表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡  作者: 山本大介
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡
93/659

№3 康治とポランの愛の逃避行(なんちって)

 リアル逃避行ごっこ。


「はあ、はあ、はあ、はあ」


 二人の息はあがる。

 繋ぐこの手は離さない。

 もうどのくらい走り続けているのだろうか、康治にもポランも分からない。

 だが、追っ手が届かない遠い所まで、とにかく逃げるのだ。


「ちょっと・・・休もうか」


 康治は、ポランにストップをかける。

 

「えー、勇者様、逃避行ごっこ。はじめたばかりですよ」


「意味もなく30分も走ってりゃ、疲れるって」


「意味ありますよ。逃避行ですよ。私と勇者様の愛の逃避行です」


 ポランはうっとりとした目をする。


「リアル・・・ごっこね」


「ごっこでも・・・何でも、真面目に真剣にやるのがポラン流です」


 彼女は胸を張った。


「あー、メロンたん。そういうところあるよね」


「ですよね・・・じゃあ、少し休みましょう。そして、今度は」


「・・・まだやるの」


「当たり前でしょうが!ようやく温まって来ましたよ」


「はあ」



 小休憩の後。


「も・う・に・げ・ら・れ・な・い」


 棒読みの康治。

 ポランの演技指導により、フラフラなふりをして歩く。


「勇者様、諦めないで、きっと道はあります」


「も・う・だ・め・だ」


 康治はその場倒れる。


「・・・えっ、勇者様?勇者様っ、勇者様あー!」


 ポランは康治に覆いかぶさり、泣き叫ぶ(演技)。


「ねぇ、メロンたん?」


「今、入っています(役に)」


「楽しい?」


「楽しいに決まっているでしょうが~」


 ポランは続けて、ついに自らナレーションをする。


「二人の愛の逃避行は、ここで終わった。しかし、二人の愛はいつまでも永遠なのだ。ああ、勇者様とポランに幸あれ。次回、復活した勇者様と再び愛の逃避行♡お楽しみねっ」


(えっ)


 康治は薄目を開けて、入り込んでいるポランを見た。


(ちょっと、怖い)


 彼は再び聞く。


「楽しい?」


「(楽しいに)決まっているでしょうが~!」



 演技中のポランの目は・・・。イッテマス。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ