表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/77

#73 人竜一体

 ごぅぅぅ


 気づくと同時に耳に聞いたことがないような音が入ってくる。


(これは風を切る音か……)


 それと同時に俺は今、空にいることに気づく。が、焦りはない。だって竜が空を飛ぶのは当然で、俺は今クレアと一つなんだから。


”いくぞ、シデン!“


 あの黒い竜が見えると同時にクレアの声が聞こえる。


(ああ、共に行こう!)


 俺達は剣を構えたまま突進!


 ズバッ!


 初太刀は意表をついたせいもあってか、綺麗に入った!


「ギャァァァ!」


 よし! これなら!


 ビィィィ!


 追撃するように閃光が走る! 鼻先をかすめるその威力に全身が総毛立つ……


 ドドドッカーン!


 俺達が避けた閃光が山を吹き飛ばした!


”フン……生意気な。仕返しのつもりか“


 今の一撃は“負けてないぞ”ってことか。


“どちらの方が格上なのか……あの小童に教えやらねばな!”


 ああ、俺達の力はまだまだこんなもんじゃない!


”よく言った! 行くぞ、我が主よ!“


 俺達は息を大きく吸い込み、魔力を込めて吐き出した!


 ビィィィィィィィィィッ!


 黒い竜を遥かに凌ぐ規模の閃光が走る! それはまるで波のように奴を飲み込んで……


  ドドドドドドッカーンッ!!!!


 爆発もまた比べ物にならない。嵐? いや、これこそ世界滅亡の際に天より降ると言われている裁きの雷じゃないのか!?


“ハッハッハ! 格の違いを思い知ったか……ん?”


 煙が晴れて現れた黒い竜は紫のバリアのようなものに覆われている。あれは一体……


(……消えた)


 一瞬見えたバリアはすぐに消えてしまった。が、あれが俺達のブレスを防いだらしく、黒い竜は無傷だ。


”ならば、フン!“


 クレアは翼を振るうと魔法で風の刃を飛ばす。が……


 ブゥン……ブゥン……ブゥン……


 クレアの魔法が当たる瞬間、バリアが現れて防御した。


(この気配……あの黒い兜と剣から感じるものと似てるな)


 クレアの背に乗っていると、まるで彼女の五感を借りているかのように感覚が研ぎ澄まされる。黒い兜の男と戦っている時には気づかなかったが、あの独特の禍々しい感じはこの竜と同じだ。


“そうじゃ……おそらく力を発揮する瞬間、その気配が強くなるのじゃろう”


 一体何なんだ、あの黒い兜は……


(いや、それより今はあの黒い竜を何とかしないと)


 黒い竜を守るのがあの黒い兜の力ならそれをぶち壊すのが手っ取り早い。けど、中に取り込まれているのか、竜の体そのものになっているのかは分からないが、今何処にあるのかは分からない。


(だったら……)


”ああ、まとめてぶち壊すしかない“


 あのバリアを壊した上で黒い竜にダメージを与える、それしかない。一見無謀に思えるかも知れないが、俺達なら出来る。


“魔法やブレスは防がれるが、そなたの剣なら通じる”


 俺とクレアの初太刀が与えた傷は奴の体に深々と残っている。あれが不意をついたせいなのか、それとも奴のバリアが魔法やブレスにしか効かないのかは分からないが……


(やってみるしかない、か)


 だが、あの黒い竜だって最初とは違って警戒しているはずだ。真正面からかかって行くのは厳しいだろう。


”なら、牽制してそなたの剣でトドメと行こう。牽制は任せよ“


(頼む)


 飛び込むタイミングとか細かなことは今の俺達なら言葉が無くても通じ合える。後は俺の剣が通じるかだが……


(大丈夫。この剣は俺達だけの物じゃない。王様や騎士達、それにここにはいないリアや将軍達の想いを背負ってるんだ)


 奴の黒い兜がどれほどのものかは分からないが、皆の想いが乗ったこの剣の方が上だ!


”行くぞ!“


 クレアが魔法で風の刃を生み出す。速く、しかも広範囲に放たれるそれらを防ぐために速くもバリアが現れた!


 ブゥン……ブゥン……ブゥン……


 バリアが現れては消え……というパターンを繰り返す。全て防がれているようだが、問題はない。


(とりあえず動きは封じたな!)


 流石の黒い竜もバリアが展開している間は動けないようだ。


“次はこれだ!”


 クレアがブレスを吐き出す! 圧倒的な威力と光量に俺達の目さえもおかしくなりそうだ!


(だが、ここがチャンスだ!)


 ブレスを吐いた食後に俺達は全力で飛ぶ。そして動きの止まった黒い竜の背後から俺が剣を振り下ろす!


(皆に託して貰った想いをこの一撃に乗せる!)


 その時……


 キィィィン!


 俺の想いに応えるように振り下ろす剣が光を帯びていく! これは奇跡? それとも……


 ザン!

 応援ありがとうございます! 皆様からの応援パワーで今日も執筆ッ! 明日も更新ッ!


 ブクマやポイントでの応援はいつでも募集中です! まだの方はこの機会に是非ポチッとしてやって下さい!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ