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どんとこい 東村山!  作者: Kくぼ


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45話 誤算が生み出す物

 世界を核ミサイルが襲った。


 A国は広い。巨大な大陸にあるこの国は東の端から西の端まで飛行機で8時間もかかる。A国には核ミサイルが12発落ちた。巨大な面積を持つA国とはいえ人口密集地は数えるほどしかない。そこを狙ってミサイルは放たれた。A国のケールズ首相は、核ミサイルが発射された事を聞き、すぐさまY国への報復を指示してそのまま首相官邸地下にあるシェルターへ避難した。


 シェルターへ避難したのは首相家族と首相補佐官、官邸に勤務する連絡員と護衛だ。ケールズは情報を把握しようと補佐官へ非常回線を使うように言いその時を待った。そして核ミサイルが落ちた。


 衝撃が去った後、A国の被害状況を知らせるように命令したがいつまでたっても返事が来ない。怯える家族を部屋に置いて会議室へ行くと、補佐官と部下が言い争っている。


「どうした。なぜ報告に来ない?」


「首相、それが回線が機能しません。理由は不明です」


「バカな!非常時のためのテストはしていたのだろう?」


「それが、前任のドラサン首相がテスト担当の職員が気にいらないと解雇してしまい、その後のテストが実施されていない事が判明しました」


 前任の首相は言う事を聞かない、気に入らない職員は後先考えずにその場で解雇した事で有名だった。ケールズの敵対政党の党首で、今回の選挙ではその暴挙に呆れた国民がケールズを選んだのだが、こんな形で国の危機として帰ってくるとは!


「それは今更言ってもどうしようもない。復旧に努めよ」


 非常電源で生活はなんとかなりそうだ。だが外部との連絡が取れない。試しにスマホを見たが圏外になっている。シェルターは放射線が通らない設計なので無線は通らない。有線で回線を繋いでいるのだが機能していない。ケールズはA国の底力を信じ、時が経つのを待つ事にした。




 核攻撃を受けた翌日、外では核の影響を受けていない地域の知事が集まり新しい首相を決めた。前任のドラサン氏はゴルフの最中に爆風を受けてこの世を去っている。ケールズ首相がどうなったのかはわからなかったが、核攻撃を受けた以上のんびりとはしていられなかった。新しい体制ができ、何が起きたのかを調査した。核ミサイルはA国だけでなく、同盟諸国にも落ちた事が衛星映像から確認できた。なぜか一方的な攻撃になっていてどの国も報復ミサイルが発射できていない。新政府は軍の生き残りを集め報復に出ようとして、核ミサイルがある装置のせいで発射できない事に気付いた。そもそも一方的に核攻撃を受け、報復ミサイルが発射されない事がおかしいのだ。


 最初は設備の故障で、報復ミサイルが飛ばなかったのかと思っていたが、謎の装置を設置した誰かの意志でA国が壊滅的な打撃を受けたことになる。この装置、誰が何の為に設置したのかだが、Y国が核攻撃をするために設置したと思い込んだ。核ミサイルが落ちて3日後には技術者を集め装置を取り外し始めた。そこには祥太郎の敵組織であるZAGPの人間が紛れ込んでいる。




 Y国でも同様の装置が発見されていた。そしてC国でも。元々はZAGPによりC国から核ミサイルが発射され、世界中で核が爆発し、人口を減らすのが目的だった。ところが、この装置、祥太郎と組織が作り上げた装置のせいでおかしな事になってしまったのだ。Y国は核攻撃をする気は無かった。抑止力としての核に価値があり核攻撃をする事が自国の利益にならない事は十分に理解していた。なぜ核ミサイルが発射されたのか?そして発射できない核ミサイルがあった事、敵国の報復がない事の調査を始めた。


 それと平行して核ミサイル発射の翌日から、Y国は隣国C国を占領を始めた。C国の軍隊は長年の戦争で疲弊していて占領は簡単だった。Y国首脳は核攻撃を勝手に行った軍幹部を処分し、それで責任を取った事にした。そして起きてしまった事は仕方がないと、Y国民による世界征服を始めたのだ。


 元々Y国には世界を制するという目的があった。もちろん今ではなく未来の話だったが状況が変わってしまった。このままでは一方的な加害者になってしまう。それを逃れるには勝者になるしかない。戦争に勝てばどんな言い訳も自由だ。もう前に進むしかないのだ。


 それに対し、Y国内では暴動が続いている。国民の多くは政府、軍部を非難していて一部の暴徒は軍事基地を襲ったりしている。一方的に世界に喧嘩を売った形になっているのだ。いくら政府が強いY国でもさすがに酷い行動だと庶民は考えてデモを起こしている。


 敵組織ZAGPは核ミサイルが中途半端になってしまって次の手を打とうとしている。これでは人口が計画より減らないのだ。Y国にも被害がでなければ目標は達成できない。そしてA国の組織メンバーは新政府に取り入り核攻撃をするように新政府を誘導していく。


 そして核ミサイルが落ちてから4日後、A国によるの報復核攻撃が始まった。

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