№10 アーサー合流、蠢く闇
アーサーとの遭遇。
「・・・あなたは、アーサー殿」
驚くべき所で驚く人物に会い、ローリアンは続けて言葉が出ない。
「・・・さすが、ディオラ・・・いや、エルフの女王エスメラルダか」
「・・・しかし、奇遇ですな。アーサー殿、こんな所でお会いするとは」
ローリアンはとりあえず言葉を繕う。
「腹芸なぞ、見せんでよい」
ガヴェインはローリアンを睨みつける。
「よい。警戒するのはお互い様だ・・・だが、目的は同じと思うが・・・エルフの隊長、ローリアン」
アーサーはガヴェインを制し、ゆっくり諭すように言う。
(隠し事は通じない・・・か)
ローリアンは覚悟を決め、頷いた。
「我ら萌狩隊、女王様の密命を受け、東の暗黒大陸の異変を調査にやって来ました」
「隊長・・・」
キキとララは、思わず言った。
「よい。この方々には嘘は通じぬ」
ローリアンは断言する。
「ふむ。よく言ってくれた」
ランスロットは、感心する。
「さすがはと言ったところか、私たちも東の異変を調べるべく、ランスロット、ガウェインと共に、このデスバレーにやって来た」
「アーサー様っ!」
ガウェインはアーサーを咎めるように大声を出す。
「よい!真には真で返す。これが騎士であろう」
「はっ」
ローリアンは恭しく礼をする。
「ローリアン、互いの目的は同じ、という事は別行動をとれば非効率となる。どうだ、ここは共闘で、東で起きている異変を突き止めないか」
ローリアンは即答する。
「それは明暗分かりました。みんなっ!」
「御意っ!」
隊士は叫ぶ。
「実に心強い」
アーサーは満足気に微笑んだ。
「ところで・・・シャロット達は息災か」
「それは、もうコォジィ様とは仲睦まじく・・・たまに妃の皆さんとお風呂に入ったりしているそうですよ」
「あの野郎っ、私のいない間に!」
アーサーは激オコした。
アーサー激オコ。




