№2 アーサーのチャレンジと虎徹のジャッジメント
チャレンジ。
「虎徹!この試合は無効だっ!精霊デュラ子は、すでに死合いに出ている・・・にも関わらず、武器としてだが、少女に助太刀している。これは、反則ではないのか。公平なる審判の判断、如何に」
「・・・おーっとそうです。精霊デュラ子選手こと聖剣デュランダルは、死合いに出場した選手であります。これは審議・・・私の心に審議の赤ランプが灯った!・・・今しばらくお待ちください」
そう言うと、虎徹はコロシアムの端から端までブツブツ言いながら往復し思案する。
「・・・・・・」
不安気な表情を見せるポラン。
「おいっ!虎徹!メロンたんの勝ちだろうがっ!」
「コォジィこれは明らかな反則だ」
「アーサーお前だって、勝手にシャロットをそっちに連れて行っただろ!偉そうに」
「何を!」
「そうだな」
シャロットは頷いた。
「お姉たま~」
「何故か、気がついたら、ここにいた」
首を傾げ、釈然としない表情を見せるシャロット。
「・・・・・・・そっ、それはガヴェインが勝手に・・・」
「へぇ」
「・・・ごめんなさいって、今はそんな事は言ってない!」
「そんな事・・・」
「・・・いや、大事な事です。はい・・・とにかくコォジィ、すべては伝説の審判虎徹の裁量に委ねるそれでよかろう・・・ああ、シャロット・・・お姉たま、そんなに睨まないで」
「変態がっ」
康治は人の事を言えないが悪態をつく。
「でました!」
虎徹の歩みが止まる。
皆は固唾を飲んで審判を待つ。
「勝者!ポラン!」
ポランの勝ち名乗りがあげられた。
康治達は湧き上がる。
「・・・しかしながら、出場選手であるデュラ子の変異形聖剣デュランダルを使ったペナルティとして、次戦は不戦敗としますっ!」
(・・・なんじゃ)
「そんな・・・」
デュランダルとポランは落胆する。
しかし、康治は次戦ポランが戦わないことに安堵した。
「よしっ!」
康治は立ち上がった。
もはや傷つく者はいない、その瞳は燃えていた。
虎徹の名裁きっ。




