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オマケ その7 プラチナシップのお仕事

プラチナが天翔牧場へ転厩する前の種付けのお話です。

ここはプラチナが繋養されていた伊藤さんの牧場の厩舎内

そして厩務員さんの会話です。


「佐橋さんプラチナ天翔牧場へ転厩するんですよね」


「そうだな、今年の種付けが終わり次第転厩手続きに入るよ

来年からは天翔牧場で種付け作業するらしいな」


「そういえば以前から天翔さんと伊藤オーナーで話してましたね

天翔牧場が完成したら転厩させると

何でも施設の設備も最新式で冷暖房完備の厩舎と馬房らしいですよ」


「伊藤オーナープラチナの余生は設備の整った施設で過ごさせたいと

いっていたからな まあうちの功労馬だしな」


「佐橋さんいいですか疑問なんですが、天翔さんDRAの職員ですよね

牧場経営できるくらい年収もらっていたんですか?」


「ああ、俺もオーナーから聞いたんだが土地も建物もすべて

現金で支払ったらしくてな資金は給与所得と貯蓄預金で

貯金の大半は馬券収入らしい」


「え、天翔さんまだ二十代前半ですよね それで〇億単位の貯金ですか?」



「まあ、あれだけ馬に愛されてる人だからな

その恩恵もあるんだろうな 羨ましいことだ」



※馬と会話できることは、伊藤オーナーから簡単に説明されています

 ただ、パドック会議のことはほぼ内密になってます

 馬の世話している厩務員にしてみれば馬の八百長話聞きたくないですよ


「それじゃあ 天翔さん来年以降はここへ来ないんですね

これから馬の体調管理大変ですよね」



「そうだな、獣医さんも褒めていたよ

繋養馬の健康状態が把握できるから

治療も速やかにできるし問診まで可能だからな

重症になる前に治療できるから引退しないで現役を続けられると」


「天翔さんがここへ来ると馬房をくまなく回ってくれますからね

馬たちに体調はどうか聞いてくれるので俺たちも助かってましたよ」



「まあ、そのあたりは伊藤オーナーが何とかしてくれるだろ

定期的に天翔さん呼んでくれるとかしてな」



「佐橋さん それは無理ですよ 天翔さんこれから牧場経営するんですから

そんな暇ありませんよ 今はまだメリーローズとエクセレントローズ

の2頭しか繋養馬いないらしいですが、馬房は30頭繋養できるので

自分とこで忙しいですよ」


※この時点でホワイトマロンが先に繋養されてます

 メリーとローズは隣の佐藤牧場にいますね



「そ、そうだな でも牧場の厩務員何名いるんだ。

天翔さんと奥さんの元騎手の美鈴さんだろ

他にいるのか?」



「佐橋さん 知らないんですか 

これまた元騎手の七草奈々さんも厩務員ですよ

美鈴さんも奈々さんも美人で評判の騎手でしたから

天翔牧場羨ましいです、俺天翔牧場へ面接行こうかな」



「天翔牧場へ行くなら そん時は俺も誘えよ」


「佐橋さん 話は変わりますがプラチナの今年の種付け

昨年より多くないですか?」



「それは当然だろ、産駒のエクセレントローズが

年度代表馬に選出されたしな そのおかげだよ」



「プラチナの相手はメリーローズですね

だから プラチナは天翔牧場へ転厩するんですね

何でもプラチナの大好きな馬がメリーローズだから

好きな相手に種付けしてその産駒が活躍するなんて

漫画の世界ですよ 現実では難しいことですが」



「何処の馬主も皆 夢を見たいんだよ

少しでも可能性を上げるため活躍した

馬に種付けをさせる 今回の相手のメリーローズも

G1勝ちの良血馬だからな 運がよかったのもあるよ」



「でもメリーローズからしてみれば

プラチナは相当な浮気者ですね

年間100件以上種付けするんですから」


ここからは、プラチナ視点のお話です。



「しかし、天馬の野郎 ここ最近この牧場へ来ないな

まあ 牧場始めたばかりで 忙しいのはわかるが

俺のストレスも解消させてくれよな

こんだけ牝馬相手にするの正直疲れる

俺は相手にするのメリーだけでいいんだよ」


「でも今年の種付けが終われば、メリーのとこへ

行けるようになるんだ 最後の踏ん張りだな

おっと 今日の相手が来たようだ」



牝馬の発情を促す 当て馬の大活躍で牝馬の準備が出来たようだ

さて大トリである真打の登場だ。



プラチナが種付けするために牝馬のところへ連れていかれる

まあ、ほとんどの場合プラチナと面識はない

高齢の牝馬ですがたまに現役時代に同じレースで出走した

面識がある牝馬に種付けする機会があるようです。



当て馬を用意されたけど 私の相手はあのプラチナさんだ

名前を思い浮かべるだけでもう、発情してる私はどうかしているのか

現役時代に同じレースで出走したことはあるけど

私は人気も実力もそこそこだったから 覚えていないわよね


「あ、プラチナさんがきた 挨拶しないとね」


「プラチナさん お久しぶりです 以前レースでごいっしょ

しました。マテリアブルーです 本日はよろしくお願いします。」



「今回は俺の知ってる牝馬なんだな

マテリアブルーか? 宝記念の時だな」



「え、私のこと 覚えてくれていたんですね

嬉しいです。」



「それは当然だろ 俺は頑張ってる 仲間のことは応援してるからな

お前も1着は取れないがそれでも入着レースばかりだろ

あの頃も牡馬ばかりのレースでお前とメリーは俺の走りについてきたからな

だからマテリアブルーのことは覚えているさ」



「メリーさんと比べられると成績も人気もそれに容姿も

私の方が数段落ちますが…」


「いや、お前も牝馬の中でも綺麗だと思うぞ

もっと自信を持て」


「それじゃあ、プラチナさん 私のこと好きになってもらえますか?」



またこの話か どうもここへ来る牝馬は どうも俺に惚れている馬が多い

俺はこんなに好かれるほど優しくした覚えはないのだがな



「マテリアブルー すまんな 俺には好きな牝馬がいる

俺は生涯その牝馬だけを好きでいると決めているからな

お前の想いに答えることはできない」



「プラチナさん 正直にいってもらえて嬉しいです

その想い牝馬はメリーさんですよね

やっぱり そうなんだ なら諦めますね

でも今日だけは私の恋人として種付けしてください

それだけで十分ですから」



「お前も俺の好きな相手がメリーだとわかるんだな

俺と同年代の牝馬には、俺にここで会うと

必ずメリーさんとお幸せにと言われるんだが

俺はそんなに態度に出ていたのか?」



「はい、わかりますよ もうバレバレです

だってプラチナさん レース前のパドックでも

スタート前のゲートでもいつも視線の先は

メリーさんがいましたからね 同じ牝馬なら

気が付いていると思います。

でもそんなプラチナさんに私たち牝馬は惚れるのです

だから今日だけは、私だけ見てください」



天馬にも簡単に指摘されていたからな

まあ俺が好きな牝馬がメリーなのは変わらないから



「そうだな、今日だけはお前の恋牡馬になろう」


「私 種付け初めてですから 優しくしてくださいね」




こうしてプラチナは今日も牝馬を相手に頑張ります

これを年間100件以上ですから種牡馬も大変ですね



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