№6 最後の一撃
立て、コォジィ。
「勇者様っ!」
ポランは叫んだ。
「コォジィ!」
シャロットは鼓舞する。
「ダーリン!」
エリザは願う。
「コォジィ様、立つのです」
エスメラルダは祈る。
「コォジィ様、お願い」
アリエルは見つめる。
「コォジィ様は負けない」
メイヤは信じる。
「コォジィ様ーっ!」
ライヤは訴える。
「我が主、コォジィは負けぬ」
デュラ子は思う。
「・・・コォジィ殿」
ケイは胸を押さえる。
乙女の祈りが一つとなる。
「勇者様!コォジィ、様、殿!」
声に思いと願いを届け、コォジィに。
「5、4、3、2・・・」
「待てっ!」
「1」
「俺はまだ大丈夫だっ!」
康治は立ち上がる。
漲る闘志に再び全身には炎を纏う。
「勇者様っ!」
康治の乙女達は歓喜の声をあげる。
「ほう・・・まだ立ち上がるか、コォジィよ」
「みんなの声が聞こえた・・・まだやれるっ!」
「そんな瀕死のお前に何が出来るっ!・・・なっ!」
康治に纏う炎は天を焦がすまで舞いあがる。
「うおおおおっ!!!この一撃で終わらせる」
アーサーは身体に眩い光を纏う。
「・・・よかろう。ここで宿縁に決着をつける」
炎と光が激しく交錯する。
「トントントントン(豚豚豚豚)、ファイヤーソード(炎の剣)!」
「エクスカリバーっ!レジェンド・ザ・エンド!(伝説のとどめ)」
炎が動く、光が走る。
刹那。
炎と光が衝突する。
いざ、決着の時。




