№10 騎士コォジィ、デュランダルを手に入れる
デュラ子ってどうだろう。
俺は洞窟の奥にある泉の中へ潜って、底に刺さった例の剣を取り上げた。
それから洞窟へと戻る。
「コォジィ様っ!」(メイヤ)
「やりましたねっ」(アリエル)
「おめでとうございます」(ライヤ)
3人娘が、ずぶ濡れの俺を出迎えてくれる。
すると、いきなり剣が喋りはじめた。
「我が主よ。我は精霊聖剣デュランダル、我は主に永遠に仕えし身」
「そんなずっとはいいよ・・・」
俺は引き気味に答えた。
すると、
「駄目じゃ」
剣はそう言うと、精霊の姿に身をかえた。
その姿は、クールビューティの顔を立ち、シュッと切れ長の目、整った鼻、一方で柔らかそうな唇、それでいて、なかなかのナイスバディ。
スケスケの薄い羽衣を身に纏い、肝心なところは、みえそで見えない。
そして、羽根・・・背中には羽根がついている。
身長は180㎝ぐらいか、って、でかっ!
むむ、しかし何かに似ているな・・・あの剣の形状、そうだ!魔法少女メロンたんの最終武器メロンソードにくりそつだ。
間違いない、これはなんか縁を感じる。
「・・・我の思う縁とは違うような・・・まぁ、よいが」
こいつも心を読めるクチか・・・聖剣デュランダル・・・ちょっと言いにくいな。
そうだデュラ子と呼ぶようにしよう。
「デュラ子、これからもよろしく」
「デュラ・・・子・・・早速、我、主に名前を頂いた。我、感動せり!」
「そんなに嬉しかった?」
「では、早速、契りを」
「へっ?」
「当然であろう。主と我は一心同体、つまり我は主のものである」
「それは、ダメですっ!」
アリエルが叫ぶ。
「これ以上、増えたら、いろいろと大変です」
「ん、主はハレム持ちなのか・・・さすが我の主」
「これは・・・」
弁解しようとする俺に、デュラ子は左人差し指を自分のこめかみにあて思案する。
右手は手の平を広げ、皆まで言わなくてもいいと制する。
「そうか、主の嫁は今7いるんだな」
「7?」
メイヤはその数に驚く。
「も」
ライヤも同様だ。
デュラ子は姉妹を見ると、呆れたように言った。
「なんじゃ、気づいてなかったのか、お主ら二人も数に入っとるぞ」
「えっ」
「私たちも」
姉妹はただただ驚き、戸惑う。
「一人称の話があって、フラグが立っていたであろうに」
「・・・デュラ子内々の話はなしで、ねっ」
「そうなのか、では主、今後ともよろしく頼む。いずれ契りもな」
デュラ子は言いたい事だけ言うと剣に戻った。
いわずものなが、その場には微妙な空気が流れはじめた。
お茶を濁すってやつだ。
四章、結びます。




