補足 盾さんへ秘密を打ち明ける
このお話では盾調教師が馬の国へ行くまでのお話です
以前の文章にたまに登場しましたがいきなり馬の国で登場し不思議だと感じた
読者の方もおられると思いますので追記いたします
天馬と盾騎手はDRAの職員当時から親交もあり牧場を経営してからは
主戦騎手を依頼したこともありビジネス以外でも友人以上の関係でした
そんな親しい関係でしたが馬の国や馬の神様の話は
さすがに公にできることではないので天馬の死ぬ間際になり
馬の神様からの要望もあり特別に盾さんと横長さんに伝えられる
ことになりました。
天馬がガンに体を侵され余命が幾ばくも無いのが世間に知られるようになり
競馬関係者が天馬の自宅へ訪問する機会が増えた
盾調教師もそのひとり
「天馬さん あなたはまだ若い50代です
もっと長生きして僕の厩舎へ馬を預けてください」
盾さんのこの言葉は嘘ではないがこの場を和ませる
手段だと誰もが感じているだろう
この場には天馬と盾さん以外には奥さんの美鈴と皐月夫婦以外はいない
天馬は苦笑いをしながら
「盾さんの厩舎へは俺がいなくても優駿が馬を預けますから
安心してください それに俺にもあの世でやる仕事が
ありますからまだこれからですよ メリーにも会うことができる」
盾は天馬の言葉にうなずくもある言葉に疑問がうかぶ
あの世でやる仕事とメリーにも会うことができる
まあ意識も混濁しているし死後の世界で
早くに亡くなった友人と再会できると死の間際で告げる人もいる
「天馬さん あの世でなんの仕事されるのですか?」
まあ天馬でも身内でもない人に聞かれても
言葉をはぐらかすか冗談ですとごまかしていたが
天馬は正直に答えた
「盾さん 俺は馬の国で馬たちの調教をします
まだ詳しいことを神様から聞かされていませんが
死後の世界でまた死んだ馬たちと再会して競馬界に
これからも貢献していくつもりです」
天馬のこの言葉に美鈴たち親族は動揺した
まさか親族でもない盾に馬の国の話をすると
思わなかったから
この話を聞いた盾も動揺したが天馬が馬と念話で会話できるのを
知っているので天馬には明かされてない秘密もあるのだろうと
理解した 美鈴たちが多少動揺してるが言葉にしないのは
以前から聞かされているからだと感じたからだ
盾はここで天馬に聞いてみることにした
「天馬さん 僕も馬の国へ行けますか?」
盾のその言動に美鈴たちも驚いた
天馬は盾のほうを見てほほ笑むと
「盾さんがそれを望むのでしたらきっと叶いますよ
それに馬の神様もきっと喜ばれますから
今度一度聞いてみますよ」
盾は
「天馬さん お願いします
僕には馬の国にいるであろう馬に謝罪しないと
いけないのでよろしくお願いします。」
天馬も美鈴も盾さんの謝罪したい馬に心当たりはないが
生涯成績7千勝するレジェンド騎手なのだから
会いたい馬の1頭や2頭くらいいると理解したので
追及はしなかった
その数日後 天馬から盾さんへ1通のメールが届く
それは天馬が亡くなる当日のことだ
【盾さん 生前お世話になりました この前最後にお会いした件ですが
馬の神様から 了解をいただけました
いずれ馬の国で再会するのを楽しみにしています】
※追伸 できれば毎日馬頭観音様にお祈りしてください
葬儀の会場で棺に納められた天馬の死に顔を見て盾は呟いた
「天馬さん 馬の国でまた会いましょう 」
数十年後 馬の国で盾が会って謝罪したい相手の馬
でもあるサイレントシズカと仲良く連れ添う
姿を見るようになった。
余談ですが横長さんにも天馬は秘密を打ち明け
馬の国へ招へい活動しています
馬の国では横長さんの横にはプラチナシップがいましたね
盾さんが馬の国へ行くことになった経緯のお話です




