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アーヴィンの謝罪(1)

「ミサ…私またアーヴィン様と一緒にお食事するの?」


夕食にまた呼ばれたセシリアは困惑していた。


「ええ。旦那様は楽しみにしておられますよ。」

「楽しみ…?アーヴィン様は食べる事が好きなのかしら?」


ミサはフフッと笑うとドアを開けた。

「さぁ、奥様行きましょうか。」


廊下を歩いているとソクラテスと遭遇した。


「ソクラテス、どうしたの?」

「いえ、旦那様が待ち侘びておられましたので様子を見に来ました。」

「え…!?アーヴィン様を待たせてしまっているの!?怒らせてしまったらどうしよう…早く行かないと…」

「奥様は時間通りですのでご安心を。旦那様が早く来すぎてしまっただけですので。」

「そうなの?ソクラテスありがとう。迎えに来てくれたのよね?急いで行くわ!」


セシリアは少し早足で向かった。


「ありがとう…?」

「ソクラテス、奥様は私達のような者にも感謝を述べないと気が済まないそうよ。他の人には気をつけて言わないようにしてるみたいだからここは流してあげて。」


ソクラテスはフッと笑みを浮かべる。


「なるほど…。旦那様が惹かれるのも理解できる気がする。」

「そうね…奥様は穏やかな人ですもの。」

「旦那様が奥様に引かれてしまわないようにしないと…」

「旦那様ほどご令嬢達が群がってしまう男性はいない程の人気ぶりだから、きっと奥様も旦那様を好きになるのでは?」

「まぁ…そうだといいけど…旦那様重すぎるんだ…」

「重すぎる?」

「愛が…」


ソクラテスは少し言いにくそうに言った。


「…それは引く。どうでもいいけどソクラテスから愛って言葉聞くの初めてだけど似合わないな。」

「おい。流石に傷つくぞ俺も。」


ソクラテスとミサはセシリアの背中を見ながら2人の行く末を心配していた。

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