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サクラセイカツ~あなたと過ごすための妹生活~  作者: 八八八
5.続く、妹生活はいつまでも
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(7)結末、佐倉ハルと妹生活


 あれから三日が経った。

 古西からの指示で金曜までにみんなを説得させると言われ、ハルは三日間を自宅で過ごした。

 今日は秋月の面倒は夏祭に任せ、ハルは愛乃とメグと共に堂々と正門から学園へ入る。

 自然と周りの目は集まって来るが、ハルはそれを気にすることなく自分の教室に向かう。

「それじゃあね、ハル」

「何かあったらすぐにアタシたちに連絡するのよ」

「分かってる。それじゃ、また後で」

 クラスの違う二人とは途中で別れ、

「ふぅー……」

 自分の在籍する教室、『1―A』と表示された扉の前に立つと、ハルは深呼吸を一つする。

 ――大丈夫、怖くない。

 何度も何度も胸の中で呟いて、今朝の佐倉家の食卓を思い返す。

 いつもと変わらない、賑やかで楽しい家族の食卓。

 その光景を思い返していると、自然と勇気が湧いてきた。

「よし」

 振り返る必要は無い。

 もう逃げないと決めたから。

 ハルには護りたい家族がいるから。

 傍に居てくれる家族がいるのだから。

 扉を開き、勇気を持って言った。

「おはよう!」

 もう一人でどうにかしようとなんて考えない。

 ハルは秋月が男性恐怖症を克服するその日まで、

 佐倉家に住まう少女たちと共に、この『妹生活』を続けるのだ――。


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