喧嘩…?(1)
「セシリア…ソクラテスの事、どう思ってる?」
「へ?ソクラテスの事ですか?」
セシリアは急に思いもしない事を言われビックリしていた。
「ソクラテスのこと…無表情で感情があまり分からないけれど仕事が出来て、優しくて妹想いなお兄さんというイメージです…けど…」
(もしかして…アーヴィン様、ソクラテスと喧嘩でもしちゃったのかしら?ソクラテスがまだ来ていないしきっと元気がないのもそれが理由ね!)
「良いイメージだな…ソクラテスは顔も良いしな。」
「顔…?」
アーヴィンはどんどん落ち込んでいく。そうとも知らずにセシリアはソクラテスの顔の良さについて考え込む。
(顔は…アーヴィン様が1番格好いいからな…でもミサとソクラテスは並ぶと美男美女でお似合いよね)
「そうですね!とってもカッコよくて優しいし気がきくのできっと女性にモテると思います!」
(ミサはソクラテスの事信頼してるし好きになってもおかしくないわよね!)
「でも私は1番アーヴィ……え、アーヴィン様どうしました!?」
落ち込みすぎてしゃがみ込んでしまったアーヴィンを見て戸惑うセシリア。
「そうか…君はソクラテスみたいな人がタイプなんだ…?」
「ん?全然タイプじゃないです。」
真顔で答えるセシリア。
「え?」
「…え??」
混乱する2人。
「でも…ソクラテスを格好いいと言っただろ?」
「あー…それはミサと並んだら美男美女でお似合いだなと思って言いましたが、私が1番格好良いと思うのはアーヴィン様です。」
項垂れていたアーヴィンは凄い速さでセシリアの顔を見る。
アーヴィンと目があったセシリアはニコッと微笑む。
「そうか…1番か…そうか俺は1番格好良いんだな?」
「はい!アーヴィン様程格好良い人見たことありません!誰もが振り返るくらいのイケメンです!」
「なんだ…そうだったのか。ありがとうセシリア…」
またアーヴィンはセシリアを抱きしめる。
上機嫌になったアーヴィンを見て良かったと安心するセシリア。
「セシリアがソクラテスの事を好きになってしまうんじゃないかと思っていたよ。そうなったら…ソクラテスには執務をやめてもらって残飯処理に異動させるか…国外への異動も考えていたよ。仕事が出来るから痛手だが、セシリアを取られるくらいなら喜んで異動手続きする所だった…」
(ソクラテス居なくなったらアーヴィン様の普段物凄くなりますよ…)
セシリアは苦笑いをするしかなかった。




