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どんとこい 東村山!  作者: Kくぼ


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33話 再び地下室

 おばちゃんは自信有り気に話す祥太郎を見て意地悪したくなり冷たく


「不正解」


 と言いましたが、こけて落ち込む祥太郎を見て言い直します。


「全くの不正解ではないけどね。あたしにもわからない事があるから。まず、全品制覇する人が出ないと思ったのはあたしじゃない。あたしの死んだ亭主さ」


 おばちゃんは知ってる事だけ話すよ、と言って話し始めました。


「亭主と組織の関係はどこから始まったのかはわからない。元々、うちは地主でね。この駄菓子屋は働いてないと人間腐るからって始めた道楽さ。ここには小学生から高校生くらいまでの子供がやってくる。子供を見てると楽しいのさ、なんか気持ちがこっちも若くなる気がしてね。たまたま東村山高校から駅の間にあるんで知らないうちに下校の時の溜まり場になっていたんだ。ところが、いつからか亭主が賭博にはまってね。知らないうちに土地が無くなってた」


「借金があったと聞きました。それを組織が解決したと」


「確かにね。借金で困っていたのを助けてはくれた。土地と引き換えにね。あんたらの組織はうちの土地が欲しかったのよ。いつからうちの亭主に目を付けてたのか、疑ったらキリがない。けど、あたしには危害はなかったから、良心的なのかもね。ところが借金が無くなってうちの亭主はしばらくは大人しくしてたのだけど、また唆した奴がいてね。借金が再びできちまったのさ。それをまた組織が肩代わりしてくれた。その代わりにこの店の地下に組織のアジトを作る事になったけどね。全く誰が悪くて優しいのかわかりゃしないよ」


「はあ。その唆したのは組織の人間だったのですか?」


「わからないね。もう亭主は死んじまったし」


「ご主人はどうして?」


「交通事故さ。青信号の横断歩道を渡っていてトラックにね。居眠りだったって警察に聞いたよ」


 偶然か?組織が利用していたのだから、まだ利用価値があったのだから殺す意味がない。


「それでその組織が探している猫のストラップの話ですが?」


「そうだったね。うちの亭主はね、組織から預かり物をしてたんだ。それは万が一組織が他国からなのか、どこからなのかわからないけど攻撃を受けた時に手元に無い方がいいものだったらしい。それが何かは知らないけど亭主はそれを猫のストラップの中に隠していたんだ。それはあたしも組織も知らない事さ、亭主だけが知っていたんだ」


「ご主人が亡くなった時に騒ぎにならなかったのですか?」


「組織の中でもそれをうちの亭主に預けた事は秘密だった。そのことを知っている幹部がK国に帰っていてね、誰も知らなかった。騒ぎになってのは例の事件、地面に穴が空いてからだよ」


「わかりました。それで組織は地下で何を?」


「それはあたしは知らないよ。あたしは場所を提供しただけさ。組織はうちの土地をもう手放したみたいだしね。ショッピングモールが出来るって噂だよ」


 徳子ちゃんが猫のストラップを景品で手に入れたのは、食いしん坊だったからで偶然。それが事件当日って一体ストラップに何を隠していたのだろう?祥太郎はおばちゃんにお礼を言って地下室へ入っていきました。地下室へ自分で入るのは初めてです。畳を捲ると入口が現れました。


「こんなふうになってたんだ。前は全く気が付かなかった。なんか映画とかで見た金庫見たいだ」


 丸いハンドルのようなものが付いています。祥太郎がそれを回すとカチッと音がして上に持ち上げる事が出来ました。そうするとその下に穴が空いていて梯子が見えました。前はここを登ったんだよな、と思い出しながら下へ下がっていきました。


 下に降りると部屋がいくつかありました。そのうちの1つは祥太郎が捕まっていた部屋です。あの時は周りを気にする余裕がなかったので実質始めて入ったような感じです。一番左の部屋、例の穴の方向です。まずはその部屋の扉を開けました。


「そうか、こういう事ね」


 扉を開けると細長い8畳程の部屋があり、その先、穴の方向の正面が土が剥き出しになっていました。慌てて塞いだようにも見えます。

 この地下室と穴が空いたところに置いてあった機械があった場所とは繋がっていたのだろう。機械を運び入れたのは別のこれからショッピングモールになると言っていた場所からで、ここは人が往き来してたのではないか?祥太郎は組織に入って4年になるが、まだどんな機械が置いてあって徳子に何が起きたのかはわかっていない。祥太郎の組織での仕事は徳子の行方を探す事だが、最初の頃は警察が絡んでいたこともあって情報を組織に流す事だけだった。今は日本の学生の流行、アンチK国の人の情報を集めて流すことが主流だ。


 それと組織が一番祥太郎に期待しているのが徳子の行き先だ。異世界転移をしたとは思えないが姿を消した事は間違いない。祥太郎の大学での研究に期待しているのだ。徳子が持ち出したストラップの中身、これは組織がなんとしても取り返さなければいけない物なのだ。



 祥太郎は、違う部屋の調査をつづけた。そしてついに目的の部屋を見つけた。


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