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中央大陸へとようこそ

相克の教会編二話目となります。

中央大陸編に入っての本格的な日常回となりますが、今しばらくは日常回となります。

では本編へGO!

 翌朝一番の列車に乗ってこの国の首都へと向かって移動することになり、ジャック達は町長が用意してくれていた宿で一晩過ごすことになり、皆で歩きながら宿のある町の一角へと移動していた。

 三階建ての石造りの建物、両開きの大き目の木製のドアを開きながら正面にある受付へとジャックが代表して移動すると、ジャック達の姿に一瞬だけ驚く受付嬢だったが、直ぐに慣れたのか手慣れた感じで受付を始める。

 綺麗なエプロンを着ているツインテールの女の子、多分十代後半だろうという推測をしながらジャックは手元にある大きな一枚の紙に代表者である自分の名を書いて幾つかの鍵を貰い一番上へと移動する。


「一番上?」

「ああ。そこなら融通できるらしい。一番上の四部屋全て勝手に使っていいそうだ」


 ジャック達はとりあえずジャックとディラブ、ネリビットとメイビット、アンヌとファリーダ、リアンという感じで部屋分けを済ませ荷物を一旦部屋に置いてからまた宿から出ていく。


「何処かで夕食は食べるとしてちょっと見てみようよ! 俺中央大陸って初めてだし」

「もう…これから沢山見てみるのに最初の町で騒いでどうするの?」

「姉ちゃんは硬すぎるって! だからこそ楽しむんじゃん!」


 ネリビットとメイビットの楽しそうな会話を聞きながら一旦大通りまで戻ってくるジャック一行。

 日も少しずつ傾き始め、夕刻まではもう少しあろうかと言う時間である。

 ジャックとアンヌとリアンは一旦中央大陸に慣れて貰おうと大通りの店を一回りすることにした。

 同時にジャックはディフェンダー支部に顔を出すことにした。

 ディフェンダー支部で仕入れた情報は今までの情報から然程更新もされず。

 案の定であり教会は沈黙を続けており、各国のトップも結構なレベルの混乱にさらされているが、こういう時だからこそ教会と距離を取っている国はやけに落ち着いて行動しているそうだ。

 この国も基本は同じであり教会と距離を置いている為落ち着いて行動しているそうで、教会方面の情報収集に努めているそうだが、国境方面こそ全く警戒されていないそうだが、教会本部は一切の立ち入りを禁止しているそうだ。

 ディフェンダー支部の人達曰く「こんなことは初めて。今までも幾つか言い争いなどになった時もここまで拒絶的ではなかった」と言っていた。

 ジャック達は教会の動きがまるで分からない状況で、先代勇者一行が何かトラブル事を起こす可能性を考慮し、いち早く入り込む必要を訴えた。

 そのうえでディフェンダーはジャック達一行をサポートすることを約束、四大種族も連絡が入り次第中央大陸に入れるようにはしておくことが伝えられる。


「困ったもんじゃのう。何を考えておるのやら」

「教会って秘密事が多いイメージですけど。此処までじゃありませんよね?」

「うん。今までも非常事態って言って秘密事を持つことは多いけど、そもそもここまで拒絶的な事も初めてで…ディフェンダーすら全く寄せ付けないなんて」

「ディフェンダーはそもそも世界レベルの組織。世界レベルの組織は色々あるが、中でも戦闘能力と調査能力で言えば他には居ないほどだ。どれだけ方向性が違えどそれでも最低限の協力体制はあった。なのにも関わらず未だに拒絶か…」

「何かを待っている感じだな。これじゃ…何を待っているやら」

「何でしょうか…ジャックお兄ちゃんを待っているとか?」

「どうだろうな…あまりそうは思えないけどな」


 話し合っていてもイマイチ結論が出ない状況、そんな中ネリビットが近くにある雑貨店を外から眺めながら見えてきた小物に興味を持ってしまう。


「この小物って錬金術で作ったの?」

「違うだろう。実際に中央大陸で錬金術を使う人間なんてあまりいないぞ。普通に作ったんじゃないか? 気になるのか?」

「この歪み具合とか愛嬌があるなって…わざとかなって」

「この小物店は多分店主がある程度作っているんじゃないかな? それを売っていたり中古品を売っている店じゃないかな? そういうの中央大陸では珍しいことじゃ無いよ」

「中央大陸ではフリーマーケットこそ無いわけじゃないけど、こういう中古市場の方が盛んだろうな。ゴミになるくらいなら少しでも金の足しにするんだ」

「それにしても…ここまで人通りが少ない町じゃったのかのう? 昔はもう少し人通りが多いイメージじゃったが…」

「今のシーズンは漁業も観光業や輸送業も盛んじゃないのかもな。この辺は漁業が盛んなのは冬から春先にかけてだって聞いたことあるしな」

「でも、港町って事は魚料理が盛んなんでしょ? なら期待しても良さそうだよね?」


 楽しそうにしているネリビットは少し遠めに何かを大きな建築物を発見し指さしながら「あれ何?」と聞く。


「確か町を一望できる観光用のタワーじゃ無かったか? あの周りはちょっとした広場もあったと思うけど? 駅があの近くにあるんだよ。あそこからなら首都も見える」

「え? 行きたい!」

「良いんじゃない? あの周り料理ってある?」

「お店ならあったと思う。なら、夕食はあの辺りで食べてみるか…」


 ジャック達はタワー前まで移動し、上る前に夕食を食べてからにしようという話になり、近くにあった魚料理を一通り食べて終わってからタワー前まで辿り着いた。

 白色で装飾された近代的なタワーであり、上の方には展望フロアが作られており、下にある受付フロアで整理券を購入後エレベーターで展望フロアへと向かう。

 展望フロアに到着すると壁一面がガラス張りの光景にネリビットが興奮しながら駆け寄って行く。

 街の明かりが見えてきて、時刻も夕刻を過ぎて夜になってきていることもあり、この国の首都の明るい灯や遠目に身もはっきり見えるビル群などもあり景色は非常に良かった。


「少し見にくいが向こうの遠くに見える明るいビル群がこの国の首都だな。で、首都から大体右側へと視線を移すと大きな山脈が横に広がっている。その奥が目的地だ」

「意外と近いんですね?」

「本来移動しようとするなら列車で一本。歩いて移動するなら正式な国境にある関所を超えるか、幾つかあるダンジョンを超える必要があるの。海辺にあるダンジョンだったりね」

「儂等は正面化から行くか、ダンジョンを超えるかしか無いな。列車で国境を超えるのは流石にまずい。明日行くのは首都まで、そこから先は歩きじゃな」

「ここは大陸の南側?」

「正確には南東側だな。東に大分寄っている。教会は一番南東にある場所にあるわけだ」

「確か教会本部は離れた場所にあるんですよね?」

「ああ。町から一本時折現れる道を進んだ先にある小島にある場所だ。小島そのものがちょっとした要塞であり城だな一番奥へと向かおうとするとコジマの中をグルグルと回る必要がある」

「面倒なんじゃよなぁ~列車も無いし、バスも無いし、そのくせ時折防衛用の門があるし…何に対して備えておるんじゃか…」

「あそこは元々守ることも目的の一つとして作られた場所よ? 一昔前の各国の首都もそんな感じで守っていたでしょ? 一部首都では今でも残っているし。あそこは教会本部であり首都であるのよ?」

「今は首都に辿り着くことを考えよう。それすら若干難しいわけだしな。俺達一行は」

「他種族は基本的に中央大陸では活動できないですからね。私達で純粋にヒューマン族はアンヌ様だけですし」

「ぱっと見はホビット族だって言えば通りそうだけどな」

「何か言いましたか?」


 アンヌは冷え込んだような声を発しながらジャックを睨んだ。

どうでしたか?

中央大陸ならではの他種族とのかかわりなど少しずつ書いていきたいと思っています。

では次は第四章相克の教会第三話でお会いしましょう!

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