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異きのこる  作者: 紅天狗
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一周期と三百五十日目

異世界召喚からある程度たった訳だが、今日までの流れをまとめて見ようと思う。


チャラ男君に関しては、どうも隷属魔法をかけた教団員がお亡くなりになった様で、首輪が外れた。怒髪天モードで教団に突っかかり、暴れに暴れ、重要文化財的なモノも含めてぶっ壊しまくった。そして寺院にいる上層部にメンチを切って話し合いと言う脅し。

この世界の人族を大きく超える身体能力を持っている様で手が付けれない様だ。


で、教団員の若いネェちゃんを呼びに呼んでドンチャン騒ぎ。あとは喰っては捨て、喰っては捨てと言う暴挙を繰り返す。

まあ教団員の方々は自業自得なので特に俺が手をだす必要も無かろうと情報収集を継続。


どう見ても未成年なんだが酒は控えた方が宜しいかと。


で、自分のチート能力を酔った勢いで熱く語ってくれましたよっと。



性戯之英雄



英語風に言えば、セクシャルヒーローって所だろうか?

これがチャラ男の持つチートだそうだ。どうもエロい事全般の行動に大幅補正。無尽蔵の精力、金剛如意棒、真珠生成などナニ関係の色々な技能がセットになった物らしい。また、そう言った行為を行うと身体能力や魔法抵抗など、いうなれば基本ステータスが向上する。


向上の度合いは相手の力量に左右される。一般人相手だと微々たるものらしい。誰でも一定量の強化が得られるなら、かなりヤバいチートだが、コレのお蔭で微妙なチートに成り下がっている。


本来は大和撫子と活発系女子に相手させる事で無類のチート化するはずだったが、二人は既に別の街へと移動済み。と言うか教団員とカチ合うと速攻でぶっ飛ばされてしまうので何も出来ず。つまり作戦失敗と相成った訳だ。バカすぎる。


基礎ステータスを時間をかければどこまでも上げれるのはかなりすごい。が、そこで問題になるのが金剛如意棒だ。デカくしたり長くしたりと自由自在になる訳だが、耐久値を上げる効果が付随する。で、相手するのに時間がかかるようになってしまい、結果、致せる回数が激減すると言う事態に。


やはり微妙チートだった様だ。本人は大いに楽しんでいる様だが。まあ放置しても問題無かろう。



次に大和撫子だが、本名もそのまま大和撫子らしい。小さい頃はかなり苛められたらしいが、小学校に上がるころには頭角を現して本当の意味での撫子となった。と言ったストーリーを勝手に想像している。

名前は本当にそのままらしい。まあストレートロングの黒髪、すらっとしたプロポーション、程よく実った乳房。うん、ピッタリである。


彼女の持つチートは魔導乙女。魔法少女では無い所がポイントだな。少女って歳じゃ・・・うっ・・・寒気が。

魔法全般に大幅補正。無尽蔵とは言わないが、かなり強大な魔力と回復量を誇る。この世界には無い精霊を介さない魔法、いや、あるんだろうが見つかっていない魔導。これを利用できる様で。異世界テンプレの鑑定的な事も出来るらしく、教団が行った毒殺などを華麗に回避。犯人を特定の上、報復。その際見せたSッ気たっぷりの表情は寒気を覚える。


隷属の首輪は確認している間に無効化したらしい。


かなりヤバめなチートの様だ。魔導を発する際、なにやら詠唱を行っている様だが、どうも例の召喚ドームにて教団員が呼んでいた本と似ている気がする。神意文字を利用した魔法。これが魔導なのかもしれない。


あと最後に活発系女子。彼女は木之元紅葉(きのもと くれは)と言うらしい。見た目はショートボブの胸板の薄い、スポーツ少女そのものだ。特に臀部からフトモモの発達がすばらしい。プリケツである。後ろ姿に目を奪われる人が続出。


こちらは魂活女子。なんか文字が違うような気がするが、魂を活性かさせ、いわゆる生命エネルギーの一種である氣とかオーラとか言われるモノを呼び起こして利用する事が出来る模様。物理現象をブッチした行動が出来るようになるらしい。


あれだ。体は普通に柔らかいのに岩とかをぶっ壊す戦闘アニメ、ドラゴンポール、略して「竜棒」に出て来るモノと同じだな。言うなればソニックブームが発生するような速度で動いても体が傷つく事は無い。と言った感じだ。その効果が及ぶのは本人だけらしいが。

内臓器官なども活性化される様で、状態異常耐性なども大幅に上がっている。というか任意で強化できる模様。


まあ、そんなチート二人組が街に繰り出せばどうなるか。異世界テンプレートの様にギルド登録からすぐさま荒稼ぎ。大量の金銭をサクッと手に入れて、元の世界に戻る術を探す旅を開始。

俺も知らないような秘境の村で虐げられていた猫耳っ子やらエルフっ子やらをサクっと保護して一緒に活動中。


お二人は何かとこの世界を満喫している様子。風呂が無い事と路肩に放置されている汚物を除いて。

なんだろうね、二人の運のパラメータが振り切れてる気がする。たまたま道に迷って村に着いて、たまたま子供たちを発見とか。運がいいんじゃない。これは必然ってやつだと思います。


召喚者に関してはこんな感じ。



あとは教団に関してだが。とりあえずこれ以上召喚者を連れてこられると困るので、ドームをサクッと無効化させてもらいました。

神意文字を削ったりするとヤバいかと思ったので、部屋の天井に設置されていた数メートルの巨大魔石を奪取する事に。


菌糸を這わせ、石を天井より奥から溶かして丸のみ。かなり準備に時間がかかったが何とかやり遂げる事が出来た。魔石を外したとたん文字が消えうせたので、どうやらコレが要石(かなめいし)だったらしいな。

でだ。どうもその魔石の中に精霊が囚われて居たらしく。気付けば勝手に契約を結ばれてしまっていた。俺の意思は・・・。


かなり・・・いや、恐ろしく強大な精霊。今は力を失ってしまっているが。その属性は、なんと時空。チート精霊キタコレ。時空間を操れるそうで俺の魔素吸収なんて全く効かない。敵に回らなくて良かった。逆に言えば俺に近付いても問題ないと言う事だ。


俺がイリやその他種族に対するマッサージや薬品類の提供の対価として頂いている魔力をジュルジュルと吸われている。得る量が多いので問題ないと言えば無いんだが、その、吸い取り過ぎです。

契約によって意志疎通が出来るので話を聞く限り、超古代文明時代に精霊を捕える術が開発され、様々な精霊が古代文明人の道具と化した。やはり古代種の様な生物も居たらしく、精霊たちを取り戻すべく侵攻を行うもこれを退ける。で、あの巨大魔石をゲットしたと。ほかにも何個か同じような魔石を奪取したらしいがそれは既に自然に戻っているらしい。


古代文明人すげぇ・・・。


精霊は自然を司る循環器のような物だそうで。これを失ったら魔素が世界を上手く廻らなくなり、いずれは死の星となるとか。まあ、そんな事をしてしまった古代人に、激オコになった方がいらっしゃったと。


星霊


この星を司る精霊様だそうで。言うなれば星のコアが本体みたいな。星は生きているとは良く言われているが、その通りらしい。意思もあるらしいぞ。みんな、星は大切にしような!?


で、その星霊様が天変地異を発動。古代文明の主要都市やら施設やら殆どが直下からのマグマ噴火でお陀仏となったそうだ。それでも古代文明人は生き残って、今の人間たちの祖となり今を生きる。と。


うーん、ファンタジー。


でだ。星霊様は大量の力を使ってしまって今は休眠状態だそうだ。ウン千年単位で力を蓄えているらしい。スケールがデカすぎて把握できんわ!

時空の精霊、そのままクゥと呼ぶか。半透明の白い肌に灰色の髪の見た目色気ムンムンのお姉さんなんだが、あのデカい魔石の力を使って異世界召喚の道具として使われていたらしい。正確には異世界とつなぐゲートらしいが。

でも何度も使われている内に魔石の持つ魔力も尽きて、最後とばかりに今回の召喚で大量に力を使われ。いうなれば餓死寸前だったそうだ。


で、運よく俺が魔石ごと丸のみにして奪取したため、枷が外れて動けるように。そして目の前には俺という超デカくて旨そうな食べ物があったので速攻で契約した。と言う経緯。だから俺の意思をですね、ちょっと考慮してほしいなぁ・・・みたいな?


そいやあの魔石、すっからカンだったな。俺にも魔石があるらしいので、なんとか利用できないかと思ってついでに奪取したんだが。クゥ曰く、それはとても長い間、まったく魔素を得れなかった反動からか吸い取るのが止められない止まらないらしい。

うん千年も飲まず食わずとか、俺なら発狂するところだ。流石精霊。


転生当初に飢餓を味わった俺は、そんな彼女に吸うのを止めろとは言う事も出来ず。絶賛放置中。俺が死なない程度に抑えてくれることを願っている所だ。減るスピードが尋常じゃないんですよ。マジで。


ああ、ちなみに時空を司る精霊はそこら辺に大量に居るらしい。まあ時空間と言うのは宇宙に万弁なく存在するものだしな。で、クゥはこの星を担当する統括的なモノだそうだ。

あのまま魔石を放置してクゥが消えたらどうなったんだろうか。聞いてみたいが怖くて聞けない。と考えていると、クゥが答えてくれた。要は空間的におかしくなって別の場所につながったり、石の中にいる状態になったりとメチャメチャになるそうだ。クゥが居なくなってしばらくすれば次代の統括する存在が現れるらしいが、そうなるにはウン百年、ウン千年のスパンで時間がかかるとか。


生き物が生きるには厳しい状態になる事は言うまでもない。


うーん、これもまた運命、いや必然だったんだろうな。と考えていると、その通りらしい。異世界転生などが起こるのはその様な必然の力が働くからだそうだ。クゥを使ったドーム型魔導施設による異世界転移はそれを人為的に起こすモノで、神の御業へと至る外法。まあ碌な事にならないらしい。結果がチャラ男の登場とか。勇者(笑)の登場とか。


今日もマッサージをしつつ菌糸を通して世界を眺める。

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