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目を覚ましたセシリア(2)

「ソクラテス!」

「奥様…体調はいかがですか?目が覚めて本当に良かったです。私も心配しておりました。」

「本当に皆ごめんなさい。それと、ありがとう。」

「いえ、次もしもの事があったらいけないので対策を取らないといけませんね。」

「ええ…1人で行動するのはやめておくわ。」

「そうして下さい。…旦那様ではないですが、我々も心配になるので。でも…本当に無事で良かった。」

「私、本当に皆と出会えて幸せ…。こんなに心配してくれる人達がいるなんて前の私じゃ考えられないもの。本当にありがとう。」

「奥様…。」



「ところで奥様……旦那様はいつまでその状態でいるのでしょうか…?」

「そうなの…ソクラテス、今アーヴィン様寝てるの…」

「ね、寝てる!?」


ソクラテスはかなり衝撃を受けていた。


「信じられない…」

「フフッ…ミサと同じ反応…」


クスクスとセシリアは笑う。


「いや、我々の前でこんな姿見せるなんて初めてですから。余程切羽詰まっていたのでしょうね。安心して緊張の糸が解けたみたいですね。」


「そうね…全然起きないし…少し手伝ってくれる?このベッドに横になってもらいたいから。」

「承知しました。」

「ソクラテス、お仕事が溜まっているのなら私も一緒にするわ。」

「奥様、病み上がりですよ。他人の心配よりも先ずはご自分の体調を万全に整えて下さい。仕事の事は気にしなくていいですから旦那様と一緒にこのベッドで療養して下さい。」

「そっか…それもそうね!そうするわ。いつもありがとうソクラテス、ミサ!」


セシリアはアーヴィンと一緒にベッドに横になった。


「アーヴィン様、こんなに疲れるまで私の傍にいて待っていてくれてありがとう。ゆっくり休んでね。」


セシリアは目を閉じてもう一度眠った。





「ん…」



(気持ちいい…あったかいしぷにぷにしてる…ん?ぷにぷに?)


セシリアは目を開けるとアーヴィンの顔をぷにぷにと触っていた。

アーヴィンは触られている手を気にせずにセシリアを愛おしく見ていた。


「ア、アーヴィン様…!?ごめんなさい勝手に顔を触ってしまって…」


セシリアは恥ずかしさで顔を隠す。


「何も謝る事なんてしていないよ。可愛い手が俺の顔を触るなんて嬉しいし幸せだよ。おはよう、セシリア。」

「お、おはようございます…」


セシリアはチラッとアーヴィンを見ると目が合い、ニコッと微笑みかけてくれた。



「あの、アーヴィン様たくさん寝られましたか?」

「昨日はすまない…俺途中で記憶ない…。セシリアが目覚めてホッとしてから…もしかして寝ちゃってた?」

「はい、寝てました。けど、私嬉しかったんです!」

「嬉しい…?」

「アーヴィン様が心を許してくれてる感じがして。」

「そうだね、俺はセシリアにしか気を許す事はないと思う。」

「アーヴィン様…私アーヴィンが好きです。」


アーヴィンはセシリアの頭を撫でる。


「セシリア…」


アーヴィンはセシリアの顔を近づけ、セシリアも目を閉じてキスをした。



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