乗馬体験に現役の騎手が登場
横長騎手の準備が整いプラチナも準備万端のようだ
「天馬さん 主戦でしたが、引退した馬に乗る機会はほとんどないんです
乗馬クラブへいった馬なら懐かしくてつい乗ったこともありますが、
種牡馬として大切に扱われている馬に乗る機会はありませんね」
「横長さん 馬主の伊藤さんは、プラチナに乗りたがってましたよ
無理に乗ろうとすると立ち上がり振り落とされそうになって一度は、
断念していたらしいですが、私がプラチナにお願いして許可
もらいましたから今でもたまに乗りに来ますよ」
「はい、その話は私も聞きましたけど流石に種付け料1回〇〇〇万の馬に
気軽に乗せてくれと言えませんよ、気を使いますからね」
「それで天馬さん 決められた乗馬コースはあるのですか?
私はこのあたりの土地勘がないので」
天馬は首を横に振り にこりと笑う
「コースは、プラチナ任せで大丈夫です。
念のため奈々に後ろからついていかせますから
安心してプラチナを堪能してください」
「プラチナ 頼んだぞ」
横長さんは、一声かけると補助もなく鞍上へ
「それでは、天馬さん プラチナお借りします」
「いい加減待ちくたびれたから飛ばすぞ」
「プラチナ俺じゃないから 手を抜かなくても大丈夫だぞ」
「俺はのんびりお前と雑談しながら走るのが好きなんだがな」
「ありがとプラチナそういってもらえて俺も嬉しいよ
じゃあ、頼んだぞ」
プラチナはいつものコースへ向かい走り去る
やはり本職が騎乗すると凄く様になる
「横長さんなら心配はないと思いますが、
念のためついていきますね」
「ああ、よろしくたのむ」
~~横長の視点~~
まさか引退したプラチナにもう一度乗れるなんて
伊藤さんも教えてくれないしな
しかし驚いたプラチナを自由に走らせているとわ
思わなかった 放牧地で走らせておくだけかと
思ったらいつも天馬さんがつきあっていたのか
後ろをチラ見すると奈々が後ろから走って来ている
乗っている馬は、エクセレントローズ
奈々も幸せものだよ エクセレントローズに騎乗したい
騎手がどれだけいたのか 美鈴も知らないだろうな
プラチナが街道からそれて別の道へ行く
この辺りはすべて私有地だからこれが認められている
プラチナが加速した。何だこの強烈な加速
まるで現役時代のままだぞ 引退した馬だと多少舐めてた自分が恥ずかしい
それにしても現役時よりも扱いやすいな こんな素直な馬じゃなかったのにな
走るルートが少しずれていると感じて修正するが、その反応が素早く
気持ちがいいな 今主戦してる馬がこのように反応してくれたら
もっと勝ち星につながるのに 改めてこの馬の凄さがわかる
これが本来のプラチナなのか?
それじゃあ現役のころの俺は相当お子様扱いされていたようだ。
10年過ぎてやっとこの馬の本質が理解できるなんて
もっと早く理解できていたらあと2つはG1勝ってたな
なんだ、もう牧場へ戻るようだ。
まだもう少し乗っていたかったな
厩舎前でプラチナから降りる横長
「横長さん どうでした少しでも
リフレッシュできましたか?」
「できましたよ、何だか体が軽いです、
でもその話、伊藤さんから聞きましたね
最近調子が良くないと」
「乗馬の騎手の件で頼みにいった時に
横長さんがスランプ気味で悩んでいると
お聞きしました。それならプラチナに騎乗したら
脱出の手助けになるかと思いまして」
頷く横長
「今日プラチナに騎乗してわかりました
現役で騎乗していたころは未熟だったと痛感しましたね」
「あ、すいません プラチナが....わかった伝える」
「天馬さんプラチナが何か?」
「いいですか伝言伝えますよ、
俺に騎乗した騎手の中ではお前は一番マシだったと
これをいったのは私じゃなくプラチナですから
自信持ってくださいよ、プラチナは普通褒めません
一番マシは、褒めてるのと同じですから」
「そうですね、これで今週の札幌頑張れそうです。
それで天馬さんにお聞きしますが、ほんとに
プラチナに乗馬初心者乗せるのですか?」
「安心してください 乗せませんよ プラチナが可哀そうです
ストレスで病気になりますよ
乗せるとしても牧場関係者か騎手の方限定ですね」
「それじゃあ、私もこの牧場の会員になりますから
またプラチナに騎乗させてください
なんだかプラチナに乗ると凄く勉強になりますから
トレセンで調教で走るよりいですよ
でも乗馬は土日だけですよね」
「騎手の方は、土日はレースですからね
いいですよ、平日に来てもらえれば対応します。」
「それを聞いて安心しました。
これから伊藤さんのところへいってきます。
それでは、あとプラチナ今日はありがとう
また来るから」
ヒン「フン、好きにすればいい」
「横長さん いま」
「天馬さん、言わなくても態度でわかりますよ」
横長さんが騎手の皆さんを勧誘してくれればありがたいですね
「天馬さん 最後にいいですか?」
「何でしょう?」
「あの1歳馬のチャコですけど、競走馬にしないと
もったいない気がします。
1歳前後で馴致完璧じゃないですか
あとは、調教次第で化けますよ」
横長さんは、そういって帰っていかれました。
同じセリフ佐々木さんに言われたな
天馬クン チャコを俺に預けないかと
でもチャコの同世代にメリーの産駒もいるからな
評価も高く付いたあだ名がローズ2世で名前はラベンダーライク
育成には訳があり俺も手助けした。




