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2.ゼクスに抱く違和感。







「え、あれ……ここ、は?」

「あぁ、やっと起きたのか。ゼクス」



 ひとまず配信を中止して。

 鼻血を出しながら意識を失ったゼクスを実家まで運び、介抱すること小一時間。彼はどこか憑き物が落ちたような表情で目を覚まし、周囲をきょろきょろと確認していた。

 しかし傍にいるのが俺だと分かると、途端に顔色を変える。



「な、なんや……介抱してくれたんは、オッサンかい!」

「はいはい。俺で悪かったな」



 ケタケタと軽薄に笑い、ゼクスはこちらを小馬鹿にしてきた。

 それを俺は適当にあしらいながら、訊ねる。



「体調は大丈夫そうか?」

「なに言うてんねん。オレはピンピンしとるで!」



 すると彼は答えるが、しかし――。



「いいや、そういうのいいから」

「あ……?」



 俺はそのノリにあえて乗らず、真っすぐにゼクスを見た。

 どこか怪訝そうな表情を浮かべる彼に対して、告げる。



「そうやって、無理に振る舞わなくていいんだよ。……カメラは回ってない」

「なにが言いたいんや、オッサン! オレは別に、無理なんて――」

「――目、笑ってない」

「……え?」



 ずっと抱いていた違和感の正体を。



「他の配信でもそうだよ。ゼクスの目は、ちっとも笑ってない」――と。







 ――一方その頃、温泉回を見終えたリスナーたち。



『音声だけだったけど、何があったんだ?』

『ゼクスがどうのこうの言ってたけど、アイツなにかやったんか』

『見るからに軽薄そうな奴だったからな』



 彼らは掲示板で、今日の配信について話していた。

 その中で話題に上がるのはやはり、配信を中断することになった原因について。映像のないラジオ配信ではあったが、達治たちがバタバタとしている様子は確認できた。

 それによって様々な憶測が飛び交っていたが、大半の意見はゼクスに関してだ。



『アイツ、見るからにチャラかったからな。もしかしたら、リョウちゃんたちに何かやったのかも』

『だとしたら、マジで許せないんだが?』

『俺のリョウちゃんに手を出したら、マジで処す』



 そこに書かれている内容はやはり、彼の素行についてが多い。

 しかし住人たちも、それとなく違和感を覚える者がいないわけではないらしい。



『でも、さ。言葉では説明が難しいんだけど――』



 雑多な中には、こんなコメントもあった。



『初めて見たはずなのに、なぜかゼクスのこと知ってる気がするんだよな』

『分かる。知ってるというか、似た空気を感じるというか?』

『似た空気って、あのお調子者と俺らに接点なくね』



 だが、どうにも核心には遠い。

 そのため重要とは捉えられないが、それでも共感する者はいた。ゼクスという人物の為人、それについて考え始める住人たち。次第にスレの話題はそちらに移行して、しばらく経過したところで誰かがこんな書き込みをするのだった。



『そういや、前から疑問だったんだけど』



 まるで関係のないような。

 ただ、それにしては的を射た内容を。



『どうしてアクシズのメンバーで、ゼクスだけ【数字が飛んでる】んだ?』



 何気なく投げられた疑問。

 スレの住人たちはみな、首を傾げるのだった。



 


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