかった野菜や植物の実験的な国産化の試みなど。なぜなら、先程も言った様に、輸入の再開には検疫で時間がかかるから。
また、民間レベルでは、様々な試みがされるかも。例えば、昆虫食。日本では一部地域を除いてゲテモノ扱いされている昆虫食だが、アジア、アフリカ、中南米ではポピュラーな食事だ。アフリカでは蚊を集めて丸めて蒸して団子にしたり、南米ではサラダの具材にしたり。ちなみに、私も以前、ミミズのスープや昆虫(何て虫だか忘れた)の唐揚げを食べた事があるが、あれは美味い。みんなも、一度食べてみる事をおすすめする。人生変わるよ。
転移後の日本では圧倒的に国民の食事の幅が減る事によって、たんぱく質の摂取量の減少が予想される。輸入肉が無くなる為だ。牛肉等は値段が高騰する可能性もある。そこで昆虫食というのは合理的な考え方だと私は考える。なぜならば、昆虫は日本どころか世界に最も多く存在するタンパク質だからだ。これを上手く利用できれば、日本の食糧事情は大幅に改善できるだろう。蟻などの一般的な虫ならば、市場価格も安くできる。ただ、やはり昆虫食が一般的ではない日本においては抵抗がある為、広げようとしても最初は難しいかもしれないが、加工して虫と分からないくらいに団子であったりハンバーグであったりに工夫すれば、受け入れられる可能性はあるかもしれない。
ちなみに、その参考となるかもしれないのが、昆虫食研究先進国のベルギー。ベルギーでは昆虫食が近年脚光を浴びており、様々な製品が開発されている。例えば、ミールワームを使ったハンバーグであったり、ブユの幼虫をミキサーと遠心分離機にかける事でブユの脂肪分を使ったバターを作る事に成功している。日本でもこうした研究開発が盛んになるかもしれない。
昆虫食以外にも、例えば、大鋸屑もまた、注目されるかも。大鋸屑は皆、知っての通り、木を切る時に出るアレだ。なぜあんな物が?食べ物じゃないでしょ。と思われる人も居るかもしれないが、実は大鋸屑は加工すれば食べられるのだ。例えば、ドイツでは戦争中にパンの材料として小麦と一緒に混ぜられて食べられている。また、北朝鮮では大鋸屑ではないが、木の皮を薬品につけて柔らかくして食べているらしい。
これは去年のニュースだったが、東京で期間限定のレストランで、大鋸屑を使ったパンや料理が販売されて話題になった。このときのニュースによると、大鋸屑をさらに細かく粉に加工すると、そのままでは、微妙になってしまう食感も、食べ物との相性が良くなるとの事だ。この様に大鋸屑は食べられるのである。
では、大鋸屑が食べられる事は分かったが、でもなんで大鋸屑が注目されるのか?と思う人も居るかもしれないが、実はこれにも理由がある。それは紙や木材だ。日本は多くの杉の森が存在する世界有数の木材資源国だ。しかし、現状は国産木材の利用率は2017年時点で31%。それ以外はすべて欧米、欧州、東南アジア、南米からの輸入品である。つまり、多くを輸入品で賄っているのだ。これはつまり、転移後はこれらの輸入が途絶える事を意味している。そうなった場合、木材は再び国産の物に目が向けられるだろう。つまりは多くの木々が伐採される。そうなれば、そこで生産される大鋸屑の量も物凄い量になる訳だ。それを何かに使えないか?と考えるのは合理的な考え方だろう。




