#11 予想外
またまた感謝の緊急更新!
「おはようございます、シデンさん!」
色んなことがあった夜が明け、朝になるとリアが元気よく挨拶をしてくれた。
(……元気みたいだな)
今まで経験したことがないようなことばかりだった上に、色々ショックなことがあったみたいだから心配していたのたが……
(本当に見た目以上にタフだな)
風が吹いたら倒れるようなただのお姫様じゃなくて助かったよ。
「おはよう、リア」
挨拶をしたところで落ち着いたら話があると俺は伝えた。昨日、サラとも相談したのだが便利グッズについて話しておいたほうがいいと思ったのだ。
(どんな反応が返ってくるかは分からないけど……)
魔導具がオズワルド王国で禁止されているのは知っている。が、サラのものは自分で作ったものなので、遺跡から見つかったものじゃない。そう言う意味では、厳密には魔導具じゃないのだが……
(ま、その辺りの判断は人それぞれだよな)
リアがどう思うか。それを聞いてから今後のことを決めれば良い。
「ありがとうございます。私もお聞きしたいと思っていました」
そうだよな。まあ、じゃあいいタイミングだったってことか。
「この先は特に危険のない田舎ですが、追手が届かないところまで移動してから話をお聞きするというのはどうでしょう?」
「ああ、そうしよう。ってか、リアももっと砕けた話し方をしてくれないか? 王女様なんだし」
これは何度か言ってるんだが、一向に改善されない……落ち着かないよ、マジで。
「シデンさんのことは私よりはるかに格上の剣士として尊敬してます。伯父様も“身分に関係なく尊敬すべき相手には敬意を払え”と教わりましたし」
か、格上!? そんなことないだろ。そりゃ、王女様であるリアよりは強いかも知れないが。
(それにその“伯父様”って人、変わった人だな)
オズワルド王国では身分制がかなり根強い。争いが起こった時でも自分と相手の身分によって結果に差が出来るくらいなのだ。
「でも、考えときます。そうですね……シデンさんが私のことを王女じゃなくて、普通の女の子だと思ってくれるようになったらにしましょう」
む、無理だろ……それは。
(あ、ひょっとして遊ばれてる?)
片目をつぶるリアを見ながらふとそんなことを思う。全く……こんな普通のおっさんをからかっても良いことはないぞ。
まあ、そんなこんなで出発した俺達。だが、結論から言えば、ゆっくりと話をする時間なんてなかった。何故なら……
※
「ほら、金目のものを出せ!」
移動して一時間もしない内に入った森の中で盗賊に囲まれてしまったのだ。
「別に身ぐるみ剥ごうって訳じゃない。ただの通行料だ!」
「危険のない道を案内してやるから、な?」
けど、何だか様子のおかしな盗賊だ。なんだ、コイツら?
“危険のない田舎じゃなかったっけ?”
“……そのはずなんだけど”
危機感が持ちづらく、ついそんなお喋りをしてしまうサラとリア。無理もないと思うのだが、悪いことに奴らの怒りを買ってしまった。
「あんたら舐められてるんじゃないよ!あたいらは泣く子も黙る紅蠍団なんだ! シャキッとしな!」
後ろの方で様子を見ていた女性がそうゲキを飛ばすと、男達の様子が見る見る間に変わる!
「俺達が本気じゃないと高を括ってるな! そんなことないぞ!」
「姉御に恥をかかせるわけには行かねぇ!」
盗賊達は俺達に向けて武器を構え出した。やれやれ……
(まあ、どの道倒さないと行けないんだし)
けど、二十人はいるな……何とかなるのかな
“大丈夫だよ、シデンなら!”
サラが小声で発破をかけてくる。まあ、確かにやるしかないか!
バッ!
俺は地面を蹴り、近くの盗賊に近づいた!
ザン!
一撃で昏倒させるが、今回はとにかく数が多い。とにかく剣を振るいまくって……
ザン! ザン! ザン! ザン!
「な、何だこいつ!」
「囲め! 纏まってかかるんだ!」
中々いい考えだ。けど、こちとら素早い魔物を相手に戦ってきたんだ! そんな間は与えないぞ!
ザン! ザン! ザン! ザン!
さらに盗賊を倒していく(ちなみに峰打ち)。が、中々骨が折れる奴らばかりだ。
(こいつら、結構強いな)
戦ってみると、盗賊達は武器を持った素人ではなく、かなりの訓練を受けていることがわかる。盗賊に詳しい訳じゃないが、こう言うのらちょっと珍しいんじゃないか?
(ただの盗賊じゃない……のか?)
そんなことを思いながら半数くらい倒したところで盗賊達が大声を出した!
「おい、止まれ! あれを見ろって!」
「一瞬でいいからあっちを見ろ! 後悔するぞ」
振り返った先にはサラとリアに剣を突きつける女性がいた。
回想が終わったらお決まりの盗賊イベント。でも奴らは実は……って危ない! ネタバレするところだった! 次話はどうなる!? 乞うご期待! (←引きのつもり)
次話は明日朝七時に更新!




