№5 康治とアーサー再び相まみえる
劣勢。
「コォジィよ。気づいてなかったか、ランスロットの置き土産を」
「・・・?」
「先手を打たせてもらう」
「・・・何を」
「ゴッド・サンダー!(神の雷)」
アーサーはエクスカリバーを高々と頭上に掲げ、雷を招来する。
「雷なんて」
康治は降りかかる雷撃に備える。
しかし、ランスロットが彼に刺した呪いの針が避雷針変わりとなり、雷の直撃を受ける。
「うわっ!」
雷撃をまともに受け、康治は苦痛で顔を歪める。
「しかし、これでは、お前はまだ倒れん。シャイニングソードっ!」
アーサーはエクスカリバーを一閃する。
雷撃に打たれ苦しむ康治はまともにダメージを受ける。
「・・・コォジィよ。それでも、お前はまだ・・・シャイニングブレス!」
アーサーが聖剣を振るう度、剣圧により衝撃波が生まれ康治へと襲いかかる。
「トン、トン、トン(豚、豚、豚)ファイヤーウォールっ」
劣勢の康治は炎の壁を作り防御する。
「この勝機、逃さん!」
アーサーは康治の頭上へと飛び上がる。
「シャイニングソードっ!」
一刀両断、康治の壁を打ち砕く。
壁を打ち破られ、驚く表情の彼に、アーサーの剣撃が眼前に迫る。
「コォジィっ!シャロットは貰った。レジェンド・ザ・エンド!(伝説のとどめ)」
アーサーは頭上から袈裟斬りに康治を斬った。
(俺は・・・俺はチートじゃなかったのか・・・・)
「・・・・・・ああ」
康治は白目をむく。
次の瞬間には血飛沫が上がる。
彼の身に纏う業火が弱弱しくやがて消え、ディオラの英雄は倒れ屈した。
「勝った」
上気したアーサーは確信する。
一方的に攻撃され、まさかの事態となった康治に、乙女たちは言葉を失う。
「虎徹っ!」
アーサーは虎徹にジャッジメントを促す。
言葉を失い戦いを見守っていた彼は正気へと戻る。
カウントダウンが乾いたコロシアムに響く。
「1・・・2・・・3・・・4・・・5」
「はは、俺の勝ちだ。コォジィ」
アーサーは動かぬ康治を眺め呟いた。
絶体絶命。




