安全保障面・木造船舶に対する機関砲の有効性
★安全保障面・木造船舶に対する機関砲の有効性→_・∀・)▄︻┻┳═一゜三°。三三゜。三°゜ズガガガガガ!!!*)゜ロ゜) ウギャァァ!!
まず、ここで明らかにしておきたいのは、今回解説する内容は機関銃ではなく機関砲の話だと言う事です。アメリカ、日本、イギリス等々の国々の規定では口径20mm未満が機関銃で、20mm以上が機関砲という扱いになっています。
今回の話は機関砲です。
異世界転移後、異世界の軍事的な脅威度が古代から中世程度しかない場合、そして相手は地球の歴史上における木造帆船に準じた船舶を運用していた場合、機関砲は異世界転移し金欠の日本にとって非常に安価でコスパが良くかつ、異世界勢力に対して非常に効果的な武器であると考えられます。
相手がコンクリート船とかそれ並の防御力のある船舶を運用していない限りですが。ワンチャン、コンクリート船は古代の技術力でも作れる可能性がある為、地球ではコンクリート船は近代に生まれましたが、異世界では古代や中世レベルの文明度であったとしても発明されている可能性は十分にあると言えます。
ですがコンクリート船やそれ並の防御力ある船舶が相手ではない場合、それも木造帆船に準じた船舶を異世界側が運用していた場合には機関砲は非常に強力な攻撃手段になり得るでしょう。
機関砲の威力が良く分かる映像があるので紹介します。下の〈〉内のタイトルの動画を見てみて下さい。ニコニコ動画にあります。見る時はコメントオフで視聴する事を推奨。動画の長さは約4分程。
〈 【シリア内戦】 対地攻撃を行う ZSU-23-4 「シルカ」自走高射機関砲】 〉
こちらの映像はシリア内戦において、地対地攻撃を行う対空戦車のZSU-23-4の映像となります。
ZSU-23-4は23mmの4連装機関砲を搭載しています。映像では数発ずつの発射の様子が確認できます。たった数発の発射ですが、映像を見ればその威力の高さが十分に分かると思います。
これが相手が木造船舶であった場合を想像してみて下さい。非常に効果の高い破壊力を得られるでしょう。恐らくですが、現代に残る戦列艦(帆船)として有名なイギリスのヴィクトリー号や、アメリカのコンスティチューション号の様な木造帆船を現代の機関砲で沈めようとした場合、数十発程度の命中弾で沈める事が十分にできると思います。
相手が大砲の様な武器を装備していたとしても、その命中精度が中世の大砲程度であれば、充分に相手の有効射程距離範囲外から機関砲でもアウトレンジ戦法を行う事も可能でしょう。
この機関砲の木造帆船に対する有効性は異世界転移後の金欠日本にとって非常に大きな意味を持ちます。機関砲やその銃弾は生産体制が整えばミサイルやロケットやドローン、または砲火器よりも非常に安価かつ大量生産が可能な武器です。
なお、ここで言う非常に安価かつ大量生産が可能な機関砲とは、自衛隊が使っている様な87式自走高射機関砲やVADSの様な機関砲の事は指しません。以下の様な機関砲です。
安価な機関砲の代表作と言えば、紛争地では見ない所は無いレベルで普及しているZU-23-2が有名でしょう。補足としてZU-23-2は23mmの連装機関砲です。ちなみに先ほどのZSU-23-4で使用されている機関砲は基本的にはZU-23-2で使われている機関砲と同一の物でそれを4連装にしたものがZSU-23-4です。
一応、ZU-23-2の射撃風景の映像を紹介します。〈〉内のタイトルの動画がYouTubeにあります。興味のある方は検索してみて下さい。動画の長さは1分弱ほど。
〈 ZU 23-2 AA gun firing. 〉
また、次の動画は恐らく動画中の射撃音からZU-23-2だと思われる兵器によって射撃を受けるマンションを映した映像です。YouTubeにあります。時間は1分弱ほど。
〈 لاحظ لحظة استهداف حاجز البنايات بالمدفع والمضاد عيار 23 〉
ZU-23-2に相当する機関砲が1基あれば十分に戦列艦を撃沈する事は可能でしょう。この事は非常に大きい重要な事です。これはつまり、極端な話、漁船にZU-23-2を搭載すれば漁船1隻で戦列艦に対抗する事も可能だという事なのです(※注意!機関砲を搭載した漁船 ”1隻” で戦列艦の ”艦隊” と戦えるという意味ではありません!)。
しかもZU-23-2に相当する機関砲であれば元々が対空装備の為、レシプロ戦闘機程度の脅威度であればドラゴン等の異世界飛行生物にも対抗する事が十分に可能となります。また、シリア内戦で地対地攻撃をしているのが見ても分かる通り、汎用性が非常に高い為、対空や対船以外にも対地攻撃にも使用が可能です。
持ち運びもZU-23-2位の機関砲ならば、コンパクトである為、船に乗せていた物を降ろして車に乗せたり、別の場所に置いたりなど目的に応じて機動的に運用したりする事も可能です。
その事を考えると、例えば異世界で広域に自衛隊を展開しなければならなくなった事態が発生した時や、予算節約でなるべく海上自衛隊や海上保安庁の外洋船舶の活動を制限したい時などには、機関砲を搭載したモーターボート部隊や漁船部隊を配置しても戦列艦に対しては十分な対抗戦力となるでしょう。
また、貨物船やタンカー、フェリーなどに機関砲を数基設置した場合にはその船は異世界勢からすれば私達から見て超弩級戦艦レベルの脅威度に映るくらいには驚異的な存在に映る様になるかもしれません。
なにせ鋼鉄製の巨大船体に数基から複数の機関砲。対する自分達の乗る戦列艦は相手の艦に有効なダメージを与えるには非常に接近しなければいけない上に防御力は木材。もうこんなの攻撃しようと思ったら特攻する様な気持ちでやらないといけないでしょう。
ここまでZU-23-2を基準に話ましたが、自衛隊が使用していた機関砲を例に挙げればエリコンKD 35mm機関砲も対艦攻撃という面で見れば非常に良いでしょう。攻撃力だけみるならば、ZU-23-2よりも高い為、より確実に敵船に致命的なダメージを与えられるでしょう。ただし、持ち運びはZU-23-2に比べれば難儀はあるかもしれませんが(例えば船から陸や車に移動させるなどなど、ZU-23-2よりは労力が必要だと思われる)。また、エリコンKD 35mm機関砲レベルの機関砲となるとZU-23-2レベルの機関砲よりも生産コストが高い事が予想されます。
汎用性、機動性(持ち運び)、コスト安で見るなら、ZU-23-2相当の機関砲を。
とにかく攻撃力重視でコストと機動性は横に置いておくならZU-23-2よりも上位の機関砲をって感じでしょうか。
もっとも、クラーケンとかヒュドラとか対潜装備が必要な相手が居る様な世界の場合には、もしも上記で上げた様な事(モーターボート部隊、漁船部隊。武装した貨物船、タンカー、フェリー)をするには海の魔物が居ない海域であるとか、襲われる心配は無いだとか、少ないだとか、そういう事を事前に確かめてから行う必要はあるでしょうが……。
いずれにせよ機関砲の有効性は異世界転移後の金欠日本にとっては様々事を検討する一つの大きな柱となるでしょう。考え方次第では、しっかりとした軍艦を使わなくても良いという事な訳ですから。
★おまけ 異世界転移後の金欠日本の国防に参考になりえる海外のコスパ最強艦
上記でも指摘した様に木造帆船相手なら機関砲でなんとかなります。漁船に機関砲を載せても木造帆船相手ならかなりの戦力になります。ではそれ(機関砲の威力)を前提に置いた上で異世界にあったらコスパ最強の可能性のある海外の兵器を幾つか紹介して見ようと思います。
☆ブラジル海軍
・パルナイバ
ブラジル海軍が保有する河砲艦です。1938年就役という世界の現役艦年齢ランキングでも上位に食い込む長老です。ですが、侮ることなかれ。速力は遅いものの、Mk.22 50口径3インチ緩射砲×1、70口径40mm単装機銃×2、Mk.10 20mm単装機銃×6で武装し、小型ヘリ用のヘリコプター甲板も完備し給油と再武装も可能。木造帆船相手なら23mmの機関砲でも十分なのに40mmを2基も装備して主砲まで搭載している。んでもってヘリまで飛ばせるときた。パルナイバであれば、戦列艦の小艦隊程度の相手ならばパルナイバ1隻でも機関砲、主砲、機関銃、そしてヘリからの上空の攻撃で蹂躙できるでしょう。
☆ブラジル海軍
・NPaFlu Pedro Teixeira - P-20
・NPaFlu Raposo Tavares - P 21
ブラジル海軍が運用している河川哨戒艦です。全長63.74。速度は巡航速度が13ノットで最高速度が16.4ノット。武装はボフォース 40mm/L70機関砲×1、エリコン Mk10 20mm機関銃×2、12.7mm機関銃×4、81mm迫撃砲×2、7.62mm機関銃×2。武装はこんな感じですが、これ以外にも15人乗りの高速アクションスピードボートを2隻搭載し運用が可能です。高速アクションスピードボートには7.62mm機関銃が2基搭載されています。さらにボートだけでなくヘリコプターの運用も可能で、飛行甲板だけでなく格納庫まで完備しています。武装欲張りセット。パルナイバとは違い主砲は存在しませんが、それでも充分ハリネズミ。さらにヘリコプターの運用に関してはパルナイバとは違い格納庫まで完備していますし、ボート戦力も展開可能。パルナイバと同じ様にヘリと連携すれば1隻の戦力でもパルナイバと同じくらいの戦果は充分に得られるでしょう。
☆ルーマニア海軍
・F-45 Mihail Kogălniceanu
・F-46 Ion C. Brătianu
・F-47 Lascăr Catargiu
・F-176 Rahova
・F-177 Opanez
・F-178 Smârdan
・F-179 Posada
・F-180 Rovine
ルーマニア海軍が運用しているモニター艦&砲艦ズ。F-47までがモニター艦。今では世にも珍しいお姿の艦たち。基本は河川で運用されているみたいですが、場合によっては海でも運用がされているらしいです。こういうのすきすきのすき。ぜひ、名前をコピペして検索してみて下さい。非常にユニークな形の艦達をその目で見られる筈です。下の〈〉内のタイトルはYouTubeにある実弾射撃演習を行う様子を映した動画のタイトルです。動画の長さは約7分半程。最初から見ても面白いし1:20位から見ても見どころシーン満載でめちゃ面白いです。見てもらえば分かりますが、これだけ重武装なら、帆船程度の相手なら十分に無双できるでしょう。上記のブラジル艦の様な航空機の運用はできないものの、非常に強力な兵装を搭載している為、スペック的にはブラジル艦以上の充分な蹂躙が可能でしょう。
〈 VECTORUL - Tragerile navelor fluviale la Midia 〉
もしかしたら、異世界転移後の自衛隊の艦隊の中にはこの映像の様な姿の艦隊が配備されているという様な事も充分にあり得るかもしれません。
☆ウズベキスタン軍
・проекта 1204
ウズベキスタン軍が保有する哨戒砲艦。全長27m(今回紹介する艦の中では一番小さい)。ソ連が開発しその後ウズベキスタンをはじめ、いくつかの国でも運用されました。武装はいくつかのタイプがありますが、大まかな内容は、PT-76の76.2mm戦車砲を流用した主砲×1、多連装ロケット砲×1、機関銃もしくは機関砲×1です。主砲に若干の不安を感じますが、多連装ロケット砲を装備している為、充分に異世界勢に対して通用するでしょう。ただし、多連装ロケット砲のロケット弾が尽きた後は、もしも搭載している武装が機関砲ではなく機関銃であった場合にはちょっと全体的に火力不足感が出てきて大変かもしれませんが……。проекта1204は船体が大幅に小さいので搭載している弾薬の数が全体的に少ないと推測されます(参考までにPT-76の砲弾搭載量は40発。使用砲弾は曳光徹甲弾(APT)、曳光焼夷徹甲弾(API-T)、破片榴弾(HE-FRAG)、対戦車榴弾(HEAT)、高速曳光徹甲弾(HVAP-T)など)。機関砲を搭載していても搭載している弾薬が少ないと効果的な攻撃が難しいという可能性にも直面するかもしれません。ですが、それでも異世界勢からすれば1隻でも居たら、かなりの脅威度でしょう。乗組員の練度がしっかりとしていれば、1隻でも小艦隊程度の相手は充分にできるポテンシャルは持っていると思われます。問題は戦闘の持久力ぅ……ですかねぇ……。
☆コロンビア軍(おまけ枠)
・ARC CTCMI Jorge Moreno Salazar
・ARC TEFIM Juan Ricardo Oyola Vera
・ARC TECIM Freddy Alexander Pérez Rodríguez
・ARC TECIM Edic Cristian Reyes Holguín
コロンビア麻薬戦争が生んだ化け物。題してヘリ搭載河川哨戒艦。なお、海でも航行可能の模様。PAF-III、PAF-IVと呼ばれる哨戒艦シリーズ。この中から『Juan Ricardo Oyola Vera』を例に挙げて紹介します。『Juan Ricardo Oyola Vera』の武装はMk19 自動擲弾銃と、砲塔型装甲ケース内に12.7mm連装機関銃の銃座を置いた砲塔が3基。写真を見るに砲塔の数が4つに見えるので、もしかしたら、4つの砲塔の内、1つはMk19 自動擲弾銃が収納されているのかもしれない。もしくは、12.7mm連装機関銃の砲塔が実はもう1基あるのかもしれない。あとは可能性としては砲塔だけあって、中から兵士が自由に武器を持ち換えて使う形式なのかも知れない(全然有名な艦シリーズではない為、不明な点が多い……ザ・ミステリーシップズ)。全長は40m。乗員は31名プラス追加で輸送できる人員が41名。速度は9ノット。航続距離は2900km。港から離れて活動できる期間は31名で20日。軍隊と民間人の為の診療室もあり病床は4つ。船体は麻薬組織や反政府ゲリラとの戦闘用に銃撃やロケットランチャーに対応する為、防弾性能有り。そしてなによりヘリコプターも発着艦可能。性能的には日本の海上保安庁のひだ型巡視船を水で割って薄めた位の性能イメージで恐らくOK。
異世界で使う場合、艦船装備では異世界勢の木造帆船への有効打がMk19 自動擲弾銃位しかないのが最大の難点。いくら木造帆船が相手でも流石にMk19 自動擲弾銃だけじゃ心もとない。もちろん、12.7mm連装機関銃も相手からしたらかなりの脅威ではあるんでしょうけど(異世界勢の水兵にとって脅威。木造帆船の壁は恐らく貫通できる)、12.7mm連装機関銃では撃沈させるのは流石に難しいかもしれない。もちろん、かなりの銃撃を加えれば撃沈させる事も可能ではあるんでしょうけど『ARC TEFIM Juan Ricardo Oyola Vera』1隻でやろうとした場合、敵船1隻当たりにつき、かなりの時間がかかると思われます。ただし、『ARC TEFIM Juan Ricardo Oyola Vera』は何と言ってもヘリが搭載可能ですので、武装ヘリの運用を中心とした戦闘を展開すれば、苦戦が一転して無双は可能でしょう。ただ、艦そのものの能力が非常に限定的なので、おまけ枠でのご紹介です。
???「武装ヘリで突っ込んでくりゃ、なんとかなるんだ!」
あとは、利点としては河川での運用が本来の用途ですので、異世界のどこかの国と戦争になった場合などに、そこに南米の川みたいな場所があったらそこで使えますので、河川でヘリが運用可能な貴重なヘリ搭載艦として重宝されるでしょう。
コロンビアもそうですけど、南米の海軍は河川で運用する船舶を重武装化、航空機運用化をさせる傾向がある様です。これはやはり麻薬戦争との関係があると思われます。コロンビアもブラジルも麻薬組織との戦いが常態化し社会問題となっています。麻薬組織がジャングルの奥地で自家製潜水艦を建造し麻薬をアメリカへと密輸している話はかなり有名な話です。興味がある方はぜひ、「麻薬組織 潜水艦」で検索してみて下さい。非常に面白いものが見れると思います。なお、当然の事ながらこの様な事までして密輸をしている組織が武装していない訳がなく……。以前、麻薬組織摘発のドキュメンタリーを見たのですが、中米や南米の麻薬組織は薬物の密売によって多額の資金を得ている為、中には何処から流れてきたのかアメリカ製の軍用銃やソ連製の対空機関銃まで所持している事例すらもある様です。今年、話題になりましたがブラジルのリオデジャネイロで警察のヘリコプターがマフィアの対空機関砲に銃撃された映像は今の中米、南米で起きている犯罪組織の増長と治安悪化の現実を象徴している映像と言えるでしょう。下の〈〉内のタイトルのサイトには映像のリンクがあるので見たい人は見てみて下さい。
〈 海外「まるで戦場。警察ヘリを攻撃するブラジルの犯罪組織」 〉
さ、さすが内戦してるシリアよりも殺人事件で死者が多いって言われるだけはありますねぇ……(ブラジル)
あ、あれ?内戦してないのになんで内戦してるシリアよりも殺人が多いんですかねぇ……(恐怖)ちなみに2022年現在、メキシコではすべての都市が麻薬組織に包囲されていると称される程の絶望的な治安状況に陥っている様です(絶望)。
あと、これ余談なんですけど今回の一連の話には一切関係ないけど、個人的にコロンビア海軍の『ARC TECIM Tony Pastrana Contreras』『ARC TNCIM. Mario Alonso Villegas』の感じもすき。コロンビア海軍とブラジル海軍の河川艦隊の感じすきすきのすきです。
☆インドネシア軍(おまけ枠)
・TANK BOAT PT PINDAD (Persero)
インドネシアの企業が開発し2020年にロシアから発注を受けた事で日本でも知られる様になり一部界隈で話題になったタンクボート。105mm戦車砲塔を搭載し、20mmの機関銃もしくは最大30mmの機関砲も搭載可能。乗員は乗組員に5人と輸送できる人数として20人を輸送可能。速度は40ノット。インドネシア軍の期待の星。なお、まだ開発中の模様。なお、見た印象はほんとに名前の通りタンクボートです。海の戦車という感じです。果たして主砲の命中精度がどれ位なのかなどの情報はまだ無い為、不明な点の多い装備ではありますが、まぁ、異世界勢の木造船舶を相手にする程度なら、主砲の有効射程は機関砲と同程度あればもう合格ラインなので、もしも性能が悪かったとしても、この合格ラインに達していたら異世界でなら活躍できる可能性は高いでしょう。問題はお値段ですが……今回はコスパ最強の一角として紹介していますが、タンクボートに関しては、まだ量産されていない為不明なので、今回はおまけ枠です。最悪、クッソ高い可能性もあります。ただし、コストが安い場合は、タンクボートは海の戦車としてみれば、それなりの数が量産されれば、充分なパフォーマンスを発揮できるでしょう。下の〈〉内のタイトルはYouTubeにあるタンクボートの動画タイトルです。動画の長さは2分強程(四捨五入すると3分)。
〈 TANK BOAT PT PINDAD (Persero) introduction - Antasena 〉
……ま、まぁ、異世界に転移した自衛隊は、こんな軍艦と言うよりも、どちらかと言うと戦車みたいな感じなのを参考にして海に配備する位だったら、中国軍の05式水陸両用戦車とか63A式水陸両用軽戦車、ロシア軍の2S25スプルート-SD 125mm対戦車自走砲みたいな水陸両用かつ水上での射撃が可能な水陸両用戦車を配備した方が良くない?って意見が出てくるかもしれないですが……。海でも陸地でも戦える様にした方が汎用性は高いですし、防衛費の節約にはなるかもしれません(相手が機関砲で対処できるレベルの相手の船なら、水陸両用戦車でも海では艦隊との海戦も可能ですし陸に上げれば本来の機能である戦車として戦える。タンクボートを配備する位だったら、陸海戦力にもなるこっちの方が良いっていう考えも多分出てくる)。ただ、タンクボートの利点を挙げるとするならば、速力と水上での航続距離、水上戦闘能力ですかね。
40ノットの速力は現在の水陸両用戦車では恐らく出ない数字です。世界最速の水陸両用戦車の部類に入っていると言われる05式水陸両用戦車は最大速力が17ノット~21ノットと言われていますので、タンクボートの速力は世界最速の水陸両用戦車よりも早いので速力では圧勝しています。この速力を生かして敵を翻弄する戦法が可能となります。また、水陸両用戦車よりも純粋な船であるタンクボートの方が水上での航続距離は長いと思われます(タンクボートの航続距離に関しては情報が不足している為、航続距離に関しては完全に私の予想)。それと水上戦闘能力ですがタンクボートと05式水陸両用戦車を見比べると明らかに水上用の装備が全然違います。05式水陸両用戦車には船舶用のレーダーやセンサーの類の姿が見えません。対してタンクボートにはそれらの設備が存在している為、水上での戦闘能力には間違いなく大きな違いが出てくると思います。恐らく水上戦闘はタンクボートの方が有利です。
また、タンクボートはまだ値段が分からないのでなんとも言えませんが、05式水陸両用戦車よりは安い可能性があると思います。何故なら、05式水陸両用戦車は世界最速の水陸両用戦車なだけあって高いレベルのテクノロジーがかなり使われている筈です。一方でタンクボートは陸上運用は想定されておらず、純粋な船です。陸上走行の事は考えられていません。なのでお値段はタンクボートの方が安い可能性が充分にあると思っています。以下の〈〉内のタイトルはYouTubeにある中国軍の05式水陸両用戦車の水上射撃映像。動画の長さは約1分半程。
〈 China's tanks can fire at sea ! ZTD-05, the best amphibious fighting vehicle tank in the world 〉




