借り物競争という名の女の戦い
この回書くのも今月2回目なのです(コピーしようとしたら一度全消ししてしまった)
それから競技は次々進み、次の競技は姉さんや千紗都達が出る借り物競争だ。ちなみにこれが午前の最後の競技だったりする。
『さぁ、とうとう午前最後の種目の借り物に出場する人は入場口に集まってます。今回の借り物競争は各クラスの体育委員の事前調査により借り物の内容が決まっております。なお、借り物の内容の中にはお姫様抱っこや好きな相手と手を繋ぐなどかなりピンポイントなものまであるそうです!これはかなり面白くなりそうです!』
全く面白くないよ!姉さんにはかなり引いて欲しくないモノまであるじゃないですか。しかも姉さんってこーゆー系は何故か上手い具合にそーゆーのを引くんだよな......。そしてここから見える感じだと姉さんが一番最初の列に居るし。なんかもう、嫌な予感しかしないんだけど。
そんな事を考えている内に最初の列ーー姉さんの居る列がスタートの位置に構え、ピストルが鳴り響き一斉にスタートする。
スタートから姉さんはトップに出る。そしてそのまま内容の書かれた紙の置いてある中間までトップでたどり着く。
姉さんが取った紙は左から二番目の紙で、何故か内容を見て固まっていた。何が書いてあったんだろうか?
それからすぐに後ろを走ってた人達も姉さんに追いつき紙を拾う。そんななか姉さんが動き出して......こっちをみた。
さてと。
「ん?どうしたんだ?和樹」
「いや、ちょっと席外「かーずきー」か...と...」
団席から離れようかと思ったら案の定呼ばれてしまったよ。もう少し早くから離れとけば良かったか。まぁ、今考えても後の祭りか。 俺は意を決して振り向くと、すでに姉さんは団席の近くまで来ていた。俺は小さくため息をついてから姉さんのところまで移動する。
「姉さん先に聞いていい?それって俺じゃないとダメなの?」
「え?当たり前じゃない!」
「俺に拒否権は?」
「なーいよ」
姉さんは嬉しそうに答える。こうなった姉さんは意見を変えないからな......。
早々に諦めた俺は大事な事を聞くために口を開く。
「それで、お題はなんだったの?」
「これだよ」
嬉しそうにお題の書かれた紙を見せてくる。そしてそこには.....。
「『異性と恋人繋ぎでゴールする』か......」
「そうそう。だから早く行こう!」
そう言い手を差し出す姉さん。
まぁ、他の人に譲るぐらいなら俺が行くしかないか。周囲の嫉妬の目を背に俺は姉さんの手を取り走り出す。
走りながら他の人を見てみると思うようにいかないのかまだスタートできてない人がほとんどだった。そんな訳で俺達は余裕を持った一位で借り物競争を終えた。
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