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紫苑の親友 麗華が来た パート2

麗華と別れた後でひと悶着ありましたが、

紫苑の機嫌はその日の夜和馬の奮闘で良くなった。


それで気になる麗華の週末レースでの結果どうなった。


勿論現地へ行けないのでDRAのホームページのレース結果の映像を

紫苑と二人で閲覧


土日で6レースに騎乗して成績は2勝で他のレースも5着以内の

満足のいく結果で終わり オマケに勝利したレースは重賞レースだった。


翌週の平日 和馬は紫苑と二人で馬房の掃除をしていた


すると牧場の駐車場へ1台のタクシーが停車して

中から一人の女性が降りてきた。


「ねえ、和馬 今日来客の予定あったかな?」


「いや、ないよ 見学者の人かな」


天翔牧場は昔から見学者の受け入れはしていない

ホームページにも明記されている


不審者だと困るので二人で厩舎の外へ行くと


カジュアルな服装の山崎麗華がいた。


「ゲ 麗華!!」


琴音さんが聞いていたら『はしたないと』言われているだろう


麗華がこちらに気が付くと


「あ、和馬~ 見つけたわ」


紫苑のことは眼中にないのか?


麗華が和馬に向かい走ってくるとそのまま

勢いよく抱き着き上目づかいで見上げる


「和馬 レース見てくれた わたし 頑張ったの

ご褒美に撫でて 撫でて」


紫苑がジト目で睨むが気にしない麗華


和馬はしょうがないなと約束どうりご褒美をあげることにした。


「麗華 おめでとう 初勝利が重賞なんてすごいぞ

これからも 応援しているからな」


和馬は麗華の肩を抱き頭を撫でた。

麗華も気持ちよさそうにしているが


「あんた達 いつまで くっついているの 離れなさい」


それでも和馬から離れない麗華が横目で紫苑を見る


「あら、紫苑 そこにいたの? 気が付かなかった」


「嘘言いなさい 最初から気が付いていたでしょ」


シオドキと感じた麗華は名残惜しいが和馬から離れる


「それで、アポも取らず 今日は何の用事?」


「え~ 親友の紫苑のところへ来るのに

アポなんて取らないわよ 今日はお礼を言いに来ただけよ」


「そう、じゃあ お礼をいったら帰りなさい」


「紫苑が冷たい メールも返信してくれないし」


「ねえ、和馬 それでお礼に何か欲しいものあるかな?

何でもいいわよ 私でも」


「麗華 いい加減怒るわよ 」


「紫苑ったら 冗談よ」


テンション高い麗華に呆れる紫苑


「麗華 お礼なんていらないぞ 紫苑の親友なら

俺の親友でもあるからな 気にするな」


「やった 和馬から親友認定された」


「でもね どうしてもお礼がしたいの

何でもいいわよ 飛行機でもヘリでもなんでもあるから」


麗華の家は山崎重工業創業者の子孫です

なのでそれこそ航空機、船、オートバイまで

何でもありますね お嬢様なんです


そのお嬢様が騎手になろうとしたきっかけは幼少のころから嗜む

乗馬クラブでの馬との運命の出会いからです。


ヘリと言われ 自家用ヘリがそろそろ買い替え時期なのを

思い出す和馬はヘリをくれと言いませんよ


「麗華 じゃあ 自家用ヘリを購入したいから

少し安くしてくれるように頼んでくれるかな」


麗華は自家用ヘリと言われ天翔牧場のヘリポートに

自分とこのヘリが置いてあったのを思い出す


「いつもありがとうございます。 そういえば和馬の牧場のヘリ

うちのヘリね お礼であげようか1機」


和馬と紫苑は二人でハモル


「いらんわ!!」


億単位の中型ヘリは流石にタダでもらえません


和馬の提案で代理店への便宜をはかってもらうことで

麗華に納得してもらった。


和馬のところのヘリは千歳のヘリポートに事務所がある

代理店で整備とかメンテを全て任せている

リースも販売もしている数少ないメーカー直営店


なんやかんやあり 麗華が呼んだタクシーが到着

調教もあるため競馬場へ戻るそうだ。


紫苑が和馬に寄り添い ガードしている


「麗華 またいつでも来てね」


本音かどうかわかりません


「紫苑 ありがと また来るわ」


「麗華 イタッ」


紫苑が和馬のお尻をつねる


「山崎 怪我に気をつけろよ 元気でな」


麗華は笑顔でうなずき タクシーへ向かうと見せかけ


和馬に駆け寄りホッぺに軽くキスすると

素早くタクシーへ乗り込み運転手へ合図を出し

タクシーを発進させた。


紫苑の顔が怖い


「紫苑気にするな 欧米での挨拶と同じだよ

姉さんもトムさんといつもしてるし」


紫苑の顔がまた怖い


「和馬にいっとくけど麗華は純粋な日本人よ

ハーフじゃないの 髪の毛金髪だけどね

だから日本人は挨拶でキスしないわよ」


和馬は麗華はハーフだと今の今まで信じ込んでいた。


後日 和馬はメンテで戻るヘリに同乗して千歳へ行く


目的は自家用ヘリの購入契約をするためだ


代理店へ行くと応接室へと案内される


ヘリの機種とかオプションは既にネットで注文して

見積もりを依頼していた。


今日は本契約と納期時期の確認


「相良様 ご契約ありがとうございます。

それで納期なんですが、この機種は最近発売されたばかりの

新型で受注残を抱えていますので恐らく納期まで2年ほど

お待たせするかもしれません」


山崎のヘリは自衛隊様に開発されたヘリが多く

今回の新機種も最初は当然自衛隊への納品が優先。

民間への納期はその次となる


担当者はそれでも納期の確認のため

注文ナンバーをパソコンに入力すると

やっぱり納期は、


「来週ですね 既にラインで組付け開始されてます」


「この前発注したときは確かに2年ほど納期まで

かかると営業から言われたのですが既にフレバンが

当たってますので確実に来週こちらにきます」


※ フレバンとわ 車で言う 車体番号です。


「それとお支払いの金額なんですが社員販売価格になってます

相良さんうちの社員でしたか?」


「いえ、知り合いに山崎の友人はいますけど親族には

いないと思います。」


ヘリの社員価格なんてあるのでしょうか?

これはおそらく麗華の便宜以外考えられませんね


和馬は支払いを済ますと店長のお見送りを受け

ヘリで牧場へ帰るがその機上


「和馬さん 山崎の新型購入されたんですね」


「はい、来週にはここへ届くみたいです」


「あれはいいですよ 操縦しやすいし 何より

赤外線探知レーダー装備ですからね

今以上に遭難者の探索と救助に役立つでしょう」


「神田さん その新型 乗られたことありますか?」


「ここだけの話ですが、私が退官する前にテストパイロット

として開発に参加してました。また退官しても

あれに乗れるなんて嬉しいですよ」


「そうですか それは心強いですね 」


天翔牧場の専属パイロットは歴代 自衛隊を退官してる

腕のいいパイロットが面接に来る

神田さんもその一人のようで安心できます。


天翔牧場のヘリは地元でも役に立っています。

人の移動手段だけでなく冬山での遭難者の探索と救助

それと救急搬送も警察や消防署と連携して協力しているが

なぜか隊長として指示出してるのうちのヘリパイロットだったな








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