表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡  作者: 山本大介
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡
59/659

№9 デュラ子無双、其の一

 だてに長生きはしておらぬ。


 勝敗が決すると、シャロットとエリザはコロシアム内へ駆け出し、父を介抱する。

 康治の赤髪がチリっと音をたてる。


「我が行く」


 デュラ子は康治を見ると静かにコロシアムへ進む。


「デュラ子さん・・・」


 ポランの心配する声に、


「われ思う故、我あり。我は主の為に戦うのみ案ずるな」



 デュラ子は瀕死の状態で、ようやく立っているユーウェインに近づいた。


「齢888、そんなバナナ!それは大樹をも超える、聖剣の精霊デュランダルことデュラ子対手負いの獅子騎士ユーウェイン・・・はじめっ!」


 開始の「戦」旗が振られると同時に、デュラ子は人差し指をユーウェインに向け、ゆっくりと下へ降ろした。


「堕ちよ」


 頭上から急激な圧がかかり、彼は地面に叩きつけられる。

 主が倒れ、怒り狂う獅子には、目力でひれ伏させる。


「勝者、デュラ子!」


「ふむ」


 圧倒的な勝利だった。



「聖剣の精霊・・・」


「アーサー殿、次はワシが参ろう」


「・・・ラモラック・・・よかろう。しかし、あの精霊、相当に手練れだ」


「誰にむかって言っておる・・・アーサー殿」


「分かっておる、油断は召さるな」


「・・・ふん」


 ラモラックは、大鎌を振り回しながら、コロシアムへと向かう。


(尊大なやつめ・・・)


 アーサーは心の中で、悪態をついた。



「ではっ、円卓の騎士にて最強クラスの力を持つ!傍若無人の荒くれ者っ、ラモ・・・」


「誰が傍若無人だっ!」


 ラモラックは突然、虎徹へと襲いかかる。


「ハウリングシールド!」


 虎徹はマイクから発せられる己のハウリングで、空気を震わせ空間シールドを作り上げ、大鎌の攻撃を遮断する。


「今は目の前の戦いに集中なされよ」


 ぼそりと虎徹は彼に呟く。


「チッ!」


「おーっと、まさに、戦いは場外乱闘の様相を呈してきた。危うし私、危うし虎徹・・・しかしながら、私の身体に流れる実況と解説、審判の本能が、戦いのエグゾーストに駆り立てるう!・・・では、はじめっ!」



 戦いの開始と同時に、デュラ子は人差し指をラモラック向ける。


「堕ちよ」


「!」


 強烈な圧が彼の頭上にかかる。


「きかん!」


 ラモラックは圧を押し返して、大鎌をデュラ子目掛けて振るう。


「さすがに効かぬか」


「死に晒せっ!」


「・・・野蛮な輩」


 ラモラック渾身の一撃を、デュラ子は聖剣へと変化して受け止める。

 激しい激突音の後、大鎌が真っ二つに折られる。


「なっ!」


「力に頼り過ぎだ」


 剣の形態のまま、ラモラックの懐へ入り込むと、デュラ子は精霊に戻り、彼の額に人差し指をあてる。


「堕ちよ!」


「・・・・・・!」


 ラモラックは白目をむいて、膝から崩れ落ちた。


「勝者、デュラ子っ!なんという・・・なんという圧倒的強さでしょうか。電光石火の早業で、あの円卓の騎士達を次々と撃破するっ!まさにっ、聖剣伝説ならぬ聖剣あんど精霊伝説なりっ!」



 我は戦うのみ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ